2013年02月06日更新 バングラデシュで二パウイルス感染症が発生しています

 ニパウイルス感染症は、ウイルスを保有する動物(主にコウモリや豚など)の尿や唾液から感染する病気です。感染しても症状が出ないこともありますが、感染してから4日から45日後に発熱、頭痛、筋肉痛、嘔吐、のどの痛みで発症し、めまい、意識障害を伴い、急性脳炎や肺炎などの重篤な症状が起こります。急性脳炎を発症した人の約20%に後遺症が残ると報告されています。また、ニパウイルスの感染者の致死率は40%から75%と推計されています。予防するためのワクチンはありません。

 2月5日に公表されたバングラデシュの疫学・疾患対策研究所(IEDCR)の情報によりますと、バングラデシュでは12人の二パウイルス感染症患者が発生し、このうち10人が死亡しており、2人が治療中です(致死率は83%)。患者の発生地域は、ガイバンダ(Gaibandha)、ナトール(Natore)、ラジシャヒ(Rajshahi)、ナオガオン(Naogaon)、ラジバリ(Rajbari)、パブナ(Pabna)、ジェナイダ(Jhenaidah)、ミメンシング(Mymensingh)の8県です。患者の年齢は8か月から43歳で、患者の8人は男性です。

 バングラデシュでは2001年に初めて二パウイルス感染症の患者が報告され、これまでに177人の患者が報告されており、そのうち138人が死亡しています(致死率は78%)。

 バングデシュに渡航、滞在される方は、今後の情報に注意するとともに、以下のことに気をつけて下さい。

  • 感染したコウモリの尿や唾液で汚染された可能性のある果物や果物加工品を飲食しないようにしましょう。果物を食べる際は、コウモリがかじったあとがないか、傷がないか、痛んでいないかよく確認の上、よく洗ってから皮をむきましょう。 
  • ヒトからヒトへうつる可能性もありますので、医療機関でニパウイルスの感染者または感染が疑われる患者を訪問したり、世話をしたりする場合、防護衣などの感染防御策をとり、終わった後は、手洗いをしましょう。
  • むやみに動物(特にコウモリや豚など)に近寄ったり、触ったりしないようにしましょう。

出典

IEDCR  Nipah Infection in 2013 Update on 5 February, 2013
http://www.iedcr.org/index.php?option=com_content&view=article&id=106