2016年のニュース

世界のインフルエンザ流行について (更新20)

2016年10月17日 WHO(原文[英語]へのリンク

 WHOから発表された2016年10月2日までのデータに基づくインフルエンザの活動状況です。詳細の報告は各地域事務局のサイト情報で掲載されています。そのため、ここではアジア地域で記載されている詳細情報のみを追記し、これらを除く地域については要約のみを記載しています。詳細は、参考に示された各サイトを基に原文をご参照ください。

要約

 インフルエンザの活動は、オセアニア、南アフリカ、南米で下がってきました。北半球温帯地域におけるインフルエンザの活動は、オフ・シーズンのレベルにありました。
南米温帯地域では、インフルエンザ・ウイルスとRSウイルスの活動が、多くの地域で低下してきました。チリでは、未だにインフルエンザA(H3N2)ウイルスと、次いでインフルエンザBウイルス検出数が多い状態ですが、インフルエンザ様疾患(ILI)、検査確定インフルエンザの検出数は減りました。パラグアイでは、インフルエンザ様疾患(ILI)と重症急性呼吸器症候群(SARI)の患者数がRSウイルスの検出数減少にともない、下がってきました。
アフリカ南部温帯地域では、主にインフルエンザA(H1N1)pdm09を検出しながらも、インフルエンザの活動が下がってきました。
オセアニアでは、この数週間で、インフルエンザ・ウイルスの活動が低下しました。まだ、インフルエンザA(H3N2)は流行中のウイルスとして残っています。オーストラリアでは、まだ活動が高い状態ですが下がってきました。ニュージーランドでは、インフルエンザ様疾患(ILI)での受診割合が流行シーズンの基準値を下回りました。
カリブ海地域の国々では、ほとんどの地域でインフルエンザ及びその他の呼吸器系ウイルスの活動が低いままでした。例外的に、キューバでは、インフルエンザBウイルスの検出数が増加し、フランス領ギアナではインフルエンザ様疾患(ILI)とインフルエンザの検出数が少しずつ増加してきました。中米では、インフルエンザ・ウイルスの活動は低い状態でしたが、いくつかの国で、RSウイルスの検出数が増加してきました。
南米熱帯地域では、ほとんどの国で、呼吸器系ウイルスの活動は低い状態でした。例外的に、コロンビアでは、RSウイルスの活動は高まっていました。
南アジア熱帯地域では、全般的に、インフルエンザの活動は低い状態でした。その中でインフルエンザBが検出されていました。
東南アジアでは、全般的にインフルエンザの検出数の減少傾向がみられました。例外的に、ラオスとタイでは、この数週間、インフルエンザの検出数の増加が報告されました。
アフリカ熱帯地域の国、ガーナとセネガルでは、僅かにインフルエンザの活動の増加が報告されました。
アジア北部温帯地域では、中国北部でインフルエンザA(H3N2)が検出されていましたが、低い状態でした。
北米およびヨーロッパでは、インフルエンザ・ウイルスの検出数は僅かにとどまり、インフルエンザの活動が低い状態でした。インフルエンザ様疾患(ILI)のレベルは、流行シーズンの基準値を下回っていました。アメリカ合衆国では、RSウイルスの活動が高まっていました。
2016年9月19日から2016年10月2日までのデータが、FluNet(協定世界時間2016年10月14日 04:42:06まで)に基づき、76の国と地域にある国立インフルエンザセンター(NICs)とその他の国立インフルエンザ研究施設から集められました。WHO世界インフルエンザ・サーベイランス及び対応システム(GISRS)の検査施設では、この間に43,038本を超える検体が検査されました。インフルエンザ・ウイルスが陽性となった検体は2,619本で、このうち2,150検体(82.1%)がインフルエンザA型、469検体(17.9%)がインフルエンザB型でした。亜型が解析されたインフルエンザA型ウイルスのうち、161検体(9.3%)がインフルエンザA(H1N1)pdm09、1,577検体(90.7%)がインフルエンザA(H3N2)でした。解析されたインフルエンザBウイルスのうち、22検体(19.6%)がB-山形系統で、90検体(80.4%)がB-ビクトリア系統でした。

アジア熱帯地域

 アジア南部では、全体的にインフルエンザの活動は低い状態でした。その中で、インドとネパールではインフルエンザBウイルスが、スリランカではインフルエンザA(H3N2)とインフルエンザBが検出されました。

 東南アジアでは、この数週間は、インフルエンザA(H1N1)pdm09、A(H3N2)、インフルエンザBウイルス、全ての伝播をともなっていましたが、全体としてはインフルエンザの検出数は減少傾向でした。例外的に、ラオスとタイでは、インフルエンザA(H1N1)pdm09、A(H3N2)、インフルエンザBウイルスともに検出され、増加していました。カンボジアでは、インフルエンザの検出数が9月半ばをピークに減ってきました。

出典

WHO. Influenza Update number 274. 17 October 2016
http://www.who.int/influenza/surveillance_monitoring/updates/2016_10_17_surveillance_update_274.pdf?ua=1

参考サイト

アメリカ大陸[北米、中米、カリブ海、南米の熱帯地域、南米温帯地域]
AMRO: www.paho.org/influenzareports
http://www.paho.org/hq/index.php?option=com_content&view=article&id=3352%3A2010-influenza-situation-report&catid=2407%3Ainfluenza-other-respiratoryviruses&Itemid=2469&lang=en

ヨーロッパ、中央アジア
EURO: https://flunewseurope.org/

西太平洋地域
WPRO: http://www.wpro.who.int/emerging_diseases/Influenza