2015年09月18日更新 チクングニア熱の発生-スペイン (更新1)

2015年9月17日に公表された世界保健機関(WHO)からの情報によりますと、8月3日にスペインの国際保健規約(IHR)国家担当者はバレンシア地方Gandia(ガンディア)市でチクングニア感染症患者が発生したことをWHOに報告しました。患者は60歳男性で、ヨーロッパ圏外への旅行歴はありません。

患者は、地方の検査室において、7月23日に採取された検体の中からELISA法により血清中にIgMを検出したことで確認されました。同じ研究室において、8月19日に採取された2度目の検体からはIgGへのセロコンバージョンが示されました。

その後、検体は国家リファレンス研究施設(NRL)のHealth Carlos III研究所に送付され、検査されました。NRLでのELISA法の結果は、7月23日に採取した検体ではIgMとIgGの両方ともに決定できるものではありませんでした。これらの結果は、間接蛍光抗体法および中和法の何れでも確認されませんでした。8月19日に採取した検体は陰性でした。

NRLでさらなる試験が実施されました。パルボウイルスB19に対するIgMが、7月23日に採取した検体で陽性で、8月19日の検体では陰性でした。これは、最近、パルボウイルスに感染した可能性を示唆しており、患者に現れた症状も説明することができます。

◆感染症情報:チクングニア熱

出典

WHO.Disease outbreak news. 17September2015
Chikungunya- Spain (update)
http://www.who.int/csr/don/17-september-2015-chikungunya/en/