2018年03月16日更新 結核の終息に向けた世界首脳会議-WHO東南アジア地域

 2018年3月14日に公表された東南アジア地域事務局(SEARO)からの情報によりますと、結核の終息に向けた世界首脳会議が3月13日からインドで行われています。

記事の概要

 WHO東南アジア地域の加盟国は、結核を排除することへの進捗状況を確認し、2030年までに結核の終息を迅速かつ具体的に進展させる取り組みを、今以上に強化することを公に宣言しました。

 ここ、結核の終結に向けて採択されたデリー・サミットの声明では、各加盟国が、この地域での結核の終息に向けた取り組みを加速させるために、昨年3月に採択された「デリーからの行動声明」を目指し一致していた核心となる行動の実現と強化に全会一致で合意しました。この地域は、世界人口の約4分の1を占めていますが、世界の結核への脅威の46%を占め、不均衡が生じています。

 WHO事務局長Tedros Adhanom Ghebreyesus博士は、「この地域での結核に対する進展は、世界の進展に大きな影響を与えるはずです。」「あまりにも多くの問題があるために、私たちには失敗が許されません。結核との戦いは、地域社会での勝利にあることを心に刻んで置かなければなりません。勝利は、最前線に立つ看護師、医師、地域の保健医療の従事者、その他たくさんの人たちによってもたらされます。私たちは、最後の1人の結核患者まで見つけ出し、診断し、治療し、そして治癒させるために必要な人的・物的資源を、最前線の人々に提供して行かなければなりません。」と述べています。
 WHO東南アジア地域事務局長Poonam Khetrapal Singh博士は、この声明を歓迎し、次のように述べました。「私たちは大きな野望と強く推し進める力とを形作っています。そこでは、結核プログラムへの強いリーダーシップの確立、予算の増強、結核プログラムに対する国内と世界の人材からの資源の割り当て、すべての結核患者一人ひとりが最適の治療を受けられる環境の整備、社会的保護や財政的保護を含む結核治療の周辺環境への支援などの中から、一貫性をもった戦略の優先順位を定めています。

 各加盟国は、2017年3月16日のデリーからの行動声明の採択の後、結核を終息させるための取り組みを再度検討しました。さまざまな取り組みでは、(結核への)関心の向上、投資、主体性のある活動への強化が図られているものの、対策の段階としては、結核の終息に向けた重要なレベルに達するために必要とされる段階に達していませんでした。
 この地域の加盟国は、2020年までに、見過ごされている200万人の結核患者と15万人の多剤耐性結核患者に合わせて到達し、結核の終息に向けた適切な対策を明確に実施していくという確固たる意志を示しました。
 この声明で、各国は、行政の最高レベルへの報告として、結核プログラムを上手く導くために多岐の領域にわたり強化され、行政府が主体的に行動することが公約とされました。

 加盟国は、各国の結核への計画に十分かつ確実に資金が提供されるように、行政府により、また世界、国内、その他の支援組織により、予算および人的資源の割り当てを増やすことを公約しました。
 また、各国は、包括的・集約的な結核の治療と予防のサービスに、誰もが利用できる環境を整備することを公約しました。それは、持続可能な発展目標で公約されている普遍的な保健医療を達成させるためのものです。その対象には、移住者、高齢者、その他・薬剤耐性結核や結核とHIVとの重複感染などあらゆる形態で暮らしているリスクの高い人々も含まれます。

 全体を包括する方法で結核の課題に取り組むために、加盟国は、発生率の高い国と低い国、その両方で、社会的・財政的保護が必要となる結核の治療を援助していくことに合意しました。

 加盟国が「結核の終息に向けて協力していくこと」を公約したことで、WHOは、ストップ結核パートナーシップ及びすべての支援組織とともに、思い描く目標を実現させることを再確認しました。

 保健福祉省、インド政府、WHO、ストップ結核パートナーシップの主催で、Delhi End TB Summit 2018(結核の終息に向けたサミット・デリー会議2018)が、インド総理大臣Narendra Modi氏によって開始されました。
 参加者には、ストップ結核パートナーシップ事務局長Lucica Ditiu博士と世界基金・常任理事Peter Sands氏は、この1週間の会議に出席する健康問題を主導する重要人物がいます。スリランカ、インドネシア、バングラデシュ、ナイジェリア、モザンビーク、ジンバブエ、カザフスタン、ペルーなど多くの国の保健大臣も参加しています。

 このサミットでは、2018年9月の国連高官級会議のレベルで結核の会議を準備していきます。各国首脳レベルによる国連総会で、結核は初めて議論されることになります。国連高官級会議では、結核の終息に向けた道筋を世界につけるために、一貫した意欲的な目標を採択することが期待されます。

出典

SEARO. Media Centre. 14 March 2018
Delhi TB Summit: WHO South-East Asia countries commit to intensified efforts, concrete progress to End TB
http://www.searo.who.int/mediacentre/releases/2018/1683/en/