2018年のニュース

マラリアについて (ファクトシート)

2017年11月 WHO (原文〔英語〕へのリンク

要点

マラリアは、寄生虫(原虫)によって起こされる生命を脅かす疾患です。原虫を保有した雌のハマダラカに刺されることで人に感染します。予防も治療も可能です。
2016年には、91の国と地域で2億1,600万人のマラリア患者がいたとみられています。2015よりも500万人も増加しました。
2016年のマラリア死亡者は445,000人に達し、2,015年(446,000人)とほぼ同数でした。
WHOアフリカ事務局が管轄する地域では、マラリアの脅威が世界において不均衡に高い割合を占めています。2016年において、マラリア患者の90%、マラリア死亡者の91%がこの地域で暮らしていました。
マラリアの感染制御と撲滅に向けた資金は、2016年に全体で27億USドルに達しました。(マラリアが)常在する国の政府からの負担金は、総額8億USドルで、基金の31%となっています。

概要

 マラリアは、マラリア原虫(Plasmodium)という寄生虫によって引き起こされます。原虫は、「マラリア・ベクター」と呼ばれる感染した雌のAnopheles mosquitoes(ハマダラカ)に刺されることで人に広がります。人にマラリアを引き起こす原虫は5種類で、熱帯熱マラリア原虫と三日熱マラリア原虫には最も大きな生命の危険があります。
熱帯熱マラリア原虫(Plasmodium falciparum)は、アフリカ大陸で最も感染率の高いマラリア原虫です。世界で、マラリアに関連する死亡の最も大きな原因です。
三日熱マラリア原虫(Plasmodium vivax)は、サハラ以南のアフリカ以外の多くの国で主流となっているマラリア原虫です。

臨床症状

 マラリアは急性熱性疾患です。(マラリアへの)免疫をもたない人では、通常、感染した蚊に刺されてから10日~15日で、症状が現れます。初発症状(発熱、頭痛、悪寒)は軽く、あまりマラリアとは気づきません。(しかし)熱帯熱マラリアは、24時間以内に治療しなければ、重症化し、しばしば死に至ります。

 子どもの重症マラリアでは、高度の貧血、代謝性アシドーシスに伴う呼吸困難、脳マラリアのうちのいくつかの症状が頻繁に現れます。成人では、しばしば多臓器不全も起こします。マラリアの常在地域では、人々に部分的な免疫応答ができていて、不顕性の感染を起こしていることもあります。

リスクのある人とは?

 2016年において、世界の人口のおよそ半分がマラリアのリスクに曝されていました。ほとんどのマラリア患者と死亡者は、サハラ以南のアフリカで発生しています。しかし、東南アジアやラテンアメリカ、中東でも感染は発生しています。2016年には、91の国と地域でマラリアの伝播が続いていました。

 ある集団層では、他の人々よりも、マラリアの感染および重篤な病態への発展のリスクがかなり高くなります。このような集団層には、乳幼児および5歳未満の子ども、妊婦、HIV/AIDS患者、並びに免疫力を持たない移住民や移動民および旅行者などが含まれます。各国におけるマラリア感染の制御計画では、彼らの特殊な状況を考慮して、これらの人々(集団)をマラリア感染から守る特別な対策を取ることが必要です。

感染の脅威

 2017年11月に発表されたWHOの最新情報によれば、2016年には推定で、マラリア患者が2億1,600万人でした。2015年の2億1,100万人から増加しています。2016年のマラリア死亡者数は445,000人で、前年(446,000人)とほぼ同数でした。

 WHOアフリカ事務局が管轄する地域は、マラリアの脅威が世界において不均衡に高い割合を占めています。2016年には、マラリア患者の90%、マラリア死亡者の91%がこの地域で暮らしていました。インドを例外として、サハラ以南のアフリカにある全15か国で、世界のマラリアからの脅威の80%が占められていました。

 マラリアが活発に感染伝播する地域では、特に5歳未満の子どもが、感染症や病気に罹りやすく、死に至ることも多くなっています。マラリアによる全死亡者の3分の2以上(70%)が、この年齢層で発生します。5歳未満の子どもの死亡者数が、2010年の440,000人から2016年には285,000人に減ってきました。それでも、マラリアは5歳未満の子どもの主要な死亡原因で、2分毎に1人の子どもの命が奪われています。

感染経路

 多くの場合、マラリアは雌のハマダラカ種の蚊に刺されることで感染伝播します。ハマダラカ種には400以上の異なる種類があり、(そのうち)マラリアを媒介する重要な蚊は約30種類です。この重要とされる媒介蚊は全種類が夕暮れから明け方にかけて活動し、人を刺します。その感染伝播の強さは、原虫の種類、媒介する蚊、宿主である人、および環境に関連する要因に依存します。

 ハマダラカ種の蚊は、水中に生み付け、その卵から幼虫が孵化し、最終的に成虫の蚊が発生します。雌の蚊は、卵に栄養を与えるために血液を栄養源として求めます。それぞれの種のハマダラカは、それぞれが好む水生生息域を持っています。例えば、ある種類は雨期に熱帯地域の国で、家畜の蹄跡のような豊富にある浅い新鮮な水たまりに好んで産卵します。

 感染伝播は、(蚊の体内で原虫が成熟するのに十分な時間ができるため)蚊の寿命がより長い地域や他の動物よりも人間の血液を好んで吸血する蚊が生息する地域で、より激しくなります。アフリカでは、媒介する蚊の寿命が長く、人の血液を好んで吸血します。これが、世界のマラリア患者の90%近くがアフリカにいる大きな理由です。

 感染伝播は、降雨パターン、気温や湿度など、蚊の個体数や生息に影響を与える気候環境にも依存します。多くの地域では、感染伝播が季節性で、ピークは雨期とその直後にみられます。人々がほとんどまたは全くマラリアに対して免疫を持たない地域では、突然に気候や他の条件が感染伝播に有利に傾いたときに、マラリアが流行することがあります。また、(マラリアへの)免疫の低い人々が仕事を求めてマラリアの流行地域に来たときや難民となって移住したときにも、彼らは感染することがあります。

 成人では(マラリアに対する)人の免疫、特にマラリアが中等度から高度に流行している地域での免疫が、もう一つの重要な要素となります。長年、マラリアに曝されていると不完全ですが免疫ができます。その免疫は完全に(マラリアを)防御することはできませんが、重症化するリスクを下げることができます。このため、アフリカでのマラリアによる死亡者は、ほとんどが(免疫をもたない)子どもです。一方、感染伝播が少なく、人が免疫をほとんど持たない地域では、すべての年齢層に(感染の)リスクがあります。

予防

 マラリア伝播を減少させる有力な方法は、媒介する蚊の制御です。もし、媒介蚊の制御への介入の実施率が十分に高い特別な地域となれば、防蚊対策は地域社会全体での話合いに移行します。

 WHOは、マラリアのリスクのあるすべての人々に対して、効果的に媒介する蚊を制御してマラリアを防ぐことを勧めています。殺虫剤処理の蚊帳と屋内残留殺虫剤噴霧という媒介蚊を制御する2つの方法は、幅広い環境で効果があります。

殺虫剤処理の蚊帳

 長時間持続性殺虫ネット(LLINs)は、公衆衛生上の計画において好ましい形式の殺虫剤処理の蚊帳(ITNs)です。WHOは、ほとんどの環境においてマラリアの危険のあるすべての人々にLLINsを普及させることを進めています。これを達成させる最も経済効果の高い方法は、すべての人が平等にLLINsを利用できる環境を確保するという方法、即ち、LLINsを無料で提供することです。並行して、効果的に行動変容を行う地域社会の戦略には、マラリアのリスクに曝されているすべての人々が、毎晩確実にLLINsの中で睡眠をとり、その蚊帳が適切に維持されていることも必要です。

屋内での残留殺虫剤噴霧

 屋内残留殺虫剤噴霧(IRS)はマラリア伝播を急速に抑えることに威力のある方法です。目的とされた地域で少なくとも80%の家屋に噴霧が行われれば、十分に威力を発揮することが確認されています。屋内での噴霧は、使用される殺虫剤や噴霧される場所の表面の形状にもよりますが、3~6か月間効果を持続します。いくつかの条件の環境では、全マラリア流行期間中は、住民を守るために複数回の巡回噴霧が必要とされます。

抗マラリア薬

 マラリア予防のためには、抗マラリア剤も使われます。渡航者は、予防内服によってマラリアを予防することができます。これは血中でのマラリア感染を押さえ込むことで、発症を予防します。また、WHOは、感染の伝播が中等度から高度の地域に住む妊婦に対して、妊娠初期の後の定期検診時に毎回サルファドキシン・ピリメサミンを間欠的に予防内服することを推奨しています。同様に、アフリカの感染伝播が激しい地域に住む乳幼児にも、定期の予防接種と並行して、サルファドキシン・ピリメサミンを間欠的に3回予防投与することを推奨しています。

 2012年に、WHOは、アフリカのサヘルの一部地域に対し、マラリア予防のさらなる戦略として、季節に合わせて抗マラリア薬を予防内服することを推奨しました。この戦略では、5歳未満の全ての子どもに対して、感染伝播が激しく起きる季節に、アモジアキンとサルファドキシン・ピリメサミンを毎月投与することになっています。

殺虫剤への耐性

 マラリア制御におけるほとんどの成功例は、媒介する蚊を制御したことによるものです。媒介する蚊の制御には、主に、ピレスロイドが使われています。現在、ピレスロイドは、ITNsやLLINsで使用が推奨されている唯一の殺虫剤です。

 近年、多くの国でピレスロイドに耐性を獲得した蚊が出現してきました。地域によっては、公衆衛生上で使用される4種類の殺虫剤のすべてに耐性を獲得した蚊も発見されています。幸い、この耐性の獲得は、効果の減弱に影響することは極めて稀であり、LLINsは、ほとんどすべての場所で依然として高い有効性を維持しています。殺虫剤への耐性を管理するひとつの方法として、屋内残留殺虫剤噴霧(IRS)において種類の異なる殺虫剤を順に使用していくことが推奨されています。

 しかし、サハラ以南のアフリカ各国とインドのマラリア流行地域では、マラリアの感染伝播が激しく、殺虫剤に対する耐性も広範で報告されているために、(殺虫剤耐性は)重大な懸念を引き起こしています。蚊帳の中に2種類の異なる殺虫剤を使用すると、殺虫剤耐性の進展と拡散のリスクを低下させる機会を設けてくれます。(したがって)このような新しい蚊帳の開発は優先事項となります。IRSと蚊帳の両方において、いくつかの有望な製品が開発段階にあります。

 すべての国でのマラリア制御対策において、最も効果的に媒介する蚊を制御するには、殺虫剤耐性の確認が必須項目です。IRSに使用する殺虫剤の選択は、常に、直近の、その地域において標的となる媒介蚊の感受性の情報に基づく必要があります。

 殺虫剤耐性の脅威に対して世界規模で迅速かつ協調して対応するために、WHOは、幅広い関係者とともに"マラリアを媒介する蚊の殺虫剤耐性を制御するための世界計画(GPIRM)"の策定を進めて、2012年5月にこれを公表しました。

診断と治療

 マラリアの早期診断と早期治療は、疾患を減少させ、死亡を未然に防ぎます。これはマラリアの感染伝播の減少にもつながります。最も効果のあり使用できる治療は、アルテミシニンを基軸とする併用療法(ACT)です。特に熱帯熱マラリアには有効です。

 WHOは、マラリアが疑われる症例には全例、治療の前に寄生虫学的検査(顕微鏡検査または迅速診断検査)を用いて確定診断することを推奨しています。寄生虫学的検査は30分以内に結果が得られます。症状のみで診断して治療することは、寄生虫学的検査ができないときに限られるべきです。さらに詳しい推奨内容は、2015年4月発行された"マラリア治療のガイドライン(第3版)"に記載されています。

薬剤耐性

 抗マラリア剤への耐性は、常に浮かび上がる問題です。前世代の薬剤であるクロロキンやスルファドキシン-ピリメサミンに対する耐性熱帯熱マラリアは、1950年代から1960年代にかけて広がり、マラリアの感染制御のための努力を蝕み、子どもが生存の恩恵を得ることから逆行させました。

 WHOは、抗マラリア薬の耐性を定期にモニタリングすることを推奨し、各国によるこの重要な活動領域への取り組み強化を支援しています。 

 アルテミシニン併用療法(ACT)には、アルテミシニンと併用薬とが含まれています。近年、アルテミシニン耐性の原虫が大メコン圏のカンボジア、ラオス、ミャンマー、タイ、ベトナムの5か国で報告されています。研究では、アルテミシニン耐性がこの圏内の多くの地域で独自に出現していることが確認されています。

 2013年に、WHOは、大メコン圏でのアルテミシニン耐性(ERAR)原虫に対する緊急対策を開始しました。この対策は、薬物耐性原虫の拡散を抑制し、マラリアのリスクに曝されているすべての人々のための救命手段を提供することで、高いレベルで(蚊を)駆除する計画によるものです。それでも、この活動が実施されている中で、小規模の地域の新たな地図領域で、独立して、新たな耐性(原虫)の発生地が現れてきました。また、いくつかの発生状況では、アルテミシニンの併用薬に耐性を示す原虫が出現してきました。マラリアの変化に対応するために、新たなアプローチが必要となりました。

 そのため、2014年9月にWHOのマラリア政策諮問委員会は、2030年までにこの圏内から熱帯熱マラリアを撲滅するという目標を採択し勧告しました。2015年5月の世界保健総会で、この圏内すべての国の承認の下に、WHOは大メコン圏(2015年から2030年まで)からのマラリア撲滅作戦を開始しました。WHOからの技術的なガイドラインに基づき、大メコン圏のすべての国々が各国のマラリア撲滅計画を作成しました。WHOは、支援組織との協力の下で、ERARから発展させた新たな主導組織、メコン圏マラリア撲滅計画を通じて、引き続き、各国の蚊の撲滅への取り組みを支援していきます。

サーベイランス(調査活動)

 サーベイランスには、疾患の調査および計画推進の調査と、受け取ったデータに基づく活動そのものが含まれます。現在、マラリアに大きな脅威を持つ多くの国では、サーベイランスの機能が弱まり、疾患の分布や傾向を評価する状態になく、適切な対策を立て、流行に対処することが困難となっています。

 マラリア撲滅への道筋における全ての時点で効果的なサーベイランスが必要となるため、世界技術戦略マラリア2016-2030(GTS)は、各国がサーベイランスを介入の軸に置いて変革を進めることを要請しています。厳密なマラリア・サーベイランスに、次の計画を入れ込むことによって、撲滅作戦の計画を最適化することができるようになります。
それぞれの国または地域において、マラリア疾患の脅威に見合った国内および国際的な投資を提唱すること
最大限可能な公衆衛生上の効果を得るために、最も必要される集団に、最も効果的に人的・物的資源を割り当てること
計画が予想どおりに進んでいるかどうか、介入の規模や組み合わせの調整が必要かどうかを定期的に評価すること
提供された資金に見合う効果について説明し、全国民および選ばれた代表者並びに受領者に資金に見合う価値を得ているかが判断できるようにすること
プログラムの目的が満たされているかを評価し、その結果、より効率的かつより効果的に計画が実施されるように活動したことを検討すること

 流行と再興の防止と、(計画の)進行状況の追い、そして、政府と世界中でマラリアに対し対処できる地域社会を維持するためには、マラリアの常在地域で適時にかつ効果的にマラリア対策を可能にする上で、より強固なマラリアのサーベイランス・システムの構築が必要とされています。

マラリアの撲滅

 マラリアの撲滅は、計画への取り組みの結果として、特定された地図上の地域で蚊によるマラリアの感染伝播がないことと定義されています。対策の継続は、感染伝播の再興を防止するために必要です。(各国でのマラリア撲滅の認定には、その土地ですべての人にマラリア原虫の感染伝播が阻止されていることが必要となります。)

 マラリアの根絶は、計画への取り組みの結果として、マラリア原虫によって起こされる人でのマラリアが世界中で発生しなくなることと定義されています。根絶が達成された時には、それ以上の介入は必要としなくなります。

 特定の国の(撲滅における)進捗速度は、その国の生物学的な要因、環境、社会、政治、人口統計、経済力など、その国の健康保健体制の強さやマラリア対策への投資レベルなど多くの要因に依存します。

マラリアの感染伝播が強い又は中程度の国では、国のマラリア対策の計画はマラリアの感染者と死亡者の減少を最大にすることが目標となります。

 各国がマラリア撲滅に近づく上で、監視体制の強化は、確実に、全ての感染症を発見し、治療し、各国のマラリア感染者の登録を報告することに役立ちます。マラリアと診断された患者は、患者自身の健康のために有効な抗マラリア薬で治療し、社会でのさらなる感染伝播を予防すべきです。

 マラリア感染者ゼロを最低3年間継続した国には、マラリア撲滅に対するWHOの認定申請をする資格ができます。最近では、マラリアを撲滅した国として、7か国がWHO事務局長から認定されました。アラブ首長国連邦(2007)、モロッコ(2010)、トルクメニスタン(2010)、アルメニア(2011)、モルディブ(2015)、スリランカ(2016)、ギルギス(2016)です。WHOのマラリア撲滅計画(2017)の枠組みは、詳細な(撲滅)の方策、撲滅の達成し、維持するための戦略を提供しています。

マラリアに対するワクチン

 Mosquirixとして知られるRTS、S/ AS01(RTS,S)剤は、子どものマラリア感染に対して部分(免疫)による保護を提供してくれる、注射ワクチンです。このワクチンは、サハラ以南のアフリカで、WHOが推奨する予防、診断および治療への手段の中核パッケージとして追加できる潜在能力をもつ補完的なマラリア対策の手段として評価されています。

 2015年7月に、このワクチンは欧州医薬品庁(厳正に医薬品を規制する機関)から肯定的な意見を受けました。2015年10月には、WHOの2つの諮問グループが、アフリカ諸国の限定された被験者でRTS、S/ AS01に対する臨床試験の実施を推奨しました。WHOは、これらの推奨を受けて、世界初のマラリアワクチン開発に対する次の段階として、臨床試験を推進することの必要性を強く支持しています。

 WHOは、2016年11月に、サハラ以南アフリカの3か国で実施されるパイロットプロジェクトで、RTS、Sワクチンの使用が開始されると発表しました。現在、プログラムの初期段階での資金が確保されており、2018年には開始される予定です。安全性と有効性が認容可能と考えられる場合には、これらのパイロットプロジェクトが、より広範囲にワクチンを普及させる道を開く可能性があります。

WHOの取り組み

 2015年5月に世界保健総会で採択された2016-2030年のマラリアに対するWHOグローバル技術戦略では、すべてのマラリア流行国に対して技術的な枠組みが提供されます。これは、マラリア感染制御と撲滅に取り組む国と地域の計画の指針として、支援のために作成されています。

 その戦略は大胆に、しかし達成可能な世界の目標として設定されています
2030年までに少なくともマラリア患者の発生率を90%減少させること
2030年までに少なくともマラリアの死亡率を90%減少させること
2030年までに少なくとも35カ国でマラリアを排除すること
マラリア非流行国すべてでマラリアの再燃を防ぐこと

 この戦略は、70の加盟国から400人以上の技術専門家が参加し、2年間の幅広い協議の過程を経て、作成されました。これは3つの柱に基づいています。
1.マラリア予防、診断、治療へ向けて世界中で利用環境を確保すること
2.マラリアの撲滅とマラリアのない状態の達成に向けた取り組みを加速すること
3.介入の軸となるマラリアサーベイランを変革していくこと

 WHO世界マラリア計画(GMP)は、マラリアの感染制御と排除に導くことに対して、次のような方法で責任をもって取り組んでいます。
根拠に基づく規範、標準的な方法、政策、技術的な戦略、ガイドラインを設定し、議論し、推進すること
世界の進捗状況を独立に評価すること
対応能力の確立、組織強化、サーベイランスへの取り組みを推進すること
マラリアの感染制御と排除に対する脅威を見極め、新たな地域でもこの活動を行うこと

 世界マラリア計画(GMP)は、開かれた推薦手続の中で任命された世界中のマラリア専門家15人からなるグループで構成され、マラリア政策の諮問委員会(MPAC)の事務局から支援され、助言を受けています。マラリア政策の諮問委員会は、年2回開催され、マラリアの感染制御と撲滅のために推奨される政策をWHOに進言しています。諮問委員会の役割は、マラリアの制御と排除に関することのすべてにおいて、透明性と信頼性をもった責任ある政策決定の過程を役割として、戦略的な助言と技術的な考え方を提供することです。

出典

WHO. Fact sheet, Media Centre. Updated November 2017
Malaria
http://www.who.int/mediacentre/factsheets/fs094/en/index.html