2016年10月11日更新 黄熱の発生状況(更新23)

 2016年10月7日付けで、WHOより黄熱の発生状況が公表されています。詳細は原文でお確かめください。

更新の要点

アンゴラの9月29日現在の疫学情報です。
 ・最後に確定された患者の発症日は6月23日でした。
 ・感染の可能性が高い患者の2/3が、これまでの4週間に報告されました。
 ・ワクチン接種キャンペーンの第2弾が物流の問題のために延期されました。キャンペーンは、
  10月第2週に始まるように、再度、予定が組み直されました。対象となる住民は、9州12地区
  に住む200万人です。
コンゴ民主共和国における10月5日現在の疫学情報です。
 ・森林型黄熱以外で最後に確定診断された患者の発症日は7月12日でした。
 ・7人の患者が、現在も調査中です。(キンシャサで3人、Bas Uele、Kwilu、Sud Ubangi、
  Tshuapaの各州で1人ずつです。)
 ・流行に先立つワクチン接種キャンペーン対応策が、Kwango(クワンゴ)州FeshiとMushenge
  の衛生行政地域で、それぞれ10月2日と6日に始まりました。

分析

・疑い患者や確定患者の発見(アンゴラでの感染の可能性の高い患者32人を含む)や調査が続いていることは、いくつもの地域で調査活動が活発に行われていることを示しています。それでも、発見の遅れを生じかねない調査活動や検査確認の処理能力の中にくすぶる問題点に注意を向けることは重要です。強力かつ継続的な調査活動への取り組みが重要となります。
・アンゴラにおける感染の可能の高い患者の(蚊との)接触状況および黄熱ワクチンの接種状況に関する調査が一度終了したため、彼らの発生状況は保健省の最終分類委員会で再検討される予定です。

疫学的な発生状況

アンゴラ
・感染の可能性が高い患者の2/3が、これまでの4週間に報告されました。
・2015年12月5日から2016年9月29日までの状況は、以下のようになっています。
 ・疑い患者は4,188人で、このうち373人が死亡しています(致死率:8.9%)。
 ・検査確定患者は884人で、このうち121人が死亡しています(致死率:13.7%)。
・流行の開始以来、疑い患者は18州ある全ての州から報告されています。確定患者は16州80地区から報告されました。地域での感染伝播は12州45地区から報告されました。
・Luanda(ルアンダ州)とHuambo(ウアンボ州)で、最も多くの患者が報告されています。9月29日現在、ルアンダ州では確定患者488人を含む患者2,097人(総報告患者数の50%)が報告され、ウアンボ州では確定患者128人を含む患者651人(総報告患者数の16%)が報告されました。

コンゴ民主共和国(DRC
・2016年1月1日から10月5日までの状況は、以下のようになっています。
 ・26州全ての州から2,870人の疑い患者が出ています。
 ・検査が行われた疑い患者2,473人において76人が確定診断されました。このうち16人が死亡
  しています(致死率:21%)。
 ・確定患者76人は8つの州から報告されました。57人がアンゴラでの感染、13人が国内での感染、
  6人が(流行とは関係のない)森林型黄熱への感染でした。
・7人の患者が、現在も調査中です。(キンシャサで3人、Bas Uele、Kwilu、Sud Ubangi、 Tshuapaの各州で1人ずつです。)

感染への対策

・現在の黄熱の流行に関する情報がWHOのウェブサイトで引き続き更新されています(http://www.who.int/features/qa/yellow-fever/en/)。
・コンゴ民主共和国では、クワンゴ州のFeshiとMushengeの衛生行政地域で10日間の感染対策ワクチン接種キャンペーンが、それぞれ10月2日と6日に始まりました。8月に、流行に先立ってワクチン接種キャンペーンが行われた62の衛生行政地域では、監視体制が続けられています。
・WHOは、ICG(黄熱ワクチン供給 国際調整グループ)が保管する世界中の在庫ワクチンにブラジルのBio-Manguinhos施設からのワクチンを加えて、アンゴラとコンゴ民主共和国にワクチン約3,000万回分を搬出しました。
・2016年10月6日までに、アンゴラでは2,000万回分のワクチンが、DRCでは940万回分のワクチンが接種されてきました。
・現在、ICGを通じて緊急に対応できるワクチンの数は880万本となっています。既に流行への対策に割り当てられたワクチンの本数は含まれていません。

出典

WHO. Situation Report, Emergencies. 7 October 2016
Situation Report; Yellow fever
http://apps.who.int/iris/bitstream/10665/250306/1/yellowfeversitrep7Oct16-eng.pdf?ua=1