2013年04月11日更新 中米でのコレラの流行状況について (更新2)

コレラは、コレラ菌によって、下痢や嘔吐が生じる病気です。軽くすむことも多いですが、重い下痢が起こることがあり、大量の水分が失われ、脱水から死亡することもあります。

4月10日に公表された米国疾病予防管理センター(CDC)の情報によりますと、ハイチとドミニカ共和国でコレラが流行しています。

ハイチの状況

ハイチでは2010年10月以降、コレラの流行が続いています。ハイチの保健・人口省(Ministere de la Sante Publique et de la Population)によりますと、流行の始まりから3月4日までに報告されたコレラの患者は合計649,449人に達しており、そのうち8,057人が死亡しています。また、患者のうち358,693人(55.2%)が入院しました。ハイチの10県すべてで患者の発生が報告されています。首都であるポルトープランス(Port-au-Prince)では、流行の始まりからの累積報告数は175,748人です。ポルトープランスの患者には、カルフール(Carrefour)、シテ・ソレイユ(Cite Soleil)、デルマス(Delmas)、ケンスコフ(Kenscoff)、ペティオン村(Petion Ville)、ポルトープランス、タバー(Tabarre)からの患者が含まれています。

ドミニカ共和国の状況

ドミニカ共和国でも、2010年11月以降、コレラの流行が続いています。ドミニカ共和国の保健省(Ministerio de Salud Publica y Asistencia Social)によりますと、昨年1年間で7,860人の疑い患者が報告されており、コレラに関連して死亡したと疑われる患者は66人発生したと報告されています。今年は2月16日までに、708人の疑い患者が報告されており、コレラに関連して死亡したと疑われる患者は10人発生したと報告されています。


中米へ渡航、滞在される方は、今後の情報に注意していただくとともに、以下の対策を行ってください。

  • 飲料水や歯みがき、うがいの水にはミネラルウォーターを使うか、十分に沸騰させた水を使
    うこと。氷は生水から作られている可能性があるので食べないこと。
  • 食事は加熱されたものを、冷めないうちに食べること。
  • 食事の前、トイレの後には石けんと水で十分に手洗いすること。
  • 下痢になった場合、以下の作り方で作った水を十分にとり、できるだけ早く医療機関で診察
    を受けること。

図.吸収のよい水の作り方

感染症情報

出典

参考

FORTH 新着情報

中米でのコレラの流行状況について (2013年1月9日)
https://www.forth.go.jp/topics/2013/01091049.html