2015年12月24日更新 ジカウイルス発生状況について -カーボベルデ

 2015年12月21日付けで公表されたWHOの情報によりますと、カーボベルデの国際保健規約(IHR)国家担当者から、WHOに対して初めてのジカウイルス熱国内感染者が報告されました。

 2015年10月5日、サンティアゴ島プライアの医療センターで、明らかな発熱がないものの、掻痒感のある発疹患者の報告が始まりました。最初の患者の症状は9月27日に発現しました。10月14日までに、合計165人の患者が報告されました。
 64人の患者の血液検体がセネガル・ダカールにあるパスツール研究所に送られました。ジカウイルスに対して、合計17検体が陽性となりました。うちわけは、15検体がIgM陽性、2検体が逆転写ポリメラーゼ連鎖反応(RT-PCR)で陽性でした。鑑別診断として、デング熱、チクングニヤ、リフトバレー熱、西ナイル熱、および黄熱病が検討されました。検体は麻疹と風疹も含めてすべてに対して陰性でした。
 9月末から12月6日までに、4,744人のジカウイルス熱疑い患者が報告されています。疑い患者は、サンティアゴ島のいくつもの行政地区(プライア、サンタカタリーナ、サンタクルス、サン・ドミンゴスとタラファル)に加えて、マイオ島、フォゴ島とボアビスタ島といった他の島々からも報告されました。プライアの行政地区から、患者の81%(3,845人)が報告されています。現在までに、神経学的合併症は報告されていません。

公衆衛生における取り組み

 保健当局は以下のようにいくつもの感染の予防と制御の対策を実施しています。
・調査活動体制の強化
・検査確認手順の確認と強化
・患者管理体制の向上
・地域活動と媒介蚊の制御活動の実施
・ダカールのパスツール研究所も加えたウイルスの感染伝播と昆虫学的なリスク増加に対する評価のためのプロトコールの作成
・小頭症および神経学的合併症を発見するための妊婦の監視体制-現在、30人の妊婦が観察下にあります。

 WHOは、媒介蚊の制御活動に対する資金的・技術的支援を提供しています。

WHOからのアドバイス

 人の居住地での媒介蚊が繁殖する地の近くは、ジカウイルス感染に対して大きな危険因子となります。感染の予防と制御は、感染源の削減(繁殖地の除去および環境改善)を通して媒介蚊の繁殖を減らすことと、媒介蚊と人との接触機会を減らすことに依存します。これらは、自然及び人工の貯水池での蚊の幼虫の生息地の数を減らし、リスクのある地域での蚊の成虫個体数を減らし、防虫剤、網戸、戸や窓の遮断、長袖の衣服の着用などの防御を行うことで、達成することができます。ヒトスジシマカ(感染伝播において主となる媒介昆虫)は日中に活動するため、昼寝をしている人、特に幼児、病人および高齢者に対して保護のために殺虫剤で処理された蚊帳を使用すべきことが勧められています。蚊取り線香やその他の噴霧式殺虫剤も蚊に刺される可能性を減らすことができます。
 感染流行の発生中は、飛来する蚊を殺すために定期的に殺虫剤の空中散布を行うことがあります。(WHOの農薬評価事業計画による推奨の)適正な殺虫剤は、比較的大きな貯水容器を処理するための幼虫の殺虫剤としても使用されることがあります。
 危険性の高い地域を旅行する人々、特に妊娠中の女性では、防蚊対策への基本的な注意が払われるべきです。これらには、明るい色の、長袖の上下衣服の着用、防虫剤の使用、確実に蚊が部屋は入るのを防ぐための網戸の設置などがあります。
 WHOは、現在利用できる情報に基づく限り、カーボベルデへの旅行や貿易への制限は推奨していません。

 カーボベルデなどジカウイルス熱が流行している地域へ渡航または滞在される方は、今後の情報に注意していただくとともに、蚊に刺されないように対策をとってください。

蚊に刺されないための対策
可能な限り、しっかりと網戸がとりつけられているか、エアコンが備わっている、または、蚊をしっかりと駆除しているホテルやリゾートに滞在してください。蚊取り線香も有効です。
長袖のシャツ、ズボンを着て、できるだけ皮膚の露出部を少なくするようにしてください。
流行地域では屋外にでかける場合や網戸が備わっていない建物にいる場合には、ディート(DEET)などの有効成分が含まれている虫よけ剤を、皮膚の露出部につけてください。使用する場合には、必ず添付文書に記載されている使用法を守ってください。日焼け止めを使う場合は、先に日焼け止めをつけてから、虫よけ剤を使用してください
子ども、とくに乳児への虫よけ剤の使用については、小児科医にご相談ください。虫よけ剤が使用できない場合、ベビーカーにぴったりと合う蚊帳でベビーカーをおおってください。

心配な場合には早めの受診を
海外で発熱などの症状が出たら、できる限り早く医療機関を受診してください。
また、ご帰国の際に、発熱や心配な症状のある方は検疫所の担当者にご相談ください。帰国後に発症した場合や、症状が改善しない場合は、お近くの医療機関または検疫所にご相談ください。
医療機関を受診する時には、医師に、渡航先や渡航期間、渡航先での活動などについて、詳しく伝えてください。

出典

WHO. Disease Outbreak News. 21 December 2015
Zika virus infection - Cape Verde
http://www.who.int/csr/don/21-december-2015-zika-cape-verde/en/