2012年01月10日更新 アメリカ合衆国で狂犬病が発生しています。(更新1)

狂犬病は、発病するとほぼ100%死亡する危険な病気です。大抵は、動物に咬まれることによりうつりますが、動物の唾液が目、鼻、口や傷ついた皮膚から入ることによってうつることもあります。犬や猫からうつることが多いのですが、サル、キツネ、アライグマ、マングースやコウモリなどの野生動物からもうつります。
世界中の各地域へ向かう旅行者は、狂犬病の発生について注意しておく必要があります。

2011年1月6日に発表されたアメリカ疾病管理予防センター(CDC)の報告によりますと、ニュージャージー州において、2011年7月ハイチ出身の73歳の女性が狂犬病を発症し死亡しました。これはハイチで感染し米国で診断された2000年以降3例目のヒト狂犬病の症例です。患者は2011年4月に滞在していたハイチで飼い犬に咬まれましたが、重大なことと思わず、病院を受診していませんでした。またニュージャージー州の救急部門を受診した際もイヌに咬まれたことを告げておらず、狂犬病と診断された後、ハイチに住む親族の聞き取り調査の結果明らかとなりました。

米国内で循環しているイヌからのヒト狂犬病の最近の症例は1994年で、米国のイヌの狂犬病ウイルスは、2004年以来イヌの間で見つかっていません。2000年以来、イヌ咬傷に関連するヒトの狂犬病症例が米国で8例報告されていますが、すべてが海外で咬まれたものです。この報告例を含む3例は、ハイチで咬まれました。2000年以来、米国内で感染したヒトの狂犬病感染の約96%がコウモリ狂犬病ウイルスに関連づけられています。

動物に咬まれないために・・・

  • 狂犬病のある地域へ行く方は、ペットを含むあらゆる野生動物や家畜を触らないようにしてください
  • 滞在地で次のような場合は狂犬病の危険性が高くなります。サイクリングや走ること、獣医、長期滞在など。
  • 子どもは、動物に触ろうとすることが多く、ちょっとかじられたり、引っかかれたり、なめられたりしてもそれを親に知らせない(言わない)ため、狂犬病になるリスクが高くなりますので、特別な注意を払ってください。
  • ペットを連れて海外渡航する場合には、ペットを厳重に管理してください。現地の動物と決して遊ばせないようにしてください。特に、野良の動物との接触にはご注意ください。
  • 国内に持ち帰ることを目的に外国で動物の保護等を行わないでください。その犬や猫が狂犬病にかかっていたとしても、実際に症状を現すのは数日~数週間後になることがあります。
  • 咬まれた後の治療ができないと予想される遠隔地に旅行する成人や子どもは、暴露前狂犬病予防接種を受けておくことをお勧めします。
     

動物に咬まれたりひっかかれたら・・・

  • 流水と石鹸で傷をよく洗いましょう。
  • 症状がなくても、また、大きな傷でなくても、すぐに医療機関を受診してください。狂犬病になることを予防するためにただちにワクチン接種が必要な場合があります。その場合には複数回のワクチン接種が必要です。(症状が現れてからでは遅すぎます。)
  • 咬まれた国によっては適切な治療を受けられない場合があります。その場合にはワクチン接種を受けるために帰国するか、医療水準の高い他の国に向かう準備を行ってください。
  • 帰国後、旅行中に動物に咬まれたもしくは引っかかれたことを医師に告げてください。

  旅行前に、自分が加入した海外旅行損害保険の補償対象に海外で受ける治療と、治療を受けるための緊急輸送費用が含まれているか確認してください。もし、含まれていない場合、これらの特約補償の含まれた保険への加入を検討してください。

詳しくはこちらをご覧ください。

・感染症情報:狂犬病

出典

CDC
http://www.cdc.gov/mmwr/preview/mmwrhtml/mm6051a2.htm?s_cid=mm6051a2_w