2013年10月16日更新 米国で季節性ではないインフルエンザウイルスに感染した患者が発生しました

米国では、季節性ではないインフルエンザA(H1N1)ウイルスに感染した患者が新たに2人発生したと報告されました。患者は発症前の週に豚との接触歴がありました。いずれの患者も回復しました。

これらのウイルスは、この地域の豚の間で循環しているウイルスと遺伝学的に類似しており、過去にも季節性ではないA(H1N1)ウイルスに感染した患者が発見されました。

小児を除けば、人は既存の免疫や季節性のインフルエンザワクチン接種で概ね防御されています。

米国では、豚の間でこのウイルスが循環しているので、感染した人や小規模の集団感染がさらに発生することが予想されます。現時点では、このウイルスが地域レベルで感染拡大するリスクは低く、公衆衛生上の影響は少ないと考えられます。

動物におけるインフルエンザウイルスの集団感染を経験した国では、感染した動物や感染した可能性のある動物を取り扱ったり、それらの動物の近くに住んだりしている人を守るため、適切な安全対策を実施すべきです。この疾患を適切に制御し、公衆衛生上のリスクを軽減するためには、動物保健部門との連携が必要です。

感染リスクのある人々(と殺に従事する人、感染が発生した農場で働く人、獣医師)やその濃厚接触者を注意深くモニタリングすることは重要です。

患者が発生している地域に滞在する方は、鳥がたくさんいる場所で鳥に直接触ったり、病気の鳥や死んだ鳥に近寄ったりしないようにしましょう。

出典

WHOInfluenza at the human-animal interface
Summary and assessment as of7 October 2013
http://www.who.int/influenza/human_animal_interface/Influenza_Summary_IRA
_HA_interface_7October13.pdf[PDF形式:392KB]