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国別感染症情報

ソ マ リ ア

. ソマリア感染症情報

1 感染症の流行状況

 ソマリアでは、次のような病気がみられます。

食べ物・水から感染する病気

虫が媒介する病気

その他の疾患

○腸チフス、パラチフス

○マラリア

○B型肝炎

○A型・E型肝炎

○黄熱

○流行性髄膜炎

○コレラ、赤痢

○フィラリア症

○狂犬病

○食中毒

○トリパノソーマ症

○エイズ

○寄生虫疾患

○リーシュマニア症

○破傷風

○ポリオ

○デング熱

 

○感染症流行状況

現在、次のような感染症が発生・流行しています。

 赤道直下の国であるソマリアの気候は、インド洋に面した海岸部と内陸部では異なり、首都モガディシュに代表される南部地域は熱帯性気候のため高温多湿で、4〜11月の雨季と12〜3月の乾季に分かれています。紅海のアデン湾沿岸部では、南部地域に比べて多少過ごしやすいようです。

 南部の総雨量は年間320ミリ500ミリ、北部の高原も50ミリ程度で、4月が最も暑く、6〜10月が過ごしやすいようです。

 2000年には、WHOからソマリアでコレラの流行が報告されています。

 ソマリアは髄膜炎ベルトに位置します。WHOによると、2001年10月に始まった流行以来、2002年3月1日までに15名の死亡患者を含む237名の髄膜炎患者が報告されました。A群髄膜炎菌が確認されました。

 また、WHOによると、ソマリアでは、2002年4月12日から始まったコレラ流行で、2002年4月22日現在63名の死亡患者を含む1,191名のコレラ患者が発生しました。Banadir (Mogadishu)、 Lower Shabelle (Merka)、 Middle Shabelle (Jilib and Haranka)、 Hiraan (Belet Weyne) 、Bari (Bossasso)の5地域で流行が起きました。Vibrio cholerae O1小川型が確認されました。2002年に全国で159名の死亡患者を含む2,496名のコレラ患者発生をWHOに報告しました。コレラは、ソマリアでは風土病として存在しており、通常毎年12月から5月に急増します。コレラの流行は、ソマリアでは毎年長い雨季の到来とともに減少する傾向にあります。

2002年、全国の空港検疫所でソマリアから帰国した旅行者からは病原菌の検出はありません。また、感染症発生動向調査においてもソマリアで感染した報告はありません。(国立感染症研究所:感染症週報より)

2 ソマリアでの病気の予防方法

 旅行に出かけると疲れや飲み過ぎ、食べ過ぎで知らない間に抵抗力が落ちて、病気にかかりやすくなります。

 そこで病気を予防する上で注意したいことを紹介します。

(1)  注意したい食べ物

◎乳 製 品: 特に不衛生な店などでの飲食は避けるべきです。乳製品には細菌が発育しやすい成分が多く含まれており、温度管理が悪いと病原菌が急激に増加してしまいます。
◎生  水: 首都モガディシュは、井戸水を利用した水道設備が一応整っていますが、完全に消毒ができていないことや硬度が高いことから日本人は下痢を起こすことが多いようです。そのため、ミネラルウォ−タ−やボイルドウォ−タ−などを飲むことをお勧めします。
◎生 も の: とにかく『なま』のものは避けてください。魚介類はインド洋に面していますので豊富にありますが、保存状態が悪いため、刺身などを食べると病気になることがあります。生の野菜や肉類にも寄生虫がいる危険があるので避けましょう。しっかり焼いて食べるならば問題ありません。

(2)注意したいこと

◎虫に注意:

モガディシュだけ滞在するのであればそれほど危険はありませんが、ソマリアには『虫』によって媒介される感染症があります。最も危険なのはマラリアです。これは、夜に活動するハマダラカに吸血されることによって感染しますので寝る時には蚊帳、蚊取り線香で予防しましょう。防虫スプレーの準備もお忘れなく。

この他、吸血性昆虫であるツェツェバエやサシチョウバエもアフリカ睡眠病やカラアザ−ルを媒介します。発生はわずかで流行する地域も限られていますが、死亡したり、重症な後遺症を残すことがあり、予防薬もありませんのでくれぐれも虫には注意してください。

水 遊 び: ジュバ川などで、川の水が停滞している所には、住血吸虫が生息しているとの報告があります。この寄生虫の幼虫は淡水中に生息し、人が水に入ると皮膚から侵入する寄生虫疾患です。また、ギニアウォ−ム(メジナ虫)と呼ばれる寄生虫もジュバ川に生息しており、これは中間宿主であるミジンコを含んだ水の誤飲によって感染します。そのため河川などでの水遊びや井戸水などを飲まないようにすることが大事な予防方法となります。

3 予防接種

 ソマリアは黄熱の常在国に指定されています。旅行経路(出発国)によっては、入国時に黄熱の予防接種が要求されます。また、地方への旅行や長期滞在の場合には、一般にA型肝炎、破傷風、狂犬病、ポリオなどの予防接種が勧められます。予防接種は、これまでの予防接種歴、滞在期間、旅行形態、出発までの期間でかわりますので、詳しいことはお近くの検疫所に問い合わせてください。

4 マラリア情報           (WHO INTERNATIONAL TRAVEL AND HEALTH 2003)

 年間を通して全土に致死性の熱帯熱マラリアが存在しています。  マラリアの中でも熱帯熱マラリアは、放置すると重症化したり死に至る熱病です。もし流行地滞在中や、流行地を離れた後4週間以内に38℃以上の熱が出たら、すみやかに医療機関でマラリアの相談をしてください。

  マラリアは蚊によって感染する熱病です。防虫剤等で蚊を防ぎましょう。マラリアに有効なワクチンはなく、予防薬を服用する方法があります。副作用に注意が必要ですが、感染リスクが高く適切な治療を受けることができない地域に滞在する場合には、流行地滞在の1週間前から流行地を離れてから4週間まで服用する方法があります。

  予防薬としては、メフロキン(Mefloquine) [商品名 メファキン (Mephaquin), ラリアム(Lariam)など、週1回服用]が有効です。日本でも認可されており、医療機関での処方となります。



. ソマリア医療情報

1 病気になった時

(1)処置

 ソマリアで発生する感染症は多く、日本とは全く異なる感染症もいくつか見られます。現在、発生しているのは、コレラをはじめ、赤痢、アメ−バ赤痢、食中毒などの消化器系の感染症、肝炎、破傷風、熱帯・亜熱帯地域特有のマラリア、アフリカに流行する風土病であるアフリカ睡眠病、カラアザ−ルなどがあります。

 このように日本にない病気もあり、抗生剤の乱用などの素人療法で逆に治療が遅れ、取り返しがつかなくなる危険があります。一時的に日本より持参した市販薬を使用するのは差し支えありませんが、体調に異常がある方は速やかに現地の病院を受診してください。

(2)ソマリア国内の医療機関

 首都モガディシュの医療機関は一応整備されていますが、国立や公立病院では技術的なレベルや設備面で不安があることから、日本人旅行者が安心して診察を受けられる医療機関は限られています。比較的信頼できるクリニックは、国連職員を対象にしたUNDPの中にある専用クリニックや各国からの援助グル−プを対象にした会員制のクリニック(Volug Clinic)がありますが、一般の旅行者を対象にしたものではないので、診察が受けられるかどうかは現地で確認する必要があります。この他、いくつかの病院を下記に示してありますが、絶対に安心して診療を受けられる病院ではありません。

 なお、医療費は比較的安いようですが、健康保険制度がないため私立の病院では風邪でも数千円程度請求されることがありますし、ソマリアで対応できない重症例では、ケニアやヨ−ロッパの医療機関に移送されることもありますので、できれば海外旅行傷害保険に加入されることをお勧めします。

 薬は医薬分業になっており、購入に際しては、医師の処方箋が必要で、この処方箋に基づいて、薬局で投薬を受けることになりますが、薬の保管が悪く、種類も限られていることから、お勧めできません。薬はあらかじめ、日本で準備されることをお勧めします。

 日本語で診察を受けることができ、日本人が利用しやすい医療機関は確認できていません。旅行中に病気やケガをした時にはホテルでドクターを呼んでもらって下さい。

 ソマリアには日本大使館がなく、ケニアの日本大使館が兼ねています。

在ケニア日本大使館
http://www.ke.emb-japan.go.jp/(英・日)
EmbassyofJapan,15F.ICE ABuilding Kenyatta Avenue, Nairobi,Kenya.
(P.O. Box 60202, Nairobi)
TEL (254-2)332955〜9
警 察・消 防・救急共通 TEL 999
救急サ−ビス Ambulance and Emergency TEL 2-1000

2 帰ってからの過ごし方

 帰国して最初に受けるのは検疫です。滞在先で下痢、腹痛、発熱など体に異常があれば健康相談室で相談してください。最近では、赤痢やコレラでも軽い症状で済んでしまうことがありますが、感染力は強く、自分で大丈夫と思っていても家族や会社の人に感染することもありますので・・・・。

 また、潜伏期間といって感染してから一定の期間が経たないと発病しない病気(マラリアやウイルス性疾患あるいはアフリカ独特の風土病)が数多くあります。検疫時は何ともなかったのに数日してから症状が出ることがあり、その時(症状が出た時)には速やかに医師の診察を受けましょう。診察を受ける際には、滞在した国と期間、蚊やノミ、ダニなどの虫に刺されていたらそのことや、食べたものについても説明されると診断の役に立ちます。

帰国時に体に異常があればお気軽に検疫所へ相談してください。




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