2013年03月05日更新 デング熱の流行状況について

 デング熱は、発熱、頭痛、眼の奥の痛み、関節痛、筋肉痛、発疹、吐き気、嘔吐、出血症状などがみられる、蚊によってうつる感染症で、熱帯・亜熱帯地方にみられます。通常は軽症で経過しますが、中には出血しやすくなる傾向がみられたり、血圧が下がる場合があったりし、この場合放置すると死亡することもあります。

 3月1日に公表されたECDC(欧州疾病予防管理センター)の週報によりますと、アジアや中南米、大洋州などの地域で、デング熱が流行しています。

 アジアでは2月21日現在、カンボジア、ラオス、シンガポールでは昨年同時期に比べ、多くの患者が報告されています。カンボジアでは最近減少傾向にありますが、オーストラリアとシンガポールでは増加がみられています。タイでは今年これまでに5,000人以上の患者が報告されており、2011年の同時期の5倍となっています。インドでも全体的に顕著に増加しており、2011年は18,860人でしたが昨年は49,606人の患者の報告がありました。

 中米では、メキシコのほとんどの州でデング熱の活動性が増加しています。

 南米では、ブラジルで今年第7週までに20万人以上の患者が報告されており、昨年の同時期の約7万人に比べ3倍多くなっています。また、パラグアイ、エクアドル、ベネズエラ、アルゼンチンでも増加傾向にあるとしています。

 大洋州では、ソロモン諸島の首都ホニアラだけで223人のデング熱疑い患者が報告されてから、保健当局はWHOとともに対応にあたっています。ニューカレドニアでもデング熱の活動性が続いています。

 熱帯地域や亜熱帯地域へ渡航、滞在される方は、今後の情報に注意していただくとともに、以下の対策をとってください。

蚊に刺されないための対策

  •  可能な限り、しっかりと網戸がとりつけられているか、エアコンが備わっている、または、蚊をしっかりと駆除しているホテルやリゾートに滞在してください。蚊取り線香も有効です。
  • 長袖のシャツ、ズボンを着て、できるだけ皮膚の露出部を少なくするようにしてください。
  • 流行地域では屋外にでかける場合や網戸が備わっていない建物にいる場合には、ディート(DEET)などの有効成分が含まれている虫よけ剤を、皮膚の露出部につけてください。使用する場合には、必ず添付文書に記載されている使用法を守ってください。日焼け止めを使う場合は、先に日焼け止めをつけてから、虫よけ剤を使用してください。
  • 子ども、とくに乳児への虫よけ剤の使用については、小児科医にご相談ください。虫よけ剤が使用できない場合、ベビーカーにぴったりと合う蚊帳でベビーカーをおおってください。

心配な場合には早めの受診を

 海外で熱などの症状が出たら、できる限り早く医療機関を受診してください。

 また、ご帰国の際に、発熱や心配な症状のある方は検疫所の担当者にご相談ください。帰国後に発症した場合や、症状が良くならない場合は、お近くの医療機関または検疫所にご連絡ください。

 医療機関を受診する時には、医師に、渡航先や渡航期間、渡航先での活動などについて、詳しく伝えてください。

出典

ECDC Communicable Disease Threats Report  Week9,24 February-2 March 2013
http://www.ecdc.europa.eu/en/publications/Publications/communicable-disease-threats-report-01-mar-2013.pdf

参考

FORTH 最新ニュース(医療従事者向け)

デング熱流行状況 -アメリカ PAHO (更新3)
http://www.forth.go.jp/moreinfo/topics/2013/02121145.html

デング熱流行状況 -アジア WPRO (更新2)
http://www.forth.go.jp/moreinfo/topics/2013/02081446.html