2014年11月05日更新 アフリカでのコレラの流行状況 (更新1)

 コレラは、コレラ菌によって下痢や嘔吐が生じる病気です。最近のコレラは症状が軽いことが多いですが、ときに重い下痢が起こり、脱水から死亡することもあります。

 10月31日付で公表された世界保健機関(WHO)アフリカ地域事務局(AFRO)の情報によりますと、アフリカでのコレラの流行状況は以下のとおりです。今回の報告では、ナイジェリア、ガーナからの最新の状況と流行の兆候がみられるコートジボワールからの状況が報告されています。

 2014年1月から9月までに、アフリカの47か国中17か国から1,154名の死亡者(致死率1.6%)を含む総計74,127名の感染者が報告されています。ナイジェリア、ガーナ、コンゴ民主共和国および南スーダンの4か国で、患者の98%、死亡者の94%が報告されています。流行国の数は2013年に報告されている数よりも少ないですが、患者数は調査を行っている期間の途中で、既に昨年の2倍を超えています。2013年の同時期では、20か国からの報告で患者数30,916名、死亡者数640名(致死率2.1%)でした。

ナイジェリア
 ナイジェリアでは2013年5月からコレラの流行が続いています。2014年10月12日現在、898名の死亡者(致死率1.95%)を含む40,608名の患者が報告されています。患者の増加は2014年の第4週(1月20日)に始まり、現在も続いています。2014年の調査中に、国内37州のうち19州166の地域保健担当部署(51%)から664名の死亡者(致死率1.95%)を含む34,008名の患者が報告されました。

 WHOは、流行する全地域で、サーベイランスと対策を再強化し、臨床医に患者管理や感染制御に対する注意を促し、予防対策となる地域社会の健康教育の鍵となるメッセージを発信する保健省および地域保健担当部署を継続的に技術支援しています。

ガーナ
 2014年8月28日に、ガーナの保健省は今年6月からコレラが流行していることをWHOに報告しました。発端は10歳の少女からでした。10月19日までに、190名の死亡者(0.8%)を含む23,622名の患者が報告されました。疾患はガーナの広域アクラ10地区で75%が発生しており、60%がこの地区で死亡しています。この流行は6月6日に検査で確認されました。

 保健省、WHOおよび支援者は流行を制御するための対策を行っています。治療センターが設置され、病院職員は国のガイドラインにしたがって患者を管理しています。薬剤と物資が絶えず流行地域に送られています。USAID(United States Agency for International Development)は安全な水の供給を強化するためにAqua-Tab(錠剤)を提供しました。

 WHOのアフリカ事務局は大量のコレラ・ワクチンを配給するための政策を含むリスク評価を行う国に対して技術支援しています。

コートジボワール
 2014年10月22日に、コートジボワールの保健省は第41週(10月6日~)からコレラの流行が始まったことを報告しました。10月22日までに、3名の死亡者(致死率25%)を含む12名がAbid-jan 地区から報告されました。2つの検体(地域ごとに1検体として数える)でコレラが陽性となりました。

 保健省とWHOからの派遣職員およびその他からの支援者はコレラの予防と制御の対策を実施しています。これらは地方組織および国家レベルでの疫病管理委員会の定期会合、積極的な調査活動、公衆衛生への意識と社会資源の地域活動に対する支援を含んでいます。

 アフリカへ渡航、滞在される方は、今後の情報に注意していただくとともに、以下の対策を行ってください。

  • 飲料水や歯みがき、うがいの水にはミネラルウォーターを使うか、十分に沸騰させた水を使うこと。
    氷は生水から作られている可能性があるので食べないこと。
  • 食事は加熱されたものを、冷めないうちに食べること。
  • 食事の前、トイレの後には石けんと水で十分に手洗いすること。
  • 下痢になった場合、以下の作り方で作った水を十分にとり、できるだけ早く医療機関で診療を受けること。 Cholera_ver2_03.jpg感染症情報:食べ物・水にご注意を! コレラ

出典

WHO/AFRO, EPR Outbreak News,
Outbreak Bulletin, Vol.4 Issue 4, 31 October 2014
http://www.afro.who.int/en/clusters-a-programmes/dpc/epidemic-a-pandemic-alert-and-response/outbreak-news/4376-outbreak-bulletin-vol-4-issue-4-31-october-2014.html