2017年01月20日更新 コレラの発生状況- ソマリア

 2017年1月18日に、WHO東地中海地域事務局(EMRO)から公表された情報によりますと、コレラの流行が続くソマリア保健省から患者の急激な増加を含む最新情報が報告ました。

情報の詳細

 2017年最初の2週間で、新たにコレラ疑い患者1,306人と死亡者26人(死亡率:1.99%)が報告されました。2016年の1月から12月までに、累積で関連する死亡者531人を含む疑い患者15,619人が報告されています。死亡率は3.4%でした。

 これらの患者のうち、80人からはビブリオ・コレラ細菌が検査で確認されました。2017年に報告された新たな患者の大半は、Bay(ベイ)、Banadir(バナディール)、Middle Shabelle(中部シュベリ)、Lower Shabelle(下部シュベリ)の各地域から報告されています。

 発生する患者全体と死亡率は、この数週間で確実に増加の傾向を示しています。この2週間に報告された患者の数は急激に増加しましたが、致死率は約4%から1.8%に大幅に低下しました。それでも、死亡率は依然として目安となる1%の閾値を上回っています。感染予防と感染制御への取り組みの拡大は、調査活動の体制を向上させ、患者の死亡率を大幅に減少させることに役立っています。この流行は、栄養失調や麻疹およびその他の新興感染症との戦いで既に弱体化している保健衛生の体制に大きな圧力を加えています。ソマリアは、現在、深刻な干ばつにより、急激に食糧供給が不安となり、水不足に陥っています。シャベル川およびジュバ川の(水位の)レベルは、この年の平均値を下回っており、2つの河川に住む多くの住民は清潔な飲料水を利用することが難しくなっています。

 ソマリア南部では、コレラの疑い患者が増えているけれども、多くの保健衛生の関係官庁やWASH(水と衛生環境の整備への取り組み)を推進する組織および支援団体(保健省、WHO、ユニセフ、非政府組織など)が、中央および地方レベルでの共同での体制を向上させるとともに、流行発生への対策活動を支援してきました。WHOが主導する保健衛生の推進チームは、感染の発生したほとんどの地域に急性水様性下痢症およびコレラに対する供給物資を配分しました。感染の発生した地域では、IV号補液や口腔の脱水からの補水液など、必須となる供給物資が配られています。また、患者の管理や感染対策の訓練を通じて現地の保健衛生関係者の能力強化を図っています。WASH(水と衛生環境の整備への取り組み)の推進組織は、感染の発生したすべての地域で水源に塩素を加えて消毒する衛生キットを供給しています。

 WHOは、感染の流行を抑えるための介入方法の一環として、ソマリアで経口コレラワクチンを使用することを広く提唱しています。ワクチン接種が検討されており、2月までに7つの感染発生地域を対象に接種キャンペーンが実施されます。

出典

EMRO/WHO. News, Surveillance, forecasting and response. 18 January 2017
Sharp rise in number of suspected cholera cases in Somalia
http://www.emro.who.int/surveillance-forecasting-response/surveillance-news/sharp-rise-in-number-of-suspected-cholera-cases-in-somalia.html