2015年10月22日更新 タンザニアでコレラが流行しています(更新1)

 コレラは、コレラ菌によって、下痢や嘔吐が生じる病気です。症状が軽いことも多いですが、重い下痢が起こることがあり、大量の水分が失われ、脱水から死亡することもあります。

 2015年10月21日付で公表されたWHOの情報によりますと、タンザニアの健康保健省からWHOに国内の新たな流行の感染地域について報告されました。10月13日までに、13地域が感染の影響を受けました。感染地域は、Dar es Salaam(ダルエスサラーム), Morogoro(モロゴロ), Pwani(プワニ) 、Kigoma(キゴマ)、Kilimanjaro(キリマンジャロ)、Iringa(イリンガ)、 Dodoma(ドドマ)、Geita(ゲイタ)、Mara(マラ)、Singida(シンギダ)、Shinyaga(シニャンガ)、Mwanza(ムワンザ)とZanzibar(ザンジバル)自治政府です。10月19日までに、累計患者は4,835人となり、68人が死亡しました。ダルエスサラーム州が全報告患者(3,460人)の72%を占めています。ザンジバルでは患者140人が報告されました。

公衆衛生上の取り組み

 健康保健省の主導によりコレラ対策委員会が、感染の流行を制御するために継続して活動しています。飲料水に対する衛生対策が、衛生教育のキャンペーンとともに実施されています。健康保険省、WHO、アメリカ疾病対策センターおよび実地疫学プログラム組織が、調査活動を強化し、協調して現場からの警報に確実かつ迅速に対応することに共同で取り組んでいます。

 WHOと加盟国は、健康保健省がダルエスサラームとモロゴロに治療センター5か所を設置することを支援しています。リスク評価や対策活動を支援するために、WHOは公衆衛生の専門家2人を配置しました。専門家は、飲料水、下水道、衛生環境(Water, Sanitation and Hygiene;WASH)への介入の主旨に則り、国家レベルおよび地域レベルで、調査活動、患者管理、地域社会活動を1本化して行うための幅広い感染対策を調整ながら支援しています。

 WHOアフリカ事務局(WHO-AFRO)はWASHの専門家を配置し、状況を分析し、技術指導と鍵となるWASHの問題を指導し、多角的なアプローチの一環としてWASHを含む効果のある対策を展開することに努力してきました。この対策への努力の中、この専門家は、ユニセフなどの支援団体や、中央および地域事務所の核となる環境衛生部門と緊密に連携しながら活動を進めています。

 WHOは、大規模な流行への警告と対策に取り組む支援団体であるGlobal Outbreak Alert and Response Network(GOARN)とともに、国のレベルで感染対策行動を支援する国外からの技術スタッフを配備する調整を行っています。WHO-AFROには、公衆衛生上の事象の管理、疫学、患者管理、物流、WASH、地域社会での動員活動およびデータの管理を行う中で、追加の技術専門家を認めることが要求されています。

WHOからのアドバイス

 WHOは、現在、利用可能な情報に基づく判断として、コレラの感染が流行する如何なる国に対しても渡航や貿易の制限を勧めてはいません。

 飲料水が媒介する疾患であるコレラは、コレラ菌に汚染された水を飲み、食品を食べる人々に感染し、重い下痢と脱水の症状を起こします。治療をしなければ、特に若年者と高齢者では、コレラは瞬く間にショックや死につながることがあります。

 タンザニアへ渡航、滞在される方は、今後の情報に注意していただくとともに、以下の対策を行ってください。

飲料水や歯みがき、うがいの水にはミネラルウォーターを使うか、十分に沸騰させた水を使うこと。氷は生水から作られている可能性があるので食べないこと。
食事は加熱されたものを、冷めないうちに食べること。
食事の前、トイレの後には石けんと水で十分に手洗いすること。
下痢になった場合、以下の作り方で作った水を十分にとり、できるだけ早く医療機関で診療を受けること。

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感染症情報:食べ物・水にご注意を! コレラ

出典

WHO. Disease Outbreak News. 21 October 2015
Cholera - United Republic of Tanzania
http://www.who.int/csr/don/21-october-2015-cholera/en