2013年10月08日更新 パキスタンでデング熱が流行しています

 9月29日付で世界保健機関(WHO)東地中海地域事務所(EMRO)から公表された情報によりますと、 パキスタンのハイバル・パフントゥハー(Khyber Pakthunkhwa)州のスワート(Swat)地区でデング熱の集団発生が報告されています。この地区では、8月7日から9月25日までに、合計6,376人の疑い患者が発生し、このうち23人が死亡したと報告されました(致死率は0.36%)。パキスタンのイスラマバードにある国立衛生研究所(National Institute of Health)で実施された検査で確定診断され、現在の集団発生の原因としてデングウイルスの3種類の血清型(DEN-1、DEN-2、DEN-3)が検出されました。

 パキスタンでは、デング熱は常在しており、季節的に増加します。しかし、最近、デング熱の伝播が

 国内で増加しており、罹患率は増加し、地理的にも広がっています。ハイバル・パフトゥンハー州以外でも、パンジャーブ(Punjab)州、シンド(Sindh)州、バローチスターン(Balochistan)州からも散発的に患者が報告されています。

             <パキスタンにおけるデング熱患者の発生状況 (2006年~2011年) >

疑い患者数 確定患者数 死亡者数
2006 4,961 1,931 41
2007 2,304 1,226 18
2008 2,792 2,469 17
2009 1,940 1,085 13
2010 15,901 11,024 40
2011 252,935 17,057 219

 スワート地区ではWHOの支援を受けて、更なるデング熱の感染拡大を防ぐために、リスクを軽減するための市民への普及啓発活動、サーベイランスや一般的な予防対策の強化、患者の臨床管理の改善、ベクターコントロール(感染源となる媒介蚊の制御対策)の実施を含む対応活動を広げました。地区に設置されたデング熱の対策本部が対応活動の調整を行っています。

 WHOは、この事例に関して、ハイバル・パフトゥンハー州スワート地区やパキスタン国内への渡航や貿易を制限することを推奨していません。

出典

WHO :EMRO
Dengue fever in Pakistan
http://www.emro.who.int/surveillance-forecasting-response/outbreaks/dengue-fever-
in-pakistan.html