2012年09月03日更新 英国で百日咳の患者数が増えています

 百日咳は、百日咳菌によって起こる病気で、人から人に感染します。主に、患者の咳やくしゃみによって飛び散ったしぶきを吸いこむことで感染します。感染してから5日から10日後(最大約3週間後)にかぜのような症状で始まり、次第に咳が激しくなります。特に乳児では重症になり、呼吸ができなくなって、命にかかわることもあります。百日咳は、日本を含め、世界中で発生していますが、予防接種で予防することができる病気です。また、抗菌薬で治療することができます。

 英国では、1957年に予防接種が導入される前までは、3年から5年ごとに大規模な流行が起こっていました。流行した年は、最大で15万人の患者が発生し、約300人が死亡していました。最近10年間(2002年から2011年)は、1年間に平均して800人の患者が発生しており、300人以上の乳幼児が病院に入院し、4人の乳幼児が死亡しています。

 2012年8月31日に公表された英国健康保護局(Health Protection Agency)の情報によりますと、英国では、例年に比べて、百日咳の患者数が増えています。暫定的なサーベイランスの結果によりますと、7月に1,047人の患者が報告されており、今年1月から7月までに報告された患者数は3,523人になりました。なお、過去4年間の年間報告数は、2008年は902人、2009年は722人、2010年は421人、2011年は1,118人(暫定数)でした。

 主に10歳代や若年成人で多く発生していますが、3か月未満の乳児での発生も多くなっています。乳児は重篤な合併症を起こしたり、死亡したりする危険が高く、懸念されています。

 日本では、定期の予防接種として三種混合ワクチン(ジフテリア・百日せき・破傷風)の予防接種が行われていますが、4回接種を済ませていない方、または予防接種を受けたかどうかがわからない方は、渡航する前に、早めに医師の診察を受けて、予防接種について相談してください。

出典

Whooping cough cases continue to increase
http://www.hpa.org.uk/NewsCentre/NationalPressReleases/2012PressReleases/120831Whooping
coughcasescontinuetoincrease/

Health Protection Agency New factsheet - Whooping cough in children aged 1 year or older, adolescents and adults.
 http://www.hpa.org.uk/webc/HPAwebFile/HPAweb_C/1317134480075