2017年07月11日更新 コレラ流行の発生-タンザニア(更新2)

 アフリカにおける感染症の発生状況の週報[第26週(6月24日-30日)]が公表されました。ここでは、今週、情報が更新されたタンザニアでのコレラ流行について取り上げます。

コレラの発生状況

 コレラ疑い患者の急増が、先週、タンザニア本土で確認されました。イリンガ州(Iringa)とルクワ州(Rukwa)で増加が顕著でした。この地域ではこれまで、感染の発生は制御されていました。タンザニア本土で第25週(2017年6月24日まで)に報告された患者160人のうち、126人がイリンガ州、22人がルクワ州(Kalambo地区)、残りがダルエスサラーム(Dar es Salaam)地方の4つの自治体からでした。同時に、第25週に患者52人が届けられ、ザンジバル州ウングジャ島(Unguja)で流行は続いています。2017年6月初めからコレラ菌が、Kalambo地区(5検体のうち5検体が陽性)、イリンガ州(4検体のうち3検体が陽性)、ダルエスサラームの自治体(55検体のうち18検体が陽性)から中央検査施設に送付された検体から分離されました。これらの地域では、現在も流行が続いていることが確認されています。

 全体で、2015年8月の流行発生以降、死亡者446人(致死率1.5%)を含む患者30,121人が報告されています。(内訳は)タンザニア本土では死亡者393人を含む患者25,478人、ザンジバル(Zanzibar)では死亡者73人を含む患者4,643人でした。

公衆衛生上の取り組み

・WHOと援助団体からの支援により、保健省および国家コレラ対策会議が、感染の発生しているすべての地域における対策の調整を続けています。多くの関心が、イリンガ州とルクワ州のコレラ患者の増加とザンジバルおよびダルエスサラーム地方で続く流行に向けられました。
・感染の発生している地域への調査活動、検査施設での調査および(衛生習慣の)行動変容への情報伝達の強化と新たな感染の原因を探るために、継続的な支援が提供されています。
・塩素処理錠剤の配布、水の配給者から提供される大量の水の塩素処理、そして感染の発生している世帯の追跡調査と浄化など、感染の発生している地域の飲料水、下水道、衛生環境(Water, Sanitation and Hygiene;WASH)を向上させるための取り組みが続けられています。
・健康への推進活動が、地元のラジオ、国営テレビ局、ソーシャル・メディアを通して、地域集会やMadrassas(イスラム教が主催する教育集会)で行われています。
・治療センターは、十分な医薬品物資を確保することで支援されています。経口補水液、塩素処理錠剤、輸液の緊急オーダーにより、これらはイリンガ州とルクワ州に配給される予定です。2箱の下痢症キット、2,500袋の経口補水液と100万個以上の塩素処理錠剤が、(感染)管理と予防を支援するために、ザンジバルに配給されました。

発生状況への認識

 タンザニア本土でコレラの流行は制御されているように見えましたが、イリンガ州とルクワ州でのコレラの急増は、感染に弱い地域でコレラが広がる恐ろしさを強調しています。同時に、ザンジバルでも流行は続いていますが、2016年初めと比較すると、週毎に観察される患者は少なく、(感染は)制御下にあるようです。保健当局および支援団体は、現在、新しく感染の発生している地域で(感染の)制御と予防活動の実施に取り組まなければなりません。一方で、さらなる再燃を防止するために(感染の)発生している地域には公衆衛生上の介入を維持しなければなりません。

出典

AFRO/WHO. Outbreaks and emergencies updates, Programmes. 30 June 2017
Weekly Bulletin on outbreaks and other emergencies. P.6. Week 26: 24 - 30 June 2017.
http://apps.who.int/iris/bitstream/10665/255797/1/OEW26-243062017.pdf?ua=1