デング熱
Dengue Fever
デング熱は、アジアや太平洋諸島など、熱帯・亜熱帯地域に広く見られます。 世界中で、年間約1億人の患者が発生していると推定されています。 デング熱を媒介する蚊は、空き缶などに溜まった水や竹の切り株に溜まった水でも発生するために、都会で流行することも多い病気です。
1 病原体と感染経路
デング熱は、デング熱ウイルス(フラビウイルス科に属するウイルスで、1〜4型まであります)によって起こる感染症です。 このウイルスを保有している蚊(ネッタイシマカ、ヒトスジシマカなど)に刺されることによって感染します。
2 症状
2〜15日(通常は2〜7日)の潜伏期(蚊に刺されてからウイルスが体内で増えるまでの期間)を経て、突然の発熱で始まります。 熱は38〜40℃程度で5〜7日間持続し、激しい頭痛、関節痛、筋肉痛、発疹を伴います。 この発疹は風疹と同じような小さな紅斑で、痒みや痛みはありません。 また、軽い皮下出血が足腿部、腋下、手のひらに発熱期の最後や解熱後に現れることもあります。
3 治療方法
一般に対症療法だけで特別な治療はありません。 軽症で済む場合が多く、死亡率は1%以下であるといわれています。しかし、まれにデング出血熱、デングショック症候群という重症な疾患になる場合があります。
4 予防方法
予防接種や予防薬はありません。 蚊に刺されないようにすることが唯一の予防法です。
短期間の滞在であれば、防虫スプレ−や蚊取り線香、厚手の服の着用(長袖、長ズボン)である程度は予防できます。 電気蚊取器は電力事情が悪い外国では停電などのために使用不能になる場合が多いのでお勧めしません。電池式防虫剤や市販の蚊取り線香をお勧めします。 長期間の滞在であれば、思い切って蚊帳を購入することをお勧めします。
5 デング出血熱 :特別なタイプのデング熱
デング熱の中でも出血傾向を伴う重症型です。 その原因は、特殊な型のデング熱ウイルスによるものなのか、個人差によるものなのかは諸説あり、詳細については明らかになっていません。
デング出血熱は、大人よりも小児に多く見られます。 また、初回感染時よりも2度目の感染で多く見られるとされています。 皮下、鼻腔、歯肉などから出血が見られます。 死亡率は数%ですが、治療が遅れた場合には40〜50%にまで上がるといわれています。
6 デング熱のリスクのある地域
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出典:WHO International travel and health 2009 |
【2009年4月更新】
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