2010年04月30日更新 ハワイのオアフ島でサルモネラ症患者発生

サルモネラパラチフスBはパラチフス菌の感染によっておきる病気です。日本では患者発生数は減少してきていますが、アジアや中南米、アフリカなどでは今でも流行しており、海外旅行者が現地で感染することもあります。汚染された食べ物から感染するので、集団食中毒がみられることもあります。

現地の新聞によりますと、最近ハワイのオアフ島で、輸入された現地語でアヒと呼ばれる冷凍キハダマグロを使ったポキという料理を食べた外国人10人が、サルモネラ・パラチフスB菌に感染するという食中毒が発生しました。このうち脱水をきたした2名が入院しましたが、彼らを含む全ての患者は重篤な経過をたどらず軽快しました。

ポキとは現地の言葉で魚を細かく切った料理のことで、生のマグロを細かく切って野菜と一緒に塩やゴマ油で漬けた料理です。

2010年4月12日現在、ハワイ以外でも、カリフォルニア州、メリーランド州、ペンシルバニア州、マサチュセッツ州、およびニューヨーク州の5つの州で合計13例の感染例が報告されています。

ハワイ州では年間約300例のサルモネラ患者が発生しています。ハワイに旅行される方は、先進国のリゾートだと思って油断せず、衛生的なレストランを選んで食事するよう気をつけてください。

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