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公式情報トピックス(2007年) |
| 公式情報 平成19年2月14日 |
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| 鳥インフルエンザA(H5N1型)ウイルス感染患者の年齢分布 |
| EID, Volume 13, Number 3, 2007年2月 |
○編集部宛:
2006年7月4日に至る30カ月間に、鳥インフルエンザA(H5N1)ウイルス感染確定患者229名が、WHOにアフリカ、アジアおよびヨーロッパの10カ国から報告された。WHOは、これら確定患者の年齢分布が小児や若年成人に偏向しており、より高齢者群で患者が比較的少数であることに興味を集中している。この年齢分布バイアスについては現時点では説明困難であるが、行動、生物学的、人口統計学的およびデータ関連因子の広がりから、現在認められているパターンが説明できる可能性はある。
症例分布の統計学的パラメーターがこの問題の解決の糸口になるか決定するため、我々はWHOの流行状況更新-鳥インフルエンザ記事(2004年1月13日〜2006年5月18日)に含まれる鳥インフルエンザA(H5N1)ウイルス感染確定患者の年齢特性を再評価した。我々は自らの評価に補足的なWHO情報源からの症例情報を追加した。症例を報告している各国の年齢構成を入手するために、国連事務局の人口統計部門から2005年の年齢を特定した人口推計値(age-specific population estimates)を得た。
検討を行った期間中に、年齢関連情報は10カ国で発生しWHOが診断確定した鳥インフルエンザA(H5N1)ウイルス感染患者169名について明らかとなった。ベトナム(n = 39)とトルコ(n = 8)からWHOに報告された残りの確定患者47名の情報は、公表された情報源からは確認できなかった。
対象となった確定患者169名(男性77名および女性92名)の平均年齢は19.8歳(中央値18.0歳、範囲0.3〜75.0歳)であった。年齢分布は以下であった:0〜9歳、26.0%;10〜19歳、29.0%;20〜29歳、23.1%;30〜39歳、16.0%;40歳以上、5.9%。人口100万人当たりの推定年齢別罹患率(age-specific case rates)は、0.15(0〜19歳)、0.15(10〜19歳)、0.13(20〜29歳)、0.08(30〜39歳)および0.020.15(40歳以上)であった。
Box-and-whisker plots(箱ヒゲ図)(原文参照)からは、性別(A)、報告年(B)、および患者の予後(C)毎に患者の年齢分布の偏向した特徴が示された。分散の第三四分位数(Q3, 箱の上端で規定される)から、それ以上では患者発生が少数であった年齢帯(30〜35歳)が識別された。D図(原文参照)での国別解析でも同様の結果が得られた。しかし、一部の国(アゼルバイジャン、カンボジア、ジブチ、イラクおよびトルコ)では症例数が少数(10例未満)なため、その解釈には制限が付く。30歳から39歳の年齢群の症例での検討からは、30〜35歳の患者が21名であるのに対して36〜39歳の患者がわずか6名という明確な「front-loading」効果が示された。
WHOが確定した鳥インフルエンザA(H5N1)ウイルス感染患者の同定と報告に多数の選択バイアスが存在したと仮定して、我々の解析では以下の3つの顕著な観察結果が得られた。すなわち、
| 1) |
患者数と罹患率(case rates)から、0〜9歳、10〜19歳および 20〜29歳 の年齢群での疾患活動性レベルは同等であったと示唆される、 |
| 2) |
患者は、30〜35歳の年齢帯を超えてはほとんど発生していない、 |
| 3) |
小児や若年成人への偏った症例分布は、性別、報告時期、患者予後、地理的位置、および含蓄的には地域文化および人口統計学的要因も超越している。 |
行動因子は若年者での曝露リスクを増加し、鳥インフルエンザA(H5N1)ウイルス感染確定患者の年齢分布の1決定要因として提案されている。しかし、生物学的(免疫学的および遺伝学的)および他の因子関与の可能性は、まだ確定されていない。こうした因子には、年長者では呼吸器疾患に対する臨床的な認知感度がより低いといった、症例認知での年齢関連バイアスが含まれる可能性がある。そうした仮説に代わって我々は、上記の3つの観察結果は、1969年、すなわち家禽で現在認識されている動物間汎流行の開始前約35年、より前に生まれた個人における鳥インフルエンザA(H5N1)ウイルスに対する地理的に広域に渡る免疫保有という生物学モデルに合致していることを指摘したい。こうしたモデルは、若年群で疾患活動性が同等であること、30〜35歳以上では患者発生が突然明白に減少すること、および各国や各大陸間の社会文化的で地理的状況を超越している患者年齢の偏りを説明できる。
コホート効果や他の効果を暗示するような、インフルエンザA(H5N1)ウイルスに対する抗体についての広範囲な血清学調査の結果はまだ公表されていない。しかし、すでに完了した調査の結果についての伝聞では、同ウイルスによる広範囲なヒト感染は生じていないとしているようである。現在あるエビデンスからは、1918年以来のヒトでの汎流行インフルエンザは3種類のインフルエンザA(H5N1)ウイルス亜型に限定されている、すなわちH1 (1918〜57年および1977から現在); H2 (1957年〜68年); および H3 (1968年〜現在)である。鳥インフルエンザA(H5N1)ウイルスに対する免疫要素が年長者に存在しているならば、1960年代後半以前の地理的に広範な(大陸間の)インフルエンザAウイルス感染事例との関連可能性は、更に調査を進める価値がある。 |

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