|
A. セネガル感染症情報
1 感染症の流行状況
セネガルでは、次のような病気がみられます。
| 食べ物・水から感染する病気 |
虫が媒介する病気 |
その他の疾患 |
| ○腸チフス、パラチフス |
○マラリア |
○B型肝炎 |
| ○A型・E型肝炎 |
○デング熱 |
○破傷風 |
| ○コレラ、赤痢 |
○黄熱 |
○流行性髄膜炎 |
| ○食中毒 |
○フィラリア症 |
○狂犬病 |
| ○寄生虫疾患 |
○トリパノソーマ症 |
○エイズ |
| |
○リーシュマニア症 |
|
|
○感染症流行状況
現在、次のような感染症が発生・流行しています。
・黄熱:セネガルで黄熱の流行(2005年10月21日)
・コレラ:セネガルでコレラの流行-更新8(2005年7月19日)
セネガルは、熱帯地域に属しており、雨季(7〜10月)と乾季(11〜6月)に分かれています。雨季には海からサハラ砂漠に向って雨を伴った風が吹き、乾季にはカナリア寒流に冷やされた風が吹くために沿岸部では気温が下がります。内陸部ではハルマタンと呼ばれるサハラからの熱風が吹くため気温は下がりません。
このような気候ですので気温が下がる乾季の一時期を除いて感染症の流行が見られます。特に7〜10月の雨季が消化器系感染症をはじめマラリア、A型肝炎、急性出血性結膜炎などの流行が最も多く、11〜6月の乾季にもこれらの感染症の流行が見られます。
セネガルは髄膜炎ベルトに位置します。WHOによると、2002年1月7日〜3月10日に6名の死亡患者を含む71名の髄膜炎患者が報告されました。
また、WHOによると、2002年にはセネガルで黄熱が流行しました。2002年1月に、DiourbelとZiguinchor地区で黄熱流行が発生し、18名の黄熱確定患者が報告されました。また、2002年10〜11月にDiourbel地方、Fatick地方、Louga地方、Thies地方、Tambacounda地方、Kolda地方、Dakar地方で黄熱が流行し、2002年11月28日時点で60名の黄熱確定患者と11名の死亡患者が報告されました。Toubaでは都市型流行が起きました。
| ◎2002年、全国の空港検疫所でセネガルから帰国した旅行者からは病原菌の検出はありませんでした。また、感染症発生動向調査においてもセネガルで感染した報告はありません。(国立感染症研究所:感染症週報より) |
|
2 セネガルでの病気の予防方法
旅行中は疲れや飲み過ぎ、食べ過ぎで知らない間に抵抗力が落ちて病気にかかりやすくなります。特に、暑い時期に出掛ける際には、この傾向は強いようです。
そこで病気を予防する上で注意したいことを紹介します。
(1)注意したい食べ物
| ◎など: |
屋台で売っているアイスクリ−ムなどの乳製品は細菌が発育しやすいものが多く入っているため不衛生的な店や温度の管理が悪いところの物は避けてください。 |
| ◎生野菜・果物: |
ホテルや一流レストランで出される生野菜でも避けてください。市場や屋台などのものは、赤痢や食中毒、寄生虫の心配があります。果物は自分で皮を剥いて食べるものなら大丈夫です。 |
| ◎生 水 ・ 氷: |
都市では水道設備は一応ありますが、水質は硬質でしかも病原体や肝炎ウイルスに汚染されていることもあるので絶対に飲まないようにしましょう。煮沸や濾過をした水かミネラルウォ−タ−が安全です。氷も生水から作られていることも忘れずに。 |
|
(2)注意したいこと
| ◎蚊 に 注 意: |
マラリアの流行地に出掛ける際には,蚊に刺されないことが重要です。マラリアを媒介する蚊は夕方から活動しますので外出時には肌を露出しない服装をすること、また、寝る時には蚊帳を張り、蚊取り線香の準備を。防虫スプレ−も忘れずに。 |
| ◎裸 足 は 禁 物: |
住血吸虫と呼ばれる寄生虫の幼虫は淡水中に生息しており、皮膚を食い破って体内を侵します(侵入する時は痒みを伴う皮膚炎を起こします)。同じように破傷風菌は土の中におり傷口から感染します。感染予防のためには裸足で歩いたり、河川などでの水遊びは禁物です。 |
| ◎は や り 目: |
急性出血性結膜炎は、ウイルスによる感染症です。アフリカの中でもセネガルには多く発生しています。特に低所得者に多く、市場などで目を赤くしている人はほとんどがこの病気です。重症になると神経的な障害が残ることもありますので、注意してください。 |
|
3 予防接種
セネガルは黄熱の常在国に指定されており、旅行経路(経由国)によっては入国時に黄熱の予防接種証明書の呈示が要求されます。また、地方への旅行や長期滞在の場合には、一般に黄熱、A型肝炎、破傷風、狂犬病、ポリオなどの予防接種が勧められます。予防接種は、これまでの予防接種歴、滞在期間、旅行形態、出発までの期間でかわりますので、詳しいことはお近くの検疫所に問い合わせてください。
4 マラリア情報
(WHO INTERNATIONAL TRAVEL AND HEALTH 2003)
熱帯熱マラリアが、年間を通して全土に存在しています。中西部では1月から6月にかけて感染の危険性は少ないです。マラリアの中でも熱帯熱マラリアは、放置すると重症化したり死に至る熱病です。もし流行地滞在中や、流行地を離れた後4週間以内に38℃以上の熱が出たら、すみやかに医療機関でマラリアの相談をしてください。
マラリアは蚊によって感染する熱病です。防虫剤等で蚊を防ぎましょう。マラリアに有効なワクチンはなく、予防薬を服用する方法があります。副作用に注意が必要ですが、感染リスクが高く適切な治療を受けることができない地域に滞在する場合には、流行地滞在の1週間前から流行地を離れてから4週間まで服用する方法があります。
予防薬としては、メフロキン(Mefloquine) [商品名 メファキン (Mephaquin), ラリアム(Lariam)など、週1回服用]が有効です。日本でも認可されており、医療機関での処方となります。
B.
セネガル医療情報
1 病気になった時
(1)処置
セネガルで最も注意しなければならない感染症は、熱帯地域のマラリアです。この他にも発生は多くありませんが、赤痢、腸チフス、食中毒などの消化器系感染症をはじめ各種の寄生虫疾患、肝炎など多くの種類の感染症や風土病が存在しています。これだけ感染症が存在していれば、発生する数が少なくても旅行中には、日本と異なる気候のために体力の低下が引き金となって病気に感染しやすくなります。
日本にない病気もあり、抗生剤の乱用などの素人療法で逆に治療が遅れ、取り返しがつかなくなる危険があります。一時的に日本より持参した市販薬を使用するのは差し支えありませんが、体調に異常がある方は速やかに現地の病院を受診してください。
(2)セネガルの医療機関
医療機関のレベルは、首都ダカ−ルなどの都市であればかなり整備されており、医療技術もアフリカ諸国の中では比較的良い方ですが、地方では安心して受診できる医療機関はあまりないのが現状です。
国立総合病院と私立病院がありますが、どちらかというと私立病院(クリニック)の方が設備や衛生面で優れています。また、手術が必要な場合には、虫垂炎などの簡単な手術であれば問題ありませんが、複雑な手術や緊急を要する疾病でセネガルで対応できない場合には、医療先進国である南アフリカやヨ−ロッパ若しくは日本への移送を行う必要があります。実際にこのような場合が生じた際には、フランスのアメリカンホスピタルに移送するケ−スが多いようです。
なお、日本と違い健康保険が利用できませんので私立の病院では風邪でも数千円程度請求されることがありますし、重症の場合には近隣の先進国へ移送されるケ−スもありますので、できれば海外旅行傷害保険に加入されることをお勧めします。
医薬品の購入については医薬分業で医師の処方箋が必要ですが、現実には自由に購入できるようです。医薬品は信頼のおける薬局で購入すること。その際、製造年月日や開封されていないことを確かめてください。マラリアの予防薬の購入も可能です。セネガルには日本語や英語が通じる病院が少なく、フランス語やウォロフ語でしか診察を受けることができませんので、当所で作成している医療機関会話集(フランス語) をご利用ください。
参 考:外務省 在外公館医務官情報(2001年5月)
| Dr.Maziar DJONEIDI: |
住所:rue A X rue1 PointE
TEL :8257503
総合診療 内科・小児科
カナダ国籍の開業医 英語可
外国人に信頼されており、予約が望まれます |
| SOS Medecin: |
住所:4 rue Parent BP 2991
TEL :8213213
24時間救急医療 24時間予約無しで受診可
ドクターズカーを保有し、往診、救急移送まで網羅している |
|
| 在セネガル日本大使館 |
Ambassade du Japon,Boulevard
Martin Luther King,Dakar, Senegal. (B.P. 3140)
TEL (221)8495500 |
|
| 警 察:局番なし 17 |
消防署:局番なし 18 |
救 急:総合病院へ連絡。 |
|
2 帰ってからの過ごし方
帰国して最初に受けるのは検疫です。滞在先で下痢、腹痛、発熱など体に異常があれば健康相談室で相談してください。最近では、赤痢やコレラでも軽い症状で済んでしまうことがありますが、感染力は強く、自分で大丈夫と思っていても家族や会社の人に感染することもありますので・・・・。
また、潜伏期間といって感染してから一定の期間が経たないと発病しない病気(マラリアやウイルス性疾患あるいはアフリカ独特の風土病)が数多くあります。検疫時は何ともなかったのに数日してから症状が出ることがあり、その時(症状が出た時)には速やかに医師の診察を受けましょう。診察を受ける際には、滞在した国と期間、蚊やノミ、ダニなどの虫に刺されていたらそのことや、食べたものについても説明されると診断の役に立ちます。
帰国時に体に異常があればお気軽に検疫所へ相談してください。
|