2017年のニュース

世界のインフルエンザ流行の状況 (更新14)

2017年7月24日 WHO(原文[英語]へのリンク

 WHOから発表された2017年7月9日までのデータに基づくインフルエンザ流行の状況です。詳細の報告は各地域事務局のサイト情報でも掲載されています。詳細は、参考に示された各サイトを基に原文をご参照ください。

要約

南半球温帯地域では、高いレベルでインフルエンザの活動の報告が続いていました。中米、カリブ海沿岸諸国、東南アジアでも、インフルエンザの活動が高まっているとの報告が続いています。(一方)北半球温帯地域では、インフルエンザの活動は低調なレベルにあることが報告されました。世界全体では、インフルエンザA(H3N2)ウイルスとインフルエンザBウイルスが伝播していました。
2017年6月26日から7月9日までのデータが、FluNet(協定世界時間2017年7月20日 15:26:16まで)に基づき、68の国と地域にある国立インフルエンザ・センター(NICs)とその他の国立インフルエンザ研究施設から集められました。WHO世界インフルエンザ・サーベイランス及び対応システム(GISRS)の検査施設では、この間に50,673本を超える検体が検査されました。インフルエンザ・ウイルスが陽性となった検体は6,764本で、このうち5,983検体(88.5%)がインフルエンザA型、781検体(11.5%)がインフルエンザB型でした。インフルエンザAウイルスのサブタイプ(亜型)では、680検体(12.5%)がインフルエンザA(H1N1)pdm09、4,762検体(87.5%)がインフルエンザA(H3N2)でした。解析されたインフルエンザBウイルスのうち、177検体(58%)がB-山形系統、128検体(42%)がB-ビクトリア系統でした。

南半球の温帯地域諸国

 南半球温帯地域では、この数週間で、ほとんどの国がインフルエンザの活動の高まりをみせ、ピークを迎えました。

 南米温帯地域では、インフルエンザの活動が高まった状態でした。しかし、ほとんどの国でピークを迎えているようでした。ウルグアイでは、急性呼吸器系感染症とインフルエンザの活動が、引き続き活発でした。この地域では、インフルエンザA(H3N2)ウイルスが優勢で、インフルエンザBウイルスの活動も報告されました。

 太平洋地域では、インフルエンザA(H3N2) ウイルスとインフルエンザBウイルスを伴い、季節性インフルエンザの活動の高まりが続いていました。オーストラリアでは、インフルエンザの活動が季節変動を辿っていました。ニュージーランドでは、この数週間、インフルエンザ様疾患(ILI)と重症急性呼吸器感染症(SARI)の増加傾向が報告されました。インフルエンザ様疾患(ILI)は流行期の注意レベルを上回りました。インフルエンザの活動も、インフルエンザA(H3N2) ウイルスとインフルエンザB-山形系統ウイルスの検出を伴い、高まってきていました。この他の呼吸器系ウイルスの活動は安定した状態でした。

 アフリカ南部では、季節性の活動が高まり続けていました。検出されるサブタイプ(亜型)は、ほとんどがインフルエンザA(H3N2)、次いでインフルエンザA(H1N1)pdm09でした。

熱帯地域

アメリカ大陸の熱帯地域/中米とカリブ海諸国
 カリブ海地域では、この数週間、呼吸器系ウイルスの活動は低調でした。例外的に、キューバでは、インフルエンザA(H3N2) ウイルスとRSウイルスの検出を伴い、(活動の)高まりが報告されました。中米、エルサルバドルとホンジュラスでは、インフルエンザの活動が高まりを続けていました。また、コスタリカとニカラグアでも、インフルエンザA(H3N2)ウイルスとインフルエンザBウイルスの検出を伴い、それぞれに活動が高まり続けていました。エルサルバドルでは、急性呼吸器感染症の増加傾向に伴い、重症急性呼吸器感染症(SARI)と肺炎も報告されました。

 南米熱帯地域では、インフルエンザの活動は低調でした。

アフリカ
 西アフリカでは、コートジボワール、ガーナ、セネガル、トーゴで、僅かですがインフルエンザの検出が報告されました。東アフリカでは、インフルエンザの活動が下がってきました。それぞれのインフルエンザの活動地域では、インフルエンザA(H1N1)pdm09ウイルスとA(H3N2)ウイルスが、重り合って伝播していました。

熱帯アジア
 南アジアでは、インフルエンザの活動レベルが低い状態にあるとの報告が続いていました。検出されるのは、インフルエンザA(H1N1)ウイルスでした。

 東南アジアでは、インフルエンザの活動がいくつかの国では高まり、いくつかの国では下がってきました。シンガポールでは、インフルエンザ様疾患(ILI)とインフルエンザの活動が第20週にピークを迎えた後、下がってきたようでした。インフルエンザA(H3N2)ウイルスが優勢でした。タイでも、インフルエンザの活動の高まりが報告されました。季節性インフルエンザのすべてのサブタイプ(亜型)が検出されました。フィリピンでは、インフルエンザの活動が下がってきたようでした。主にインフルエンザA(H1N1)pdm09ウイルス検出されていました。中国南部では、インフルエンザ様疾患(ILI)とインフルエンザの活動が少しずつ高まってきました。香港では、主にインフルエンザA(H3N2)ウイルスが検出され、(活動が)高いレベルに向かっていました。香港では、重症急性呼吸器感染症(SARI)の活動の高まりも報告されました。

北半球の温帯地域

北米
 北米では、ほんのわずかなインフルエンザの活動の報告、または活動がないことが報告されました。

ヨーロッパ
 ヨーロッパでは、ほんのわずかなインフルエンザの活動の報告、または活動がないことが報告されました。

北アフリカ
 北アフリカでは、インフルエンザの検出は報告されませんでした。

西アジア
 西アジアでは、数件、インフルエンザの検出が報告されただけでした。アルメニアとジョージアでは、重症急性呼吸器感染症(SARI)活動の低下が続いていました。

中央アジア
 中央アジアでは、ウイルスの検出についても呼吸器系疾患の指数についても情報更新はありませんでした。

東アジア
 東アジアでは、インフルエンザの活動は依然として低調でした。わずかですが、インフルエンザA(H3N2)ウイルスの検出が、中国北部と韓国で報告されました。

出典

WHO. Influenza Update number 294. 24 July 2017
http://www.who.int/influenza/surveillance_monitoring/updates/2017_07_24_surveillance_update_294.pdf?ua=1

参考サイト

アメリカ大陸[北米、中米、カリブ海、南米の熱帯地域、南米温帯地域]
AMRO: www.paho.org/influenzareports

ヨーロッパ事務局
EURO: http://www.flunewseurope.org/

東地中海地域事務局
EMRO: http://www.emro.who.int/surveillance-forecasting-response/surveillance-news/influenza-monthly-update-june-2017.html

西太平洋地域事務局
WPRO: http://www.wpro.who.int/emerging_diseases/Influenza