2013年のニュース

世界におけるインフルエンザ流行状況 (更新24)

2013年12月9日 WHO ( 原文〔英語〕へのリンク )

要約

世界におけるインフルエンザの活動性は、全体的には依然として低い水準でした。

北米におけるインフルエンザの活動性は、全体的には依然として低い水準でした。

ヨーロッパ地域におけるインフルエンザの活動性は、依然として低い水準でした。数か国でインフルエンザの散発的な検出が報告されました。

アジアでは、モンゴルと中国の北部でインフルエンザの活動性が若干高まりました。中国南部ではインフルエンザの活動性が若干高まりました。東南アジアでは、ラオス、タイ、ベトナムでインフルエンザの活動性は低下しました。この地域では、インフルエンザA(H1N1)pdm09、インフルエンザA(H3N2)、インフルエンザB型がともに低い水準で伝播したと報告されました。

中米のカリブ海諸国と南米の熱帯地域では、インフルエンザA型に感染したと報告された患者数は依然として低い水準でした。数か国では、依然としてRSウイルスが優勢でしたが、RSウイルスの活動性は概ね想定される季節性の水準内でした。

南半球のインフルエンザのシーズンは概ね終息しました。

南半球のインフルエンザに関する概観は世界保健機関(WHO)の疫学週報(Weekly Epidemiological record)で公表されています。
 http://www.who.int/wer/2013/wer8848.pdf

季節性のインフルエンザウイルス以外のインフルエンザウイルスに関する詳細な情報は、WHOのウェブサイトを参照してください。
 http://who.int/influenza/human_animal_interface/HAI_Risk_Assessment/en/index.html

北半球の温帯地域

北米
 全体として、北米全域におけるインフルエンザの活動性は、依然として低い水準でした。カナダと米国におけるインフルエンザの活動性は、過去3週間に渡って若干高まりました。メキシコにおけるインフルエンザの活動性は、過去2か月間に渡って低い水準でした。

ヨーロッパ
 ヨーロッパ地域におけるインフルエンザの活動性は、依然として低い水準でした。定点や定点以外の機関で採取された検体でインフルエンザが散発的に検出されたと報告したのは数か国のみでした。ヨーロッパのインフルエンザ・ネットワーク(EuroFlu)の週報では、インフルエンザが陽性になったのは1%でした(http://www.euroflu.org/ の2013年第47週のデータ)。重症急性呼吸器感染症(SARI)による入院患者数は、依然としてシーズンオフの水準でした。これまでに、SARI の患者でインフルエンザウイルスが陽性となった患者は発生していません。

アフリカ北部、西アジア、中央アジア
 アフリカ北部と中央アジアにおけるインフルエンザの活動性は低い水準でした。アゼルバイジャンとグルジアでは、9月初旬以降、インフルエンザ様疾患(ILI)の活動性が高まりました。バーレーン、イスラエル、ヨルダン、カタールでは、インフルエンザの活動性は多少あると報告されました。

北アジア
 北アジアにおけるインフルエンザの活動性は、10月初旬以降、高まりました。モンゴルでは、8月中旬以降、臨床的な呼吸器疾患の活動性が高まり始めましたが、ILIの罹患率はこの時期に国内で想定される水準内でした。中国北部では、10月初旬以降、インフルエンザの検出数が増加し、先週のインフルエンザが陽性となった検体の割合は1.3%と報告されており、過去数週間に比べて若干高まりました。インフルエンザA(H3N2)、インフルエンザA(H1N1)pdm09、インフルエンザB型が報告されました。インフルエンザB型ウイルスが優勢なウイルスでした。

熱帯地域

アメリカ大陸の熱帯地域
 全体として、カリブ海諸国と中米におけるインフルエンザの活動性は、全域で低い水準でした。インフルエンザの伝播は、過去数週間で概ね終息に向かい、インフルエンザA型ウイルスの検出数は減少しました。キューバとドミニカ共和国ではインフルエンザB型が優勢で、コスタリカ、エルサルバドル、グアテマラ、ジャマイカ、ニカラグアではインフルエンザA型が優勢でした。キューバでは、SARIに関連した入院患者数は増加し、SARIに関連した死亡者が2人報告されました。エルサルバドルでは、呼吸器疾患の活動性は依然として低く、最近数週間の水準と同様の水準でした。ニカラグアでは、最近数週間でRSウイルスが増加し、呼吸器疾患を起こすウイルスの中で優勢でした。

 南米の熱帯地域では、7月から8月にかけてインフルエンザの活動性が高まった後、ほとんどの国では、呼吸器疾患を起こすウイルスの活動性は依然として低く、低下し続けました。ベネズエラでは、急性呼吸器感染症(ARI)と肺炎の水準は低下し、この時期に想定される水準でした。エクアドルでは、5月に終息したインフルエンザA(H3N2)によるピークと9月初旬に終息したインフルエンザA(H1N1)pdm09によるピークの後、インフルエンザが陽性となった検体数は過去3週間に渡って若干増加しました。ペルーでは、インフルエンザのシーズンは7月にピークに達し、インフルエンザの報告はシーズンの終息を示しました。最近の陽性検体では、インフルエンザB型が優勢で、RSウイルスが2番目に多く検出されました。ブラジルでは、7月以降、インフルエンザの陽性検体数が減少し続け、インフルエンザのシーズンの終息を示しています。先週に報告された陽性検体では、インフルエンザA型(亜型不明)とアデノウイルスが検出されました。

中部アフリカの熱帯地域
 コートジボワールとガーナで、インフルエンザウイルスの検出数が増加したと報告されました。コートジボワールでは、インフルエンザ陽性検体のほとんどがインフルエンザA(H3N2)とインフルエンザA(H1N1)pdm09でしたが、インフルエンザB型も多少検出されました。コートジボワールでは、陽性検体はインフルエンザB型が優勢でしたが、最近、インフルエンザA型が優勢になりました。ガーナでは、先週、主にインフルエンザA(H3N2)が検出されましたが、インフルエンザA(H1N1)pdm09とインフルエンザB型も少数報告されました。ケニアでは、インフルエンザの活動性は過去4週間に比べ、相対的に減少し、インフルエンザA型とインフルエンザB型ウイルスがともに伝播したと報告されました。

アジアの熱帯地域
 南アジアにおけるインフルエンザの伝播は低い水準でした。インドとイランでインフルエンザが散発的に検出されたと報告されました。香港では、10月初旬以降、インフルエンザの検出数、インフルエンザに関連した入院率、ILIの受診率の減少がみられました。この地域では、11月以降、インフルエンザが陽性となった検体の割合は5%を下回りました。中国南部では、先週、インフルエンザの活動性が高まりました。最近の報告では、インフルエンザが陽性となった検体の割合は9.3%と報告されました(前回の報告では7.6%でした)。主にインフルエンザA(H3N2)ウイルスが検出されたと報告されましたが、インフルエンザA(H1N1)pdm09とインフルエンザB型ウイルスも検出されました。

 東南アジアにおけるインフルエンザの伝播は依然として全体的に中程度の水準で、国によって異なりました。ラオスでは、この報告期間におけるインフルエンザの活動性は低下しましたが、9月初旬以降、インフルエンザの活動性は比較的高い水準で報告されました。主に、インフルエンザA(H1N1)pdm09とインフルエンザA(H3N2)が伝播しました。タイでは、9月初旬以降、ILIの活動性は減少しましたが、11月初旬以降は季節性の流行閾値を下回り、安定した水準にあるようです。RSウイルスの陽性率も過去3週間に渡って減少しました。11月初旬以降、主にインフルエンザA(H3N2)の伝播が増加したことによって、インフルエンザの検出数が増加しました。ベトナムでは、10月初旬以降、インフルエンザが陽性となったILI患者の検体数とインフルエンザの陽性検体数は減少しました。カンボジアでは、9月中旬以降、主にインフルエンザB型の伝播が増加したことによって、インフルエンザの活動性が高まったと報告されました。

南半球の温帯地域

南米の温帯地域
 南米の温帯地域におけるARIの活動性は低く、この時期に想定される水準であったと報告されました。パラインフルエンザウイルスは全域で伝播し続けました。また、パラグアイではインフルエンザB型ウイルスが優勢でした。チリでは、ILIの活動性は依然として低く、過去3週間に渡って報告されたインフルエンザの患者数はインフルエンザB型が優勢であったことを示しました。パラグアイでは、ILIの受診率とインフルエンザの患者数は、先週に報告された水準に比べ、減少しました。検出されたインフルエンザウイルスは、主にインフルエンザB型ウイルスでした。

南アフリカの温帯地域
 南アフリカでは、6月にインフルエンザA(H1N1)pdm09によるインフルエンザの活動性がピークに達した後、9月と10月初旬にインフルエンザA(H3N2)の増加による小さな2つ目のピークが見られました。過去3週間のデータは、インフルエンザA型は検出されておらず、インフルエンザB型の活動性が散発的に検出されていることを示しました。

オセアニア、メラネシア、ポリネシア
 全体的に、オーストラリア、ニュージーランド、太平洋諸島におけるインフルエンザの活動性は低下しました。オーストラリアとニュージーランドでは、インフルエンザの全指標が低下傾向を示し、シーズンの終息を示しています。

出典

Influenza update 9 December 2013- Update number 200
http://www.who.int/influenza/surveillance_monitoring/updates/latest_update_GIP
_surveillance/en/index.html