2012年09月12日更新 マレーシアで肉胞子虫症(サルコシスチス症)が発生しています

現在の状況について

 CDC(米国疾病予防管理センター)はGeoSentinel(国際渡航医学会とCDCが共同で運営している渡航医学及び熱帯医学を専門とする医療機関から構成されるサーベイランスシステム)から、今年の夏にマレーシアのティオマン島への渡航と関連した肉胞子虫症(サルコシスチス症)の患者4人の報告を受けました。昨年、ティオマン島から帰国した渡航者で、33人が同様に肉胞子虫症と診断されました。

肉胞子虫症について

 肉胞子虫症は、肉胞子虫という寄生虫によって起こる病気です。肉胞子虫症は、東南アジアの国を含む熱帯・亜熱帯の国で発生します。この病気は、野生動物や家畜でよくみられますが、人間に起きることもあります。2種類の病型があり、1種類は下痢が起こる型で、別の1種類は筋肉痛、発熱、その他の症状が起こります。筋肉胞子虫症は、感染した動物の糞便で汚染された食物、水を摂取するほか、汚染された から広がります。なお、肉胞子虫に感染しても、多くの人は症状が現れないかもしれません。

 今回報告された渡航者は、激しい筋肉痛があって、マレーシアから帰国した渡航者です。他に報告された症状は軽い下痢や発熱などでした。患者の多くは、島を離れた後、2週間から4週間後に発症しました。

予防方法

 肉胞子虫症を予防したり治療したりするためのワクチンや薬はありません。肉胞子虫症は動物の排泄物に汚染された食物や水によって広がりますので、渡航者は、動物との接触を避け、安全な食物と水を摂取し、よく手を洗うようにしてください。

動物との接触を避けてください

 • 動物、特に猫や野生動物に触ったり、餌を与えたりしないでください。

 • 動物の糞に触れないでください。

 動物の糞に汚染されているかもしれない土を触らないようにしてください。

安全な水を使ってください

 • 瓶詰めされた水または、沸騰させたか、濾過された水を飲んでください。浄水タブレットや塩素系
 製品では、肉胞子虫は殺せないかもしれません。

 安全な水で作られた氷と確信しない限り、氷を使わないでください。

 泳ぐとき、口、目、鼻に水が入らないようにしてください。

安全な食物を食べてください

  すべての肉、特に豚肉と牛肉は十分に加熱してください(米国では71°Cで加熱することが推奨さ
 れていますが、日本では、中心部分の温度が75℃で1分間が目安とされています)

 加熱した食品は温かいうちに食べてください。

 • すべての食物にふたをしてください。

 安全な水で洗い、自分自身で皮をむいて食べる果物や野菜以外の食品で、生ものや十分に加熱
 されていない食品、特に、甲殻類は食べないでください。

手をよく洗ってください

 安全な水と石鹸を使って、手を洗ってください。石鹸がない場合には、アルコール製剤(60%)の
 手指衛生剤を使用してください。

 食事の準備や食べる前、こどもに食事を与える前、トイレを使用した後、おむつ替えの後、下痢で
 体調を崩している人の世話の後には、手を洗ってください。

出典

CDC Travelers’ Health Outbreak Notice Sarcocystosis in Malaysia
http://wwwnc.cdc.gov/travel/notices/outbreak-notice/sarcocystosis-malaysia-outbreak.htm

参考

FORTH 最新ニュース

フィールドからの注意:急性筋肉胞子虫症(2012年1月20日)
http://www.forth.go.jp/moreinfo/topics/2012/01251353.html