ウガンダとコンゴ民主共和国のエボラ出血熱について(2012年9月4日)

 ウガンダ(西部のキバレ)のエボラ出血熱の発生は終息しました。コンゴ民主共和国(東部のオリエンタル州)のエボラ出血熱は発生が続いています。

 エボラ出血熱は、エボラウイルスによって起こる病気で、死に至ることが多い病気です。ウイルスに感染した人の血液や体液からうつるほか、ウイルスに汚染されたものやウイルスに感染した動物に触れることでうつります。発熱、頭痛、関節痛、筋肉痛、のどの痛みなどの症状が出た後、下痢や嘔吐、胃の痛みなどの症状が起こります。皮膚の発疹、目の充血、からだのさまざまな部位からの出血が起こることもあります。ワクチンや特別な治療方法はありません。

 ウガンダのキバレでは、確定患者と疑い患者は合わせて24人、死亡者は17人が報告されましたが、8月3日以降、新たな確定患者は報告されておらず、終息しました。

 コンゴ民主共和国のオリエンタル州では、8月28日時点で、患者24人(確定患者は6人、可能性の高い患者は6人、疑い患者は12人)と死亡者11人が報告されています。

 WHOは両国への渡航や貿易を制限することを推奨していません。

 コンゴ民主共和国に渡航する方は、現地の情報に注意してください。手洗いなどの一般的な衛生対策を行ってください。また、感染した人の血液や体液、それらで汚染された可能性のあるもの、動物に触らないでください。 

 現地で、発熱などの症状が出た場合には、すぐに医療機関を受診してください。また、帰国時に症状がある場合には検疫官にご相談ください。エボラ出血熱は感染してから発症するまでに3週間かかることもあります。帰国してから症状が出た場合には、医療機関または検疫所にご相談ください。

感染症情報: エボラ出血熱

2012年9月4日掲載