2012年11月02日更新 モーリタニアでリフトバレー熱が発生しています(更新1)

 リフトバレー熱は、主に、牛や羊などの家畜が感染する病気ですが、ウイルスを持った蚊に刺されることによって、人にも感染します。また、感染した動物の血液、体液や臓器を触ることによってもうつります。通常は軽症で経過しますが、まれに重症化し、重症化した人の約半数が死亡します。主にアフリカのサハラ以南で流行していますが、エジプト、マダガスカル、モーリタニアでも散発的に発生しています。

 2012年11月1日に公表されたWHOの情報によりますと、モーリタニア保健省は10月4日、リフトバレー熱の患者が発生したことを明らかにしました。9月16日(初発患者の発症日)から10月30日までに、モーリタニアの6地区から34人の患者が発生し、そのうち17人が死亡したと報告されています。最近の患者は、10月27日に、ブラクナ(Brakna)州のマグタ・ラハジャ(Magta Lahjar)で報告されました。患者が発生している地域は、アサバ(Assaba)州、ブラクナ州、ホズ・エッシャルギ(Hodh Chargui)州、ホズ・エル・ガルビ(Hodh Gharbi)州、タガント(Tagant)州、トラルザ(Trarza)州です。すべての患者に動物との接触歴がありました。

 患者から採取された25検体は、ヌアクショット(Nouakchott)にある国立公衆衛生院の国立リファレンス研究施設と、ダカールのパスツール研究所で検査され、ELISA法とPCR法で陽性になりました。国立獣医学研究所によって行われた分析結果によりますと、いくつかの地域では、動物の間でウイルスの循環が起こっていることが示されています。

 リフトバレー熱の発生に対応して、保健省と地方開発省は共同で、複数の部門から構成される対策本部を立ち上げました。WHOとFAOなどの関係機関は、人と動物の健康に関する疫学的なサーベイランスの強化や、医療施設での患者管理能力の強化、と殺場での健康管理の強化、農民への注意喚起を行うために対策本部内で活動しています。

 リフトバレー熱の発生地域で、人と動物のアウトブレイクを詳しく調査するために、複数の部門から構成された調査チームが派遣されています。また、技術的な支援を行うために、国際的な専門家チームが、11月3日から10日まで派遣される予定です。

 モーリタニアでは、2010年にもリフトバレー熱のアウトブレイクが発生しました。

 このアウトブレイクに関して、WHOはモーリタニアへの渡航制限や貿易の制限を推奨しません。

 流行地では、動物との接触を避けましょう。また、蚊に刺されることで感染することがありますので、蚊に刺されないようにしましょう。

蚊に刺されないための対策

  • 可能な限り、しっかりと網戸がとりつけられているか、エアコンが備わっている、または、蚊をしっかりと駆除しているホテルやリゾートに滞在してください。蚊取り線香も有効です。
  • 長袖のシャツ、ズボンを着て、できるだけ皮膚の露出部を少なくするようにしてください。
  • 流行地域では屋外にでかける場合や網戸が備わっていない建物にいる場合には、ディート(DEET)などの有効成分が含まれている虫よけ剤を、皮膚の露出部につけてください。使用する場合には、必ず添付文書に記載されている使用法を守ってください。日焼け止めを使う場合は、先に日焼け止めをつけてから、虫よけ剤を使用してください。
  • 子ども、とくに乳児への虫よけ剤の使用については、小児科医にご相談ください。虫よけ剤が使用できない場合、ベビーカーにぴったりと合う蚊帳でベビーカーをおおってください。

心配な場合には早めの受診を  

 海外で熱などの症状が出たら、できる限り早く医療機関を受診してください。

 また、ご帰国の際に、発熱や心配な症状のある方は検疫所の担当者にご相談ください。帰国後に発症した場合や、症状が良くならない場合は、お近くの医療機関または検疫所にご連絡ください。

 医療機関を受診する時には、医師に、渡航先や渡航期間、渡航先での活動などについて、詳しく伝えてください。

出典

WHO  Disease Outbreak News  Rift Valley fever in Mauritania
http://www.who.int/csr/don/2012_11_01/en/index.html

参考

FORTH 新着情報 モーリタニアでリフトバレー熱が発生しています (2012年10月5日)
http://www.forth.go.jp/topics/2012/10151139.html