2017年のニュース

世界のインフルエンザ流行の状況 (更新24)

2017年12月11日 WHO(原文[英語]へのリンク

 WHOから発表された2017年11月26日までのデータに基づくインフルエンザ流行の状況です。詳細の報告は各地域事務局のサイト情報に掲載されています。詳細は、参考に示された各サイトを基に原文をご参照ください。

要約

北半球温帯地域では、インフルエンザの活動の高まりが続いていました。一方、南半球温帯地域では、活動が非流行期のレベルに下がってきたようでした。中米、カリブ海沿岸諸国でも、インフルエンザの活動は低調でした。世界全体で検出されるインフルエンザの大半は、インフルエンザA(H3N2)ウイルスとインフルエンザBウイルスで占められていました。

2017年11月13日から11月26日までのデータが、FluNet(協定世界時間2017年12月8日 03:58:53まで)に基づき、99の国と地域にある国立インフルエンザ・センター(NICs)とその他の国立インフルエンザ研究施設から集められました。WHO世界インフルエンザ・サーベイランス及び対応システム(GISRS)の検査施設では、この間に113,412本を超える検体が検査されました。インフルエンザ・ウイルスが陽性となった検体は8,982本で、このうち5,617検体(62.5%)がインフルエンザA型、3,365検体(37.5%)がインフルエンザB型でした。インフルエンザAウイルスのサブタイプ(亜型)では、1,122検体(33%)がインフルエンザA(H1N1)pdm09、2,273検体(67%)がインフルエンザA(H3N2)でした。解析されたインフルエンザBウイルスのうち、1,521検体(80%)がB-山形系統、381検体(20%)がB-ビクトリア系統でした。

北半球の温帯地域

北米
 この地域では、インフルエンザの活動が高まりを続けていました。カナダでは、早くも、インフルエンザ様疾患(ILI)とインフルエンザ関連での入院が、この時期に予想されるレベルを超え、流行期が始まったことが報告されました。65歳を超える成人が、報告されるインフルエンザ患者のちょうど半分を占めました。メキシコとアメリカ合衆国では、それぞれに、急性呼吸器感染症(ARI)およびインフルエンザ様疾患(ILI)が流行期のレベルを超えました。アメリカ合衆国では、インフルエンザに関連して入院する65歳以上の患者が最高の割合となっていました。この地域では、主にインフルエンザA(H3N2)ウイルスが検出されました。

ヨーロッパ
 ヨーロッパでは、インフルエンザの活動がこの数週間で高まってきました。主にインフルエンザA(H3N2)ウイルスとインフルエンザBウイルスが検出されていますが、まだ低い状態でした。トルコでは、高いレベルでのインフルエンザ様疾患(ILI)が報告されました。それでも、インフルエンザの活動は低い状態に留まっていました。

北アフリカ
 北アフリカからは、モロッコとチュニジアで、散発的にインフルエンザAウイルスの検出が報告されました。

西アジア
 西アジアでは、この数週間、オマーンとカタールで、高いレベルのインフルエンザの活動が報告されました。(ここでは)すべての季節性インフルエンザの型が検出されました。

中央アジア
 中央アジアでは、この数週間、カザフスタンとウズベキスタンで、呼吸器系疾患の指標が上昇してきたようでした。

東アジア
 東アジアでは、全体的に、インフルエンザの活動が低い状態でした。中国北部では、主にインフルエンザA(H3N2)ウイルスとインフルエンザBウイルスが検出され、インフルエンザの陽性率の上昇してきていました。中国南部では、主にインフルエンザA(H3N2)ウイルスとインフルエンザBウイルスの検出を伴いながら、穏やかなレベルでのインフルエンザの活動の報告が続いていました。

熱帯地域

アメリカ大陸の熱帯地域/中米とカリブ海諸国
 カリブ海地域と中米の国々では、全般的に、呼吸器系疾患の指標もインフルエンザの活動も低い状態でした。しかし、いくつかの国ではRSウイルスの活動が高い状態にありました。コスタリカでは、主にインフルエンザA(H3N2)ウイルスの活動の報告が、エルサルバドルとハイチでは、インフルエンザBウイルスの活動の報告が続いていました。

 南米熱帯地域では、全体として、インフルエンザとRSウイルスの活動が低調な状態にとどまっていました。コロンビアとペルーでは、インフルエンザA(H3N2)の活動の報告が続いていました。

アフリカ
 西アフリカのコートジボワールとガーナでは、インフルエンザA(H1N1) pdm09ウイルスの検出数が増えてきました。アフリカ中央部の中央アフリカ共和国では、インフルエンザBの検出が報告されました。東アフリカのモザンビークでは、インフルエンザB山形系統の検出が報告されました。

熱帯アジア
 南アジアでは、全体的に、インフルエンザの活動は低い状態でした。インドでは、インフルエンザA(H1N1) pdm09とインフルエンザA(H3N2)の検出の報告が続いていました。

 東南アジアでは、低いレベルでのインフルエンザの活動が報告されました。ベトナムではすべての季節性インフルエンザの型で検出の報告が続いていました。

南半球の温帯地域諸国

 南半球温帯地域では、全体的にインフルエンザの活動が低下してきたようでした。

 南米温帯地域では、インフルエンザとRSウイルスの活動が、ほとんどの地域下で低い状態でした。チリでは、今年のこの時期としてはインフルエンザの活動が低調と報告されていますが、インフルエンザBウイルスの検出が報告され続けていました。パラグアイでは、インフルエンザBの検出数が僅かに増加し、インフルエンザ様疾患(ILI)が流行期のレベルを上回ったままでした。

 太平洋地域では、インフルエンザの活動と疾患の指標が非流行期のレベルに戻ったか、戻りつつありました。

 アフリカ南部では、南アフリカ共和国で、ほとんどゼロに近い低いレベルでのインフルエンザ・ウイルスの検出が報告されていました。

出典

WHO. Influenza Update number 304. 11 December 2017
http://www.who.int/entity/influenza/surveillance_monitoring/updates/2017_12_11_surveillance_update_304.pdf?ua=1

参考サイト

アメリカ大陸[北米、中米、カリブ海、南米の熱帯地域、南米温帯地域]
AMRO: www.paho.org/influenzareports

ヨーロッパ事務局
EURO: http://www.flunewseurope.org/

東地中海地域事務局
EMRO: http://www.emro.who.int/health-topics/influenza/regional-situation-update.html

西太平洋地域事務局
WPRO: http://www.wpro.who.int/emerging_diseases/Influenza