デング熱の流行状況 西太平洋地域(更新23)

2017年11月21日付けで世界保健機関(WHO)西太平洋地域事務所(WPRO)から公表されたデング熱の発生状況の報告です。

註:本サイトの情報は、更新日、各国の情報の形式が異なるため国別の比較はできません。原文には、過去数年間と比較した週別のグラフが掲載されています。さらなる情報は原文を参照してください。

カンボジア

2017年11月14日までに、デング熱の疑い患者2,979人が報告されました。デング出血熱、デング・ショック症候群を含めたデング熱患者の数は、2014年から2016年まで過去3年間の同じ時期の数値と比べて、少なくなっていました。

中国(データが古くなっていますが、原文どおりに記載しています)

2017年8月31日までに、デング熱患者1,645人が報告されました。報告された患者数は、例年の傾向を辿りながら、先月よりも少なくなっています。

ラオス

2017年10月27日までに、デング熱患者10,302人が報告されました。死亡者は14人で同じでした。第43週には、デング熱患者199人が報告されました。死亡者はいませんでした。この5年間の同じ時期と比べて、デング熱は国内で流行レベルの状況が続いています。しかし、第35週以降は低下する傾向にあります。

マレーシア

第45週(2017年11月5日から11日まで)に、デング熱患者1,015人が報告されました。患者数は、第44週と比べて、12.4%減少しました。2017年第45週までに、デング熱の累積患者数は77,069人(死亡者163人を含む)となりました。一方、2016年の同じ時期の患者数は91,879人(死亡者212人を含む)でした。

フィリピン

2017年1月1日から9月30日までに、国内で死亡者526人を含む97,287人のデング熱患者が報告されました。この患者数は、2016年の同じ時期(167,102人)と比べて、41.8%少なくなっていました。

シンガポール

2017年1月から11月11日までに、デング熱患者2,469人が報告されました。これは、2013年以降の同じ時期に報告された患者数よりも少なくなっていました。第45週には、患者44人が報告されました。2017年に報告された患者数は、過去5年の同じ時期に報告された患者数よりも少なくなっていました。

ベトナム

2017年11月12日までに、死亡者30人を含むデング熱患者166,994人が報告されました。第45週には、患者2,447人が報告されました。死亡者はいませんでした。第44週に報告された患者数3,260人(死亡者ゼロ)と比べると、17.9%減っていました。中部沿岸地域では、人口10万人あたりの患者数が最高値(179人/10万人)を記録しました。これに、南部地域(148人/10万人)が続いていました。ハノイでは、11月12日までに患者が約36,345人(死亡者7人を含む)記録されました。累積患者数はここ数年よりもかなり多くなっていますが、現在は安定して減少傾向がみられます。

オーストラリア

2017年11月21日までに、デング熱の検査確定患者859人が報告されました。報告された患者数は、これまでの5年間(2012-2016)の同じ時期に報告された患者数よりも少なくなっていました。

フランス領ポリネシア

2017年第43週から第44週までに、確定患者12人が報告されました。これらの患者のうち10人(83.3%)がデング熱1型と確認されました。

ニューカレドニア

2017年11月21日までに、デング熱患者4,415人が報告されました。第16週以降、患者数は減ってきています。

出典

WPRO/ WHO.Update on the dengue situation in the Western Pacific Region. 21November2017
Dengue Situation Update Number530
http://www.wpro.who.int/entity/emerging_diseases/dengue_biweekly_report_20171121.pdf?ua=1[PDF形式:1.0MB]