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世界におけるインフルエンザの流行状況 (更新22)

2015年11月16日 WHO (原文[英語]へのリンク

要約

 地球全体で見ると、インフルエンザの活動は両半球ともに総じて低い状態でした。

北半球では、インフルエンザの活動は散発的に検出されるだけで、オフシーズンの低いレベルが続いていました。
アフリカの国からはインフルエンザウイルスの検出はほとんど報告されませんでした。
アメリカ大陸の熱帯地域、中米、カリブ地域では、インフルエンザの活動は低いレベルに留まっていました。例外的にキューバでは、インフルエンザA(H1N1)pdm09とRSウイルスが関与し、依然として、たくさんの数の重症急性呼吸器感染症(SARI)が報告されています。コロンビアでは、RSウイルスとインフルエンザA(H3N2)の検出が続いており、急性呼吸器感染症(ARI)の活動が再び僅かな上昇を示していました。
西アジアでは、バーレーンとカタールでインフルエンザの活動の上昇が報告されました。主なウイルスはインフルエンザA(H1N1)pdm09でした。
アジア熱帯地域では、全体として南アジアと東南アジアの国々でインフルエンザの活動は低い状態にあることが報告されました。例外的に、インド、ラオス、タイでは主にインフルエンザA(H1N1)pdm09による活動の高まりが続いていると報告されています。中国南部ではインフルエンザの活動が低下してきました。イランでは、主にインフルエンザA(H3N2)によるインフルエンザの検出数の増加が報告されました。
南米温帯地域では、この数週間、呼吸器系ウイルスの活動が下がってきました。チリでは、インフルエンザ様疾患(ILI)の活動が下がってきました。しかし、インフルエンザAとRSウイルスの検出数が減少傾向を示しながらも、この活動は予測されたレベルを超えて留まっています。
オーストラリア、ニュージーランド、南アフリカでは、これらの国々がインフルエンザシーズンの終わりを迎えるのに伴い、ウイルスの検出数は低いレベルに下がってきています。
2015年10月19日から11月1日までのデータが、FluNet(協定世界時間2015年11月12日 13:57:25現在)に基づき、87の国と地域にある国立インフルエンザセンター(NICs)とその他の国立インフルエンザ研究施設から集められています。WHO世界インフルエンザ・サーベイランス及び対応システム(GISRS)の検査施設では、この間に52,883本を超える検体が検査されました。インフルエンザウイルスが陽性となった検体は1,341本で、このうち1,049検体(78.1%)がインフルエンザA型、294検体(21.9%)がインフルエンザB型でした。亜型が解析されたインフルエンザA型ウイルスのうち、517検体(68.2%)がインフルエンザA(H1N1)pdm09、241検体(31.8%)がインフルエンザA(H3N2)でした。解析されたインフルエンザB型ウイルスのうち、42検体(53.2%)がB-山形系統で、37検体(46.8%)がB-ビクトリア系統でした。

北半球の温帯地域

北米
 北半球の国々は、インフルエンザの活動がオフシーズンの低いレベルでした。カナダでは散発的にインフルエンザA(H3N2)ウイルスが検出され、アメリカ合衆国ではRSウイルスの活動が高まってきました。

ヨーロッパ
 インフルエンザの活動は、散発的にインフルエンザが検出されるだけのオフシーズンのレベルで、低い状態でした。

西アジア
 
バーレーンとカタールでは、この数週間、主にインフルエンザA(H1N1)pdm09と、それより少ない数のA(H3N2)ウイルスの検出に伴い、インフルエンザAの検出数の増加が報告されました。

熱帯地域

中米、カリブ海、南米の熱帯地域
 カリブ海、中米、南米熱帯地域の国々からは、この期間にインフルエンザの活動は全体的に低い状態か下がりつつあったことが報告されました。キューバでは、例外的に、インフルエンザA(H1N1)pdm09の活動とRSウイルスの検出の増加に伴い、依然としてたくさんの重症急性呼吸器感染症(SARI)患者が報告されています。コロンビアでは、この数週間、急性呼吸器疾患(ARI)の活動が昨年のこの時期に見られたレベルを僅かに上回っています。RSウイルスの活動も同様でした。コロンビアでのインフルエンザの活動に変化はありません。主にインフルエンザA(H3N2)ウイルスが検出されていました。

アフリカ熱帯地域
 
アフリカ東部と西部で、国の数は少ないですが、インフルエンザA(H1N1)pdm09、A(H3N2) およびインフルエンザBのウイルス検出によるインフルエンザの活動が報告されました。

アジア熱帯地域
 
アジア南部では、この期間は全体的にインフルエンザの活動レベルが下がるか低い状態にあったことが報告されました。

 インドでは、主にインフルエンザA(H1N1)pdm09ウイルスによる活動の高まりが続いていました。

 イランでは、数週間前からインフルエンザの検出数の低下が報告されてきました。

 香港では、インフルエンザの活動は低い状態でした。中国南部では、インフルエンザの活動は下がってきました。主にインフルエンザA(H3N2)が検出されています。

 スリランカでは、インフルエンザの検出数の増加が報告されてきました。流行しているウイルスは、インフルエンザA(H3N2)とインフルエンザA(H1N1)pdm09でした。

 東南アジアのラオスでは、主にインフルエンザA(H3N2)ウイルスを検出するものの、インフルエンザの活動に僅かな減少が報告されました。数は少ないですが、インフルエンザBも検出されています。タイでは、数週間前と比べてインフルエンザの検出数が減ってきました。主にインフルエンザA(H3N2)が検出され、続いてインフルエンザBが検出されています。また、インフルエンザ様疾患(ILI)の活動は少しずつ低下してきました。

南半球の温帯地域

南米温帯地域
 南米温帯地域では、インフルエンザ様疾患(ILI)と重症急性呼吸器感染症(SARI)の活動が下がり、呼吸器系ウイルスの検出数が減ってきました。

 チリでは、この数週間はインフルエンザ様疾患(ILI)の活動が下がってきました。しかし、まだ予測レベルを上回っています。インフルエンザウイルスとRSウイルスの検出数は両方ともに、減ってきました。この数週間、検出されるインフルエンザウイルスの大半がインフルエンザBでした。

アフリカ南部
 
南アフリカでは、散発的にインフルエンザBウイルスの検出がみられたものの、9月半ばでインフルエンザのシーズンは終わりました。

オセアニア、メラネシア、ポリネシア
 
オーストラリアでは、インフルエンザA(H3N2)とインフルエンザB の検出数が減り、季節性インフルエンザの活動は下がってきました。ニュージーランドでは、この数週間はインフルエンザAとBウイルスの検出が僅かに報告されるだけで、インフルエンザシーズンは終わりました。

出典

WHO. Influenza Update number 250. 16 November 2015
http://www.who.int/influenza/surveillance_monitoring/updates/2015_11_16_surveillance_update_250.pdf?ua=1