2012年11月09日更新 ポルトガル(マデイラ島)でデング熱が発生しています(更新3)

 デング熱は、発熱、頭痛、眼の奥の痛み、関節痛、筋肉痛、発疹、吐き気、嘔吐、出血症状などがみられる、蚊によってうつる感染症で、熱帯・亜熱帯地方にみられます。通常は軽症で経過しますが、中には出血しやすくなる傾向がみられたり、血圧が下がる場合があったりし、この場合放置すると死亡することもあります。

 2012年11月8日付の欧州疾病予防管理センター(ECDC)の情報によりますと、10月上旬から発生しているマデイラ島のデング熱は患者数が急速に増加しています。ポルトガル保健省は、11月4日時点で1,148人のデング熱患者の発生を公表しています。このうち検査によって確定された患者は517人です。これまでに、57人の患者が経過観察のために入院し、そのうち3人が現在も入院中です。重症患者や死亡者は報告されていません。

 ほとんどの患者はマデイラ島の住民ですが、渡航者で、マデイラ島に渡航して、帰国後に発症し、デング熱と診断された患者も報告されています。マデイラ島に渡航したデング熱患者は、英国で6人、フランスで2人、ドイツで2人、スウェーデンで1人が報告されています。重症の患者は報告されていません。また、マデイラ島からポルトガル本土に帰った後に診断された患者も8人報告されています。

 ECDCは、デング熱の患者数の増加を踏まえ、集団発生がまだピークに達しておらず、マデイラ島の住民やマデイラ島への渡航者で、デング熱の患者はさらに発生すると予測しています。デング熱の媒介蚊であるネッタイシマカを含む蚊の繁殖期間のピークは翌年の初めまで続き、クリスマス休暇をマデイラ島で過ごす渡航者数のピークと重なると考えられています。

 ECDCは、この集団発生がマデイラ島でデング熱が定着するきっかけとなるかどうかを予測するには時期尚早であるとしていますが、マデイラ島に渡航する方は蚊に刺されないように、以下の点に注意してください。

蚊に刺されないための対策

  • 可能な限り、しっかりと網戸がとりつけられているか、エアコンが備わっている、または、蚊をしっかりと駆除しているホテルやリゾートに滞在してください。蚊取り線香も有効です。
  • 長袖のシャツ、ズボンを着て、できるだけ皮膚の露出部を少なくするようにしてください。
  • 流行地域では屋外にでかける場合や網戸が備わっていない建物にいる場合には、ディート(DEET)などの有効成分が含まれている虫よけ剤を、皮膚の露出部につけてください。使用する場合には、必ず添付文書に記載されている使用法を守ってください。日焼け止めを使う場合は、先に日焼け止めをつけてから、虫よけ剤を使用してください。
  • 子ども、とくに乳児への虫よけ剤の使用については、小児科医にご相談ください。虫よけ剤が使用できない場合、ベビーカーにぴったりと合う蚊帳でベビーカーをおおってください。

心配な場合には早めの受診を  

 海外で熱などの症状が出たら、できる限り早く医療機関を受診してください。

 また、ご帰国の際に、発熱や心配な症状のある方は検疫所の担当者にご相談ください。帰国後に発症した場合や、症状が良くならない場合は、お近くの医療機関または検疫所にご連絡ください。

 医療機関を受診する時には、医師に、渡航先や渡航期間、渡航先での活動などについて、詳しく伝えてください。

出典

ECDC   Epidemiological update: outbreak of dengue in Madeira, Portugal
http://www.ecdc.europa.eu/en/press/news/Lists/News/ECDC_DispForm.aspx?List=32e43ee8%2De230%2D4424%2Da783%2D85742124029a&ID=776&RootFolder=%2Fen%2Fpress%2Fnews%2FLists%2FNews 

参考

<FORTH新着情報>

ポルトガル(マデイラ島)でデング熱が発生しています(更新2)  (2012年10月24日)http://www.forth.go.jp/topics/2012/10240933.html