2018年03月12日更新 ワクチン由来ポリオウイルス2型の伝播-ソマリア

 2018年3月9日に、WHOから公表された情報によりますと、ソマリアで環境からの採取試料からワクチン由来ポリオウイルス2型が検出されました。

記事の内容

 ソマリアで、ワクチン由来ポリオウイルス2型(cVDPV2)の伝播が確認されました。2018年1月4日と11日に、Banadir(バナディール)州(州都モガディシュ)で採取された環境試料から、cVDPV2のウイルス3株が分離されました。これら最新の分離株は、2017年10月22日と11月2日に同州で採取された環境試料のcVDPV2株と遺伝的に関連があります。
急性弛緩性麻痺(AFP)が関連する患者は発見されていません。

公衆衛生上の取り組み

 2017年に初めて分離株が発見された後、バナディール州とLower Shabelle(下部シェベリ)地域およびMiddle Shabelle(中部シェベリ)地域で、国際的に合意されたガイドラインに則って、2回の大規模な予防接種キャンペーン(SIA)が実施されました。

 3回目の大規模な予防接種キャンペーン(SIA)が2018年3月に予定されており、疫学的な関連性に基づいた追加の対策や継続されるべきリスク評価が見積もられています。急性弛緩性麻痺(AFP)の調査活動が強化されてきています。

 WHOと支援組織は、現地の公衆衛生当局が検出したワクチン由来ポリオウイルス2型(cVDPV2)のリスクをさらに明確に評価できるように、支援を続けています。

WHOのリスクアセスメント

 このワクチン由来ポリオウイルス2型(cVDPV2)株の検出は、ポリオウイルスが伝播するリスクとその影響を最小限に抑え込むために、すべての(行政)レベルでポリオワクチンの接種率を高い水準で維持することが重要になると強調しています。また、これは、定期の予防接種を通じて集団免疫の力を維持することの妨げになるような不安定な状況が実質的に(この)地域や地域に続いていることのリスクを強調しています。WHOは疫学上の発生状況や予防措置の実施状況を引き続き評価していきます。

WHOからのアドバイス

 すべての国、特にポリオの発生国とその地域に頻繁に渡航する人々並びにその接触者がいる国では、如何なる場合も、ポリオ患者を速やかに発見し、予防対策を実施し、必要があれば対策の促進を図るために、急性弛緩性麻痺(AFP)の調査活動を強化することが重要となります。また、各国は、新しいウイルスの出現や流入から起きる影響を最小限に抑え込むために、定期的に予防接種を実施し、各管轄地域でのポリオ(ワクチン)の予防接種率を高く維持する必要があります。

 WHOの国際旅行と健康(のサイト)は、ポリオの発生地域に向かうすべての渡航者がポリオの予防接種を完全に受けることを推奨しています。感染の発生地域からの住民(および4週間以上の滞在者)は、4週間から12か月以内に経口ポリオワクチン(OPV)または不活性化ポリオワクチン(IPV)を追加投与しておくことが必要です。

 ポリオウイルスの感染伝播が発生した国は、その国の公衆衛生上の緊急事態としてポリオ患者を報告し、すべての国際渡航者に対し、予防接種を検討させることが必要となる国際保健規則の一時勧告の対象(国)となります。ポリオウイルスを感染輸出するすべての国は、出国の前にすべての国際渡航者に確実に予防接種させることが必要です。

出典

WHO. Disease outbreak news, Emergencies preparedness, response. 9 March 2018
Circulating vaccine-derived poliovirus type 2 - Somalia
http://www.who.int/csr/don/09-March-2018-polio-Somalia/en/