西太平洋地域における症状・疾患サーベイランス報告(更新6)
2017年34-37週に報告されたWHO西太平洋地域事務局(WPRO)のサーベイランス情報をまとめて掲載いたします。
- 註1:発生時期に時間差がありますので、詳細は原文でお確かめください。
- 註2:[ ]の数字は報告週です。
太平洋地域での症状・疾患サーベイランス報告システム(PSSS)では、伝染性感染症の発生を示唆する情報の報告をしています。データは、急性発熱と発疹、下痢、インフルエンザ様疾患、遷延性の発熱の4つの症状群について、太平洋地域の23か国200か所以上の医療施設から収集されています。PSSSは、伝染性感染症に対する極めて貴重な早期警報ツールとしての、また、太平洋諸島の地域と国々、WHO、太平洋共同体のようなその他の国際機関との間で定期的に連絡をとる機構制度としての役目を果たしています。
概要
急性発熱と発疹:ニウエ[34]、フィジー[34、37]、フランス領ポリネシア[34]、ミクロネシア連邦[35]
疾患別の発生状況
- デング熱
サモア
ニュージーランド・環境科学研究所(ESR)に送られた検体で、デング熱2型の流行が確認されました[第37週より]。 - マラリア媒介蚊
ニューカレドニア
マラリアを媒介できる種類の蚊の生息が確認されました。ネッタイシマカ(Anopheles)が、いつ、どのように入り込んだかは分かっていません、しかし、首都ヌメアの北部にあるLa Tontouta地域では、現在、生態系が確立されています。 [ここまで、第37週より]。 - 流行性耳下腺炎[ムンプス]
ミクロネシア連邦
8月6日から9月19日までに、コスラエ(島)州で疑い患者12人が出ました。このうちの患者3人は、最近、ワシントン州シアトルを訪れていました。ここでは、今年、流行が発生していました。また、患者との接触もありました。ムンプス感染を確認するために、8検体がハワイ州立研究所に送られました。患者の年齢幅は4歳から24歳でした。患者9人はムンプスに対するワクチンを接種していました。ミクロネシア連邦では、ワクチン接種が定期的に行われています[ここまで、第37週より]。8月6日から9月7日までの疑い患者数は6人でした。患者6人のうち5人はムンプスに対するワクチンを接種していました[ここまで、第36週より]。
出典
- Weekly Pacific syndromic surveillance report. Week 37, ending 17September2017
http://www.wpro.who.int/southpacific/programmes/communicable_diseases/disease_surveillance_response/PSS-17-September-2017/en/ - Weekly Pacific syndromic surveillance report. Week 36, ending 11September2017
http://www.wpro.who.int/southpacific/programmes/communicable_diseases/disease_surveillance_response/PSS-10-September-2017/en/ - Weekly Pacific syndromic surveillance report. Week 35, ending 4September2017
http://www.wpro.who.int/southpacific/programmes/communicable_diseases/disease_surveillance_response/PSS-4-September-2017/en/ - Weekly Pacific syndromic surveillance report. Week 34, ending 27 August 2017
http://www.wpro.who.int/southpacific/programmes/communicable_diseases/disease_surveillance_response/PSS-27-August-2017/en/