2017年のニュース

世界のインフルエンザ流行の状況 (更新23)

2017年11月27日 WHO(原文[英語]へのリンク

WHOから発表された2017年11月12日までのデータに基づくインフルエンザ流行の状況です。詳細の報告は各地域事務局のサイト情報に掲載されています。詳細は、参考に示された各サイトを基に原文をご参照ください。

要約

北半球温帯地域では、インフルエンザの活動が徐々に高まってきました。一方、南半球温帯地域では、非流行期のレベルを下回ってきたようでした。中米、カリブ海沿岸諸国でも、インフルエンザの活動は低調でした。世界全体で検出されるインフルエンザの大半は、インフルエンザA(H3N2)ウイルスとインフルエンザBウイルスが占めていました。
2017年10月30日から11月12日までのデータが、FluNet(協定世界時間2017年11月24日 03:35:24まで)に基づき、84の国と地域にある国立インフルエンザ・センター(NICs)とその他の国立インフルエンザ研究施設から集められました。WHO世界インフルエンザ・サーベイランス及び対応システム(GISRS)の検査施設では、この間に10,3642本(原文どおりに記載)を超える検体が検査されました。インフルエンザ・ウイルスが陽性となった検体は5,515本で、このうち3,690検体(66.9%)がインフルエンザA型、1,825検体(33.1%)がインフルエンザB型でした。インフルエンザAウイルスのサブタイプ(亜型)では、509検体(21.4%)がインフルエンザA(H1N1)pdm09、1,873検体(78.6%)がインフルエンザA(H3N2)でした。解析されたインフルエンザBウイルスのうち、781検体(77.9%)がB-山形系統、221検体(22.1%)がB-ビクトリア系統でした。

北半球の温帯地域

北米
 この地域では、インフルエンザの活動が高まりを続けていました。カナダでは、インフルエンザの活動が流行期のレベルを超え、流行期が始まりました。急性呼吸器感染症(ARI)とインフルエンザ様疾患(ILI)が、メキシコでは流行期のレベル上にあり、アメリカ合衆国では流行期のレベルを下回っていました。カナダでは、インフルエンザに関連して入院する65歳以上の人でいっぱいとなりました。この地域では、主にインフルエンザA(H3N2)ウイルスが検出されました。

ヨーロッパ
 ヨーロッパでは、インフルエンザの活動は低調でした。この数週間は、主にインフルエンザA(H3N2)ウイルスとインフルエンザBウイルスが検出されました。

北アフリカ
 北アフリカからは、モロッコとチュニジアで、散発的にインフルエンザAウイルスの検出が報告されました。

西アジア
 西アジアでは、全体的に、インフルエンザの活動が低い状態でした。(その中で)カタールでは、インフルエンザの活動の高い状態が続いていました。(ここでは)すべての季節性インフルエンザの型が伝播していました。

中央アジア
 中央アジアでは、この数週間、カザフスタン、タジキスタン、ウズベキスタンで、呼吸器系疾患の指標が上昇してきたようでした。

東アジア
 東アジアでは、全体的に、インフルエンザの活動は低い状態でした。中国北部では、この数週間、インフルエンザA(H3N2)の検出数が少しずつ増えてきました。

熱帯地域

アメリカ大陸の熱帯地域/中米とカリブ海諸国
 カリブ海地域と中米の国々では、全般的に、呼吸器系疾患の指標は低く、インフルエンザの活動は低い状態でした。しかし、いくつかの国ではRSウイルスの活動が高い状態で、特に、ニカラグアとパナマでは高くなっていました。コスタリカでは、主にインフルエンザA(H3N2)ウイルスの検出を伴い、インフルエンザの活動の報告が続いていました。

 南米熱帯地域では、全体として、インフルエンザとRSウイルスの活動が低調な状態にとどまっていました。ペルーでは、この数週間に、5歳未満の子どもの急性呼吸器感染症(ARI)と肺炎の患者が増えてきました。

アフリカ
 西アフリカでは、ガーナで、インフルエンザA(H1N1) pdm09ウイルスとインフルエンザA(H3N2)ウイルスの検出が報告されました。アフリカ中央部では、カメルーンで、インフルエンザ様疾患(ILI)の活動が高まり、インフルエンザA(H1N1) pdm09とインフルエンザA(H3N2)の検出が報告されました。また、中央アフリカ共和国では、インフルエンザBの検出が報告されました。東アフリカでは、エチオピアでインフルエンザA(H3N2)ウイルスの検出が報告されました。ユレニオン島とマイヨット島(共に、フランス海外県)では、それぞれに、インフルエンザBウイルスとインフルエンザA(H1N1) pdm09ウイルスを多く検出しながらも、インフルエンザの活動は低下してきました。

熱帯アジア
 南アジアでは、全体的に、インフルエンザの活動は低い状態でした。インドでは、インフルエンザA(H1N1) pdm09とインフルエンザA(H3N2)の検出の報告が続いていました。

 東南アジアでは、インフルエンザA(H3N2)ウイルスとインフルエンザBウイルスを多く検出しながらも、インフルエンザの活動は低下を続けていました。ラオスとタイでは、インフルエンザの活動と呼吸器疾患の指標が下がり続けていました。

南半球の温帯地域諸国

 南半球温帯地域では、全体的にインフルエンザの活動が低下してきたようでした。

 南米温帯地域では、インフルエンザとRSウイルスの活動が、ほとんどの地域下で鎮まる傾向にあり、呼吸器疾患の指標は低い状態でした。チリでは、例年のこの時期はインフルエンザの活動が低調ですが、インフルエンザBウイルスの検出の報告が続いていました。パラグアイでは、インフルエンザBの検出数が僅かに増加する傾向にあり、インフルエンザ様疾患(ILI)が流行期のレベルを上回った状態でした。

 太平洋地域では、インフルエンザの活動と疾患の指標が非流行期のレベルに戻ったか、戻りつつありました。

 アフリカ南部では、南アフリカ共和国で低いレベルでのインフルエンザの活動が報告されました。最も頻繁に検出されるのはインフルエンザBウイルスでした。

出典

WHO. Influenza Update number 303. 27 November 2017
http://www.who.int/entity/influenza/surveillance_monitoring/updates/2017_11_27_surveillance_update_303.pdf?ua=1

参考サイト

アメリカ大陸[北米、中米、カリブ海、南米の熱帯地域、南米温帯地域]
AMRO: www.paho.org/influenzareports

ヨーロッパ事務局
EURO: http://www.flunewseurope.org/

東地中海地域事務局
EMRO: http://www.emro.who.int/health-topics/influenza/regional-situation-update.html

西太平洋地域事務局
WPRO: http://www.wpro.who.int/emerging_diseases/Influenza