2017年08月16日更新 コレラ流行の発生- タンザニア(更新2)

 アフリカにおける感染症の発生状況の週報[第32週(8月5日-11日)]が公表されました。ここでは、今週、情報が更新されたタンザニアでのコレラ流行について取り上げます。

コレラの発生状況
 タンザニアでは、再び、大規模なコレラの流行に襲われています。第31週(2017年8月6日迄)には、タンザニア本土での死亡者4人を含めて、新たにコレラ疑い患者198人が報告されました。第30週の患者は24人、死亡者はゼロでした。報告された週(第31週)にみられた(患者の)急増は、Mbeya(ムベヤ)州Mbarali(ムバリ、患者195人と死亡者4人)とMbeya(ムベヤ、3人)の2つの街で、新たに感染が発生したことを受けた結果でした。ムベア地域検査施設(Mbeya Regional Laboratory)での細菌培養検査によって、新たな患者7人から採取された検体のうち5検体で、ビブリオ・コレラ(Vibrio cholerae)が分離されました。ザンジバル島では、この26日間、死亡者の報告はゼロとなっています。
 2015年8月15日から2017年8月6日までに、タンザニア本土で報告された累積コレラ患者数は、現時点で25,778人、うち死亡者が407人で、致死率は1.6%となっています。2017年3月21日から8月6日までに、ザンジバル島では、死亡者4人を含む合計359人の疑い/確定コレラ患者が報告されました(患者の致死率は1.1%)。2015年8月に流行が始まって以来、ザンジバル島での累積患者数は4,689人、死亡者数は72人でした(致死率1.5%)。

公衆衛生上の取り組み
•保健省は、WHOや他の支援組織からの支援を得ながら、国家緊急対策会議や感染の発生した地域の現地訪問を通じて、コレラの感染制御活動の実施を主導し、調査と監視を続けています。
•感染伝播を防ぐために、感染源の特定、地域密着での活動参加と保健省レベルでの対策の主導の強化が続けられています。緊急対策チームが、2017年8月6日に、ムベア州に配置されました。
•コレラ疑い患者の速やかな報告と疑い患者の検査確認を確実に実行するために、各州への指導を行っています。
•ダルエスサラームでは、安全な水の利用を促進し、上下水道などの衛生環境を向上させるために、地域活動員によって、家庭での水の取り扱い並びに大量の水の塩素処理への支援運動が続けられています。感染の発生が続いている地域では、ペットボトル飲料、経口の水分補給用飲料水、塩素処理錠剤(アクアタブ)の配布が、医療用物品の配布とともに続けられています。
•メディア、地域集会やMadrassas(イスラム教が主催する教育集会)を通して、健康への推進活動が行われています。
•衛生環境および食品安全の実践に関する公衆衛生上の規則の徹底を図る取り組みが行われています。
•地元のラジオ、国営テレビ局、民間放送局を通して、地域社会で関心を高め、意識の向上が図られています。

発生状況への認識
 現在のタンザニア本土におけるコレラ患者の急増は、部分的には、ムバリの街での患者の報告を滞らせた結果であり、週毎の正確な統計の解釈を可能にするため、また、適切な対策が確実に行われるために、速やかに報告することの重要性が強調されます。ムバリの街での流行は、水の供給不足と(細菌で)汚染された水源の水の使用によるものです。
 しかし、タンザニア本土での新たな患者の急増は、地域社会、小行政区、地区レベルでの、飲料水、下水道、衛生環境(Water, Sanitation and Hygiene;WASH)の向上への活動に取り組むことの重要性を強調しています。また、多岐にわたる解決方法への支援運動や地域活動の関与の重要性と、健康維持への社会における決定要因に取り組む努力が必要であることを強調しています。

出典

AFRO/WHO. Outbreaks and emergencies updates, Programmes. 11 August 2017
Weekly Bulletin on outbreaks and other emergencies. P.7. Week 32: 5 - 11 August 2017
http://apps.who.int/iris/bitstream/10665/258718/1/OEW32-051182017.pdf