2012年07月30日更新 ヨーロッパでウエストナイル熱の患者が発生しました(更新1)

 ウエストナイル熱はウエストナイルウイルスによる感染症です。このウイルスは蚊によってうつり、感染した人のおよそ20%に発熱、頭痛、筋肉痛などの症状を起こします。1%未満と低い割合ですが、重症の脳炎などを起こすこともあります。50歳以上の人が重症になる可能性が高いとされています。有効なワクチンはなく、流行地域では蚊に刺されないことが非常に重要です。
このウイルスは世界の広い範囲で発生がみられますが、北米だけでなく東ヨーロッパや地中海地域でも、夏季から秋にかけ流行がみられるようになっています。

 7月26日付けのヨーロッパ疾病管理センター(ECDC)の情報によりますと、これまでにヨーロッパで合計14人、ヨーロッパの近隣諸国で合計20人のウエストナイル熱の患者が報告されています。イタリアのサルデーニャ島で1人の患者が新たに報告されており、この地域(オリスターノ)は昨年も患者の報告がありました。

 これまでに患者の報告のあった国は、ギリシャ(13人)、イスラエル(4人)、パレスチナ自治区(1人)、ロシア(15人)です。

 ヨーロッパや近隣諸国へ渡航される方は今後の流行情報に注意するとともに、以下のような対策をとることをお勧めします。

 蚊はウエストナイルウイルス以外にも多くの病気を人にうつします。蚊に刺されないように十分にご注意ください。また、死んだ鳥をみつけた場合素手で処理しないようにしてください。

蚊に刺されないための対策

  • 可能な限り、しっかりと網戸がとりつけられているかエアコンが備わっている、または、蚊をしっかりと駆除しているホテルやリゾートに滞在してください。蚊取り線香も有効です。
  • 長袖のシャツ、ズボンを着て、できるだけ皮膚の露出部を少なくするようにしてください。
  • 流行地域では屋外にでかける場合や網戸が備わっていない建物にいる場合には、ディート(DEET)などの有効成分が含まれている虫よけ剤を、皮膚の露出部につけてください。使用する場合には、必ず添付文書にかかれた使用法を守ってください。日焼け止めを使う場合は、先に日焼け止めをつけてから、虫よけ剤を使用してください。
  • 子ども、特に乳児への虫よけ剤の使用については、小児科医にご相談ください。虫よけ剤が使用できない場合、ベビーカーにぴったりと合う蚊帳でベビーカーをおおってください。

心配な場合には早めの受診を 

 海外で熱などの症状が出たら、できる限り早く医療機関を受診してください。
 また、ご帰国の際に、発熱や心配な症状のある方は検疫所の担当者にご相談ください。帰国後に発症した場合や、症状が良くならない場合は、お近くの医療機関または検疫所にご連絡ください。

出典

ヨーロッパ疾病管理センター(ECDC):

West Nile fever maps SITUATION UPDATE,
http://www.ecdc.europa.eu/en/healthtopics/west_nile_fever/West-Nile-fever-maps/Pages/index.aspx