注意!ドイツで病原性大腸菌による食中毒が流行しています

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病原性大腸菌による食中毒とは

 病原性大腸菌による食中毒は主に、汚染された食物を食べることによって感染する病気です。いまドイツで流行しているものは、血便を伴う下痢を起こし、重症になると腎不全、貧血、痙攣や意識障害が起こり、さらに死亡する可能性がある(溶血性尿毒症症候群(HUS)と呼ばれます)とても危険な大腸菌です。

ドイツで多数の患者が出ています。

 ドイツ国内で、この細菌による食中毒になった人(2011年6月15日現在ECDCに報告のあったもの)は3,254人です。欧州のドイツ以外の国でも、ドイツからの帰国後この病気を発症する人が増えており、欧州全体で、3,351人がこの病気にかかりました。

原因は豆と芽野菜(もやしなど)です。

 原因は汚染された豆と芽野菜であることがわかりました。これらの豆、芽野菜の中にはコロハ種子(fenugreek)、緑豆(mung beans)、レンズ豆(lentils)、アズキ(adzuki beans)およびアルファルファ(alfalfa)などが含まれています。現地ではこれらの食品を生のまま食べないようにしてください。

 キュウリ、トマトおよび葉野菜サラダを食べないことを旨とする勧告は取り下げられました。ただし、現地では生の豆、芽野菜に触れたキュウリ、トマトおよび葉野菜サラダは生のまま食べないようにしてください。

しっかり手洗いをしましょう。

 特に、食事をする前と便所を使用した後にはしっかり洗ってください。具合の悪い人からうつることもあり、手洗いをしっかりとすることが重要です。しっかりと清潔に手洗いをするために、爪を短く切りましょう。手洗いの際に指輪などはできれば外したほうがよいかもしれません。

帰国後または滞在中に下痢をおこしたら

 ドイツで滞在している方またはドイツから帰国された方で下痢を起こした方は、ただちに医療機関にかかってください。