年別のニュース
2015年
2014年
2013年
2012年
2011年
2010年
2014年のニュース

世界におけるインフルエンザの流行状況について (更新15)

2014年8月11日 WHO (原文[英語]へのリンク

要約

 世界的にみて、インフルエンザ活動は、南半球で増加を続けています。

ヨーロッパと北米では、全体的にインフルエンザの活動性はシーズンオフのレベルのままでした。

東アジアでは、インフルエンザの活動性は、ほとんどの国でインフルエンザA(H3N2)とインフルエンザBウイルスが優勢ですが、シーズンオフのレベルに到達しました。中国南部地域では、主としてインフルエンザA(H3N2)ウイルスにより、インフルエンザの活動性が続きました。

アフリカや西アジアでは、インフルエンザの活動性は低かったです。

南半球では、インフルエンザの活動性はほとんどの国で増加が続きました。南アメリカの温帯地域では、インフルエンザ様疾患(ILI)の増加が続きましたが、主としてRSウイルス(RSV)によるものでした。インフルエンザA(H3N2)が最も一般的に検出されたインフルエンザウイルスでした。オーストラリアとニュージーランドでは、インフルエンザシーズンが、ILIの増加、インフルエンザの検出報告数の増加によって始まったようにみえました。これらの国では、インフルエンザA(H1N1)pdm09が最も一般的に検出されるウイルスでした。南アフリカではインフルエンザの検出率が増加し、インフルエンザA(H3N2)が最も高頻度に検出されたウイルスでした。

29週から30週(2014年7月13日から2014年7月26日)のFluNetの報告(協定世界時間2014年8月11日 10:00)によりますと、51の国・地域にある国のインフルエンザセンター(NICs) やその他の国内のインフルエンザ研究施設からデータが報告されました。WHO世界インフルエンザサーベイランス及び対応システム(GISRS)の検査施設では、16,203以上の検体を検査しました。インフルエンザウイルスが陽性となったのは1,579検体で、このうち1,274検体(80.6%)がインフルエンザA型で、305検体(19.3%)がインフルエンザB型でした。亜型が解析されたインフルエンザA型ウイルスのうち、426検体(42.9%)はインフルエンザA(H1N1) pdm09で、568検体(57.1%)はインフルエンザA(H3N2)でした。解析されたインフルエンザB型ウイルスのうち、21検体(56.8%)はB-山形系統で、16検体(43.2%)はB-ビクトリア系統でした。

鳥インフルエンザA(7N9)ウイルスの人への感染に関する最新情報は、WHOのウェブサイトを参照してください。http://www.who.int/influenza/human_animal_interface/influenza_h7n9/

北半球の温帯地域の国々

北米、ヨーロッパ、北アフリカ、西アジア、中央アジア
 大半の北半球の国で、インフルエンザの活動性はシーズンオフのレベルでした。

東アジア
 東アジア地域では、インフルエンザの活動性は低いままで、インフルエンザA(H3N2)が循環している主なウイルスであり、インフルエンザBも検出されました。

 中国南部では、ILIの割合は前週と比較してやや減少しましたが、前年と比較すると依然として高い状態でした。ウイルス検出報告のほとんどはインフルエンザA(H3N2)でした。

 中国北部、日本、韓国では、インフルエンザの活動性はシーズンオフのレベルに達しました。

熱帯地域の国々

アメリカ大陸の熱帯地域/中米とカリブ海の国々
 この地域では全体的に、インフルエンザの活動性は低いままでした。

 カリブ海と中央アメリカのほとんどの国では、インフルエンザBウイルスの循環が増加していることが観察されました。同時に、ハイチではインフルエンザA(H3N2)、グアテマラではインフルエンザA(型不明)、パナマではインフルエンザA(H1N1)pmd09の循環が報告されました。

 南米の熱帯の国々では、予想の範囲内でILI(インフルエンザ様疾患)とSARI(重症呼吸器感染)の活動性が報告されました。RSウイルスの優位がこの地域のほとんどの国々で続いていましたが、インフルエンザ活動性の増加が報告されました。特にボリビアにおいてです。これは主として、この数週にわたるインフルエンザA(H3N2)とインフルエンザA(H1N1)pmd09によるものでした。

 ブラジルでは、南部地域でほとんどのインフルエンザ活動が起きており、インフルエンザA(H3N2)が最も高頻度に検出されたウイルスでした。

中央アフリカの熱帯地域
 アフリカでは、西アフリカ、中部アフリカ、東アフリカから報告されたインフルエンザの活動性は低いレベルでした。

アジアの熱帯地域
 ほとんどの南アジアと東南アジアの国々では、インフルエンザの活動性は低下しているか低いレベルにとどまりました。

 ラオス、タイ、ベトナムでは、インフルエンザの活動性は低かったです。シンガポールでは、インフルエンザ陽性検体(主にインフルエンザB)の数がより多く報告されました。

 ブータン、インド、スリランカでは、インフルエンザの活動性が報告され、ほとんどでインフルエンザA(H3N2)ウイルスが検出されました。

南半球の温帯地域の国々

南米の温帯地域
 南米の温帯地域では、インフルエンザの活動性は、他国では既にピークに達したと思われるものの、数か国で増加が続いていました。インフルエンザA(H3N2)ウイルスが最も検出されたウイルスでした。

 チリでは、ILIとSARIの活動性とインフルエンザの検出は既にピークに達したようでした。RSウイルスは相変わらず陽性となった呼吸器検体の72%を占め、次いで12%はインフルエンザ陽性でした。主に循環しているインフルエンザウイルスは、インフルエンザA(H3N2)でした。

 アルゼンチンでは、ILIとSARIの活動性は既にピークに達しました。しかしインフルエンザの割合はなお増加しています。ILIの活動性はこの季節、相対的に低いままでしたが、SARIの活動性は高いレベル(警戒域)に達しました。過去数週間で検査された2,780検体からは、51.5%に呼吸器系ウイルスが検出され、11.9%がインフルエンザ陽性でした。陽性の検体の中では69.3%をRSウイルスが占めました。インフルエンザA(H3N2)ウイルスが最も頻繁に検出されました。

 パラグアイでは、ILIによる受診率は前の週と比較すると増加し、高いレベル(警戒域)に達しました。SARIの割合、関連した入院は前の週に減少しました。インフルエンザウイルス陽性の検体の割合は更に増加しました。この3週間の間に呼吸器ウイルスが陽性となった検体の中で、43%がインフルエンザA(H3N2)ウイルス、次いで33%がRSウイルスでした。

 ウルグアイでは、この3週間で、陽性検体の大半はRSウイルスでした(73.5%)。インフルエンザが陽性の検体の全てがインフルエンザA(H3N2)ウイルスでした。

南アフリカ
 南アフリカでは、インフルエンザの検出はインフルエンザA(H3N2)が優勢で、増加しました。

オセアニア メラネシア、ポリネシア
 オーストラリアとニュージーランドの両方で、ILIの活動性及びインフルエンザの検出数が増加しました。主に検出されたウイルスは、インフルエンザA(H1N1)pmd09でした。オーストラリアではILIの活動性が、この数週間増加し始めましたが、全体としての活動性は予想される季節変動に沿ったままでした。この数週間で、検査室で確定診断された症例の届け出数が増加を続けました。ニュージーランドではILIの受診率が季節の閾値をやや超えましたが、ニュージーランドの平均流行曲線を下回ったままでした。検査された618の呼吸器検体の中で、231件(37%)がインルフルエンザ陽性で、インフルエンザA(H1N1)pmd09が最も高い頻度で検出されたウイルスでした。

 太平洋諸島では、ILIの活動性には変動があり、いくつかの島で減少傾向が観察されました。しかし、アメリカ領サモア、フィジー、キリバス、ニュージーランド、ニウエ、バヌアツでは、ILIの活動性は増加しました。

出典

WHO Influenza update 11 August 2014-Update number 217
http://www.who.int/influenza/surveillance_monitoring/updates/latest_update_GIP_surveillance/en/