2017年10月23日更新 マールブルグ病の発生 - ウガンダ

 2017年10月20日に公表されたWHOからの情報によりますと、WHOは、ウガンダ東部のケニアとの国境近くで発生したマールブルグ病の感染対策に動き出しました。

記事の詳細

 WHOは、ウガンダ東部のケニアとの国境近くで発生したマーブルグ病の感染対策に乗り出しています。少なくとも、マールブルグ病で1人の死亡が確認され、医療施設およびKampala(首都カンパラ)の北東300kmの山岳地帯Kween(クウェエン県)での伝統的な埋葬儀式に参加した数百人に、ウイルスと接触した可能性があります。
 感染の発端となる患者は、50歳の女性で、10月11日に発熱、出血、嘔吐、下痢のため医療保健センターで死亡しました。保健省は、(このことを)10月17日に確認しました。ウガンダのウイルス研究所での検査の結果、マールブルグ病が原因での死亡と確認されました。
 この女性の兄弟が、3週間前に、同じような症状で死亡しており、伝統的な葬儀で埋葬されていました。彼は、娯楽で狩りをし、マールブルグ病の自然宿主であるルーセット・オオコウモリ属のコウモリが住む洞窟の近くで暮らしていました。
 疑い患者1人と感染の可能性の高い患者1人が調査で見つかり、医療処置を受けています。ウイルスとの接触機会のあった人、感染した人への精力的な調査が行われています。

 保健省は、WHO、疾病対策センター、アフリカ現地疫学調査ネットワーク(AFNET)からのスタッフの支援を受け、この地域に緊急対策チームを送りました。
 WHOは、医療必需品、尊厳を保ち安全な埋葬を行うことへのガイドラインを提供し、緊急対策活動への財源としての緊急対応基金(Contingency Fund for Emergencies)から500,000米ドルを拠出しました。
「私たちは、保健担当当局とともに、速やかに感染対策に取り掛かっています。ウガンダは、以前にもエボラ出血熱やマールブルク病の感染事例を取り扱いましたが、(この病気は)流行しやすく、国内全土および(アフリカ)地域に拡大するリスクが高いため、早急な国際的支援が必要とされています。」と、アフリカ地域緊急事態担当局長Ibrahima-Soce Fall氏は述べています。

 マールブルグ病は、(発生は)稀ですが、死亡率の高い病気で、特別な治療法もありません。

マールブルグ病について

 マールブルグ病(MVD)は、フィロウイルス科(Filoviridae)のマールブルグ・ウイルスによって引き起こされる重篤かつ高い致死率をもつ病気です。エボラ・ウイルスと同じ科に属しています。このウイルスは、人への感染が知られる中で最も強い毒性をもつ病原体の1つです。潜伏期間は2〜21日であり、発症は突然で、発熱、悪寒、頭痛、および筋肉痛によって顕在化します。MVDの発生は稀ですが、死亡率の高い大規模な感染の流行を発生させることができます(致死率は23〜90%)。この病気は、感染した人や野生動物(例えば、サルやフルーツ・コウモリ)の血液、体液および組織と直接に接触することで伝播します。
 最近、ウガンダでは、次のようなMVDの流行が報告されています。
・2007年:ウガンダ西部Ibanda(イバンダ県)で死亡2例を含む4例
・2008年:それぞれ別々にウガンダ西部の洞窟を訪れた後、オランダと米国に帰国した旅行者2例
・2012年:ウガンダ西部イバンダ県およびKabale(カバレ県)での死亡4例を含む15例
・2014:ウガンダ中央部Mpigi(ムピジ県)での医療従事者1例

出典

AFRO/WHO. News. Countries, Uganda. 20 October 2017
WHO supports containment of rare virus on Uganda-Kenya border
http://www.afro.who.int/news/who-supports-containment-rare-virus-uganda-kenya-border