2017年のニュース

世界のインフルエンザ流行の状況 (更新17)

2017年9月4日 WHO(原文[英語]へのリンク

 WHOから発表された2017年8月20日までのデータに基づくインフルエンザ流行の状況です。詳細の報告は各地域事務局のサイト情報でも掲載されています。詳細は、参考に示された各サイトを基に原文をご参照ください。

要約

南半球温帯地域と南アジア、東南アジアの一部の国では、高いレベルでインフルエンザの活動が報告され続けていました。中米、カリブ海沿岸諸国の数か国でも、引き続き、インフルエンザの活動が報告されました。(一方)北半球温帯地域では、インフルエンザの活動は低調なレベルにとどまっていました。世界全体では、インフルエンザA(H3N2)ウイルスが伝播しています。
2017年8月7日から8月20日までのデータが、FluNet(協定世界時間2017年9月1日 04:28:36まで)に基づき、64の国と地域にある国立インフルエンザ・センター(NICs)とその他の国立インフルエンザ研究施設から集められました。WHO世界インフルエンザ・サーベイランス及び対応システム(GISRS)の検査施設では、この間に48,522本を超える検体が検査されました。インフルエンザ・ウイルスが陽性となった検体は7,438本で、このうち6,637検体(89.2%)がインフルエンザA型、801検体(10.8%)がインフルエンザB型でした。インフルエンザAウイルスのサブタイプ(亜型)では、746検体(14%)がインフルエンザA(H1N1)pdm09、4,586検体(86%)がインフルエンザA(H3N2)でした。解析されたインフルエンザBウイルスのうち、99検体(53.8%)がB-山形系統、85検体(46.2%)がB-ビクトリア系統でした。

南半球の温帯地域諸国

 南半球温帯地域では、依然として太平洋地域で、インフルエンザの活動が高まっています。しかし、南米とアフリカ南部では既にピークを迎えたようでした。

 南米温帯地域では、インフルエンザの活動は、ほとんどの地域下で鎮まる傾向にありました。この地域では、インフルエンザA(H3N2)ウイルスが優勢でした。全体として、重症急性呼吸器感染症(SARI)とインフルエンザ様疾患(ILI)の指標が下がってきました。RSウイルスの活動は、ほとんどの国で中等度のレベルに留まっていました。

 太平洋地域では、インフルエンザA(H3N2) ウイルスとインフルエンザBウイルスを伴い、季節性インフルエンザの活動が高まりを続けていました。オーストラリアでは、インフルエンザ様疾患(ILI)の活動が高まりを続けていました。ニュージーランドでは、インフルエンザA(H3N2)ウイルスとインフルエンザB-山形系統ウイルスが検出されていますが、呼吸器疾患の指標とインフルエンザの活動は下がってきたようでした。この他の呼吸器系ウイルスの活動も低下してきました。ニューカレドニアでは、インフルエンザの検出数の増加が報告されました。

 アフリカ南部では、南アフリカ共和国でインフルエンザの活動が上限に達したようでした。検出されるのは、ほとんどがインフルエンザA(H3N2)ウイルスでした。

熱帯地域

アメリカ大陸の熱帯地域/中米とカリブ海諸国
 カリブ海地域と中米の国々では、全般的に、呼吸器系疾患の指標とインフルエンザの活動が低調でした。しかし、RSウイルスの活動が高まっていました。

 南米熱帯地域では、呼吸器系疾患の指標とインフルエンザの活動が低調な状態にとどまっていました。

アフリカ
 西アフリカでは、コートジボワール、ガーナ、トーゴ、セネガルで、インフルエンザの活動が報告されました。この地域には、すべての亜型の季節性インフルエンザが伝播していました。東アフリカでは、ほとんどインフルエンザの検出は報告されませんでした。

熱帯アジア
 南アジアのインドでは、インフルエンザA(H1N1) pdm09ウイルスの検出数が増えてきました。この数週間は、ネパールでも、インフルエンザの活動の高まりが報告されました。ブータンでは、インフルエンザA(H1N1)pdm09ウイルスの検出を伴い、インフルエンザ様疾患(ILI)と重症急性呼吸器感染症(SARI)の指標が高いレベルで続いていました。

 東南アジアでは、この数週間、インフルエンザの活動の報告が続いていました。ミャンマーとタイでは、主にインフルエンザA(H1N1)pdm09ウイルスとインフルエンザA(H3N2)ウイルスによるインフルエンザの検出の増加が続いていました。この数週間、フィリピンとベトナムでは、すべての亜型の季節性インフルエンザの検出が報告されました。中国南部と香港では、まだインフルエンザA(H3N2)ウイルスが検出されていますが、インフルエンザ様疾患(ILI)とインフルエンザの活動が鎮まってきました。

北半球の温帯地域

北米
 全体として、インフルエンザおよび他の呼吸器ウイルス活動は依然として低い状態でした。この地域には、インフルエンザA(H3N2)およびインフルエンザB型ウイルスが伝播していますが、検出率の低いことが報告されました。

ヨーロッパ
 ヨーロッパでは、僅かなインフルエンザの活動の報告、または活動がないことが報告されました。

北アフリカ
 北アフリカでは、インフルエンザの検出は報告されませんでした。

西アジア

 西アジアのカタールでは、この数週間、インフルエンザA(H1N1) pdm09ウイルスとインフルエンザA(H3N2)ウイルスが伝播し、インフルエンザの活動が少し高まっていました。

中央アジア
 中央アジアでは、ウイルスの検出についても呼吸器系疾患の指数についても情報更新はありませんでした。

東アジア
 東アジアでは、インフルエンザの活動は低調でした。

出典

WHO. Influenza Update number 297. 4 September 2017
http://www.who.int/entity/influenza/surveillance_monitoring/updates/2017_09_04_surveillance_update_297.pdf?ua=1

参考サイト

アメリカ大陸[北米、中米、カリブ海、南米の熱帯地域、南米温帯地域]
AMRO: www.paho.org/influenzareports

ヨーロッパ事務局
EURO: http://www.flunewseurope.org/

東地中海地域事務局
EMRO: http://www.emro.who.int/surveillance-forecasting-response/surveillance-news/influenza-monthly-update-july-2017.html

西太平洋地域事務局
WPRO: http://www.wpro.who.int/emerging_diseases/Influenza