2013年05月30日更新 アンゴラでデング熱が流行しています

デング熱は、蚊によってうつる感染症で、熱帯・亜熱帯地方にみられます。発熱、頭痛、眼の奥の痛み、関節痛、筋肉痛、発疹、吐き気、嘔吐、出血症状などの症状が現れます。通常は軽症で経過しますが、中には出血しやすくなる傾向がみられたり、血圧が下がる場合があったりし、この場合放置すると死亡することもあります。

5月24日付で公表された米国疾病予防管理センター(CDC)の情報によりますと、アンゴラのルアンダ州でデング熱の流行が報告されています。ルアンダ州の州都であるルアンダはアンゴラの首都であり、最大の港湾都市で、人口は800万人から2,000万人と推計されています。

デング熱の確定患者は150人以上報告されていますが、デング熱に関連した死亡者は報告されていません。ポルトガルでは、アンゴラへの渡航に関連したデング熱患者が30人以上報告されています。

熱帯・亜熱帯地域に渡航される方は、以下の対策をとってください。

蚊に刺されないための対策

  • 可能な限り、しっかりと網戸がとりつけられているか、エアコンが備わっている、または、蚊をしっかりと駆除しているホテルやリゾートに滞在してください。蚊取り線香も有効です。
  • 長袖のシャツ、ズボンを着て、できるだけ皮膚の露出部を少なくするようにしてください。
  • 流行地域では屋外にでかける場合や網戸が備わっていない建物にいる場合には、ディート(DEET)などの有効成分が含まれている虫よけ剤を、皮膚の露出部につけてください。使用する場合には、必ず添付文書に記載されている使用法を守ってください。日焼け止めを使う場合は、先に日焼け止めをつけてから、虫よけ剤を使用してください。
  • 子ども、とくに乳児への虫よけ剤の使用については、小児科医にご相談ください。虫よけ剤が使用できない場合、ベビーカーにぴったりと合う蚊帳でベビーカーをおおってください。

心配な場合には早めの受診を

海外で熱などの症状が出たら、できる限り早く医療機関を受診してください。

また、ご帰国の際に、発熱や心配な症状のある方は検疫所の担当者にご相談ください。帰国後に発症した場合や、症状が良くならない場合は、お近くの医療機関または検疫所にご連絡ください。

医療機関を受診する時には、医師に、渡航先や渡航期間、渡航先での活動などについて、詳しく伝えてください。

FORTH感染症情報

デング熱

出典

CDCTRAVELLERS’ HEALTHTravel Health NoticesDengue in Angola
http://wwwnc.cdc.gov/travel/notices/watch/dengue-angola