2017年12月06日更新 小頭症の発生報告の増加 - アンゴラ

 アフリカにおける感染症の発生状況の週報[第48週(11月25日-12月1日)]が公表されました。この中で、アンゴラで小頭症の発生が徐々に増えており、ジカウイルス感染症との関連への調査が強化されていることが述べられています。WHOアフリカ地域事務局(AFRO)は、大きな課題となる可能性がある事態として注視しています。

小頭症の発生

 アンゴラの保健当局は、小頭症患者の数が徐々に増えてきていることに注視しています。特に、首都のあるLuanda(ルアンダ)州で増加しています。最初は2017年9月後半に、7人の小頭症患者がまとまって確認されたことで、この状況が報告されました。しかし、遡って調査すると、最初の患者は5月から6月頃に発生していたことが判明しました。11月には、10人の小頭症患者が報告されました。11月29日までに、合計で42人の小頭症患者が報告されており、このうち39人は生存し、3人は死産でした。患者のほとんど(39人、93%)はルアンダ州、それも市街南部で生活していました。残る患者は、Zaire(ザイーレ)州で1人、 Moxico(モシコ)州で1人、Benguela(ベンゲラ)州で1人でした。

 新生児やその母親から合計15検体が採取され、国立公衆衛生・研究施設に送付されました。ジカウイルスに対するPCR法検査では、これまでのところ、すべての検体の結果が陰性でした。しかし、陰性の結果が、必ずしも、妊娠中のジカウイルスへの感染の可能性を除外するものではありません。これとは別に、2017年1月には、ルアンダ州でジカウイルス患者2人が確認されました。1人は発熱症状を伴う成人で、もう一人は、中枢神経系に奇形を伴う死産児でした。系統を決めるためのジカウイルスの遺伝子解析は行われませんでした。

公衆衛生上の取り組み

・保健省は、優先的に介入を実施することへの強化に重点を置くことに伴い、ジカウイルス感染症による非常事態への(対応)計画を改正しています。
・保健省は、妊産婦の医療支援、産科と小児科の医療を行うすべての医療施設で、ジカウイルス感染症とその合併症への調査を強化しています。
・保健省は、PCR法検査の処理能力に加えて、過去のジカウイルスとの接触機会を確認するための検査法として、WHOが推奨するプラーク減少中和試験(PRNT)などで、ジカウイルス感染症への検査診断の強化に取り組んでいます。
・保健省は、ジカウイルスの伝播を低下させるために、ネッタイシマカの駆除に力を入れることにしています。
・受け入れ病院を指定し、患者の管理と経過の観察に力を入れています。
・地域のリーダーや地域住民によるジカウイルス感染症への取り組みへの参加を増やすために、ジカウイルスのリスクについての情報の伝達や地域での社会参加への取り組みに力を入れています。

発生状況への認識

 アンゴラ、特に、首都ルアンダでは、小頭症の発生数が、ゆっくりと、しかし、着実に増えてきているようです。相対的に最近の調査活動が精力的に行われていることと検査施設での確認を欠いているために、この事態の実際の重要度はよく分かっていません。しかし、発生の状況は、ジカウイルスによる先天性症候群であることを示唆しています。アンゴラでは、2017年1月にジカウイルス感染症が確認されていますが、感染の伝播が活発に続いていることを示唆する証拠はありません。保健当局は、小頭症患者の多くが街の郊外の低所得者層の住民で発生しており、黄熱の流行中に発生したことも、確認しています。この事態をより深く理解するには、さらなる調査が必要です。しかしながら、保健省によって定められた優先的な感染制御への対策の実施は、直ちに開始することが必要です。特に、早期発見への調査活動、医療保健施設での患者の管理と継続した調査/研究への強化には、重点を置く必要があります。

出典

AFRO/WHO. Outbreaks and emergencies updates, Programmes. 1 December 2017
Weekly Bulletin on outbreaks and other emergencies. P.2. Week 48: 25 Nov- 1 Dec 2017
http://apps.who.int/iris/bitstream/10665/259557/1/OEW48-2504122017.pdf