デング熱の流行状況 -西太平洋地域(更新17)

2017年8月29日付けで世界保健機関(WHO)西太平洋地域事務所(WPRO)から公表されたデング熱の発生状況の報告です。

註:本サイトの情報は、更新日、各国の情報の形式が異なるため国別の比較はできません。原文には、過去数年間と比較した週別のグラフが掲載されています。さらなる情報は原文を参照してください。

カンボジア

2017年8月22日までに、デング熱の疑い患者1,838人が報告されました。デング出血熱、デング・ショック症候群を含めたデング熱患者の数は、2014年から2016年まで過去3年間の同じ時期の数値と比べて、少なくなっていました。

中国

2017年7月31日までに、デング熱患者503人が報告されました。この患者数は2012年以降、同じ時期に報告された患者数よりも多くなっています。また、例年の傾向を辿っています。

ラオス

2017年8月18日までに、デング熱患者6,730人が報告されました。死亡者も10人報告されました。第33週には、デング熱患者492人が報告されました。今年報告されたデング熱患者数は疫学上の警報レベルを超えており、デング熱の活動が活発になっています。

マレーシア

第33週(2017年8月13日から19日まで)に、デング熱患者1,672人が報告されました。患者数は、第32週と比べて、12%減っていました。2017年第33週までに、デング熱の累積患者数は63,092人(死亡者146人を含む)となりました。一方、2016年の同じ時期の患者数71,590人(死亡者162人を含む)でした。

フィリピン

2017年1月1日から8月5日までに、国内で58,598人のデング熱患者が報告されました。2016年の同じ時期と比べて、患者数は43.8%少なくなっていました。

シンガポール

2017年1月から8月19日までに、デング熱患者1,845人が報告されました。これは、2013年以降の同じ時期に報告された患者数よりも少なくなっていました。第33週には、患者56人が報告されました。2017年に報告された患者数は、過去5年の同じ時期に報告された患者数よりも少なくなっていました。

ベトナム

2017年8月13日までに、死亡者24人を含むデング熱患者90,626人が報告されました。2016年の同じ時期と比べた累積患者数は67.8%多く、死亡者も7人増えていました。患者の多くは南部(52.8%)から報告されましたが、急激な患者数の増加が北部(昨年の同じ時期に比べてほぼ25倍)でみられました。特に、ハノイでは、約17,365人の患者がみられました。

オーストラリア

2017年8月29日までに、デング熱の検査確定患者723人が報告されました。報告された患者数は、これまでの年(2012-2016)の同じ時期に報告された数値よりも少なくなっていました。

フランス領ポリネシア

2017年第31週から第32週までに、確定患者22人が報告されました。これらの患者のうち17人がデング熱1型と確認されました。患者11人(50%)は15歳未満の子どもでした。

ニューカレドニア

2017年8月28日までに、デング熱患者4,484人が報告されました。第16週以降、患者数は減ってきています。

出典

WPRO/ WHO.Update on the dengue situation in the Western Pacific Region. 29 August 2017
Dengue Situation Update Number524
http://www.wpro.who.int/emerging_diseases/dengue_biweekly_20170829.pdf?ua=1[PDF形式:794KB]