2012年11月05日更新 中米でのコレラの流行状況について(更新3)

 コレラは、コレラ菌によって、下痢や嘔吐が生じる病気です。軽くすむことも多いですが、重い下痢が起こることがあり、大量の水分が失われ、脱水から死亡することもあります。

 2012年11月2日に公表されたPAHOの情報によりますと、カリブ海諸国では、ハリケーン「サンディ」や「アイザック」の通過後、食物や水による急性下痢性疾患のリスクが高くなっています。

〇ハイチの状況

 ハイチでは2010年10月以降、コレラの流行が続いています。流行の始まりから今年10月28日までに報告されたコレラの患者は合計60万6951人に達しており、そのうち32万6253人(54%)が入院し、7615人が死亡しています。全体の致死率は1.2%であり、入院例の致死率は1.5%です。今年と前年を比較すると、今年は前年よりも患者数と死亡者数が少ないです。しかし、患者や死亡者の発生は、5月から7月と9月から10月にかけての豪雨の時期に一致してピークとなり、前年と同様の傾向で発生しています。

〇ドミニカ共和国の状況 

 ドミニカ共和国でもコレラの流行が続いています。流行の始まりから今年の第42週までに2万7797人の疑い患者が報告されており、そのうち418人が死亡しています。今年の第1週から第41週の致死率は0.7%でした。第34週以降、患者数は減少しています。現在、患者が発生しているのは、サンティアゴ(Santiago)、首都地区(Distrito Nacional)、サント・ドミンゴ(Santo Domingo)、エル・セイボ(El Seibo)、エスパイジャット(Espaillat)、プエルト・プラタ(Puerto Plata)、サン・フアン(San Juan)、アスア(Azua)、バラオナ(Barahona)、ドゥアルテ(Duarte)、ラ・ロマーナ(La Romana)、サン・クリストバル(San Cristobal )、サンティアゴ・ロドリゲス(Santiago Rodriguez)です。

〇キューバの状況

 キューバでは、急性下痢性疾患のサーベイランスシステムにより、いくつかの地域で発見されたコレラの疑い患者の調査が続いています。しかし、これまで、コレラの確定患者の発生はグランマ(Granma)州のマンサニヨ(Manzanillo)市に限られており、他の地域への感染拡大はみられていません。コレラの確定患者数は500人を超えました。前回(7月31日付)の報告で、3人の死亡者が報告されましたが、その後、新たな死亡者は報告されていません。

 キューバでは、水の処理の確保、衛生状態の改善、食品衛生のほか、手指衛生や食品・水を摂取する時の注意点に関する健康教育などの対策が実施されています。


中米へ渡航、滞在される方は、今後の情報に注意していただくとともに、以下の対策をとってください。

  • 飲料水や歯みがき、うがいの水にはミネラルウォーターを使うか、十分に沸騰させた水を使うこと。氷は生水から作られている可能性があるので食べないこと。
  • 食事は加熱されたものを、冷めないうちに食べること。
  • 食事の前、トイレの後には石けんと水で十分に手洗いすること。
  • 下痢になった場合、以下の作り方で作った水を十分にとり、できるだけ早く医療機関で診療を受けること。

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感染症情報 食べ物・水にご注意を!  コレラ

出典

PAHO Epidemiological Alert  Cholera Situation Update 2 November 2012
http://new.paho.org/hq/index.php?option=com_docman&task=doc_view&gid=19243&Itemid=&lang=en

参考

FORTH 新着情報
中米でのコレラの流行状況について(更新2)(2012年8月1日)
http://www.forth.go.jp/topics/2012/08011017.html