後天性免疫不全症候群(AIDS)

流行地

後天性免疫不全症候群(AIDS)の患者数が最も多いのは、サハラ砂漠以南のアフリカで、次いで南・東南アジア、南米の順になっています。その他の性行為感染症(B型肝炎、梅毒、淋病、クラミジア感染症、軟性下疳、性器ヘルペス)は、全世界に幅広く分布しています。

感染経路

性行為による感染です。HIV/AIDSやB型肝炎、梅毒は、これらの患者の血液や血液で汚染された注射器や針を介して感染します。

潜伏期

AIDSでは、2~10年。あるいはそれ以上の場合もあります。その他の性行為感染症についてはさまざまです。

症状

HIV/AIDSの感染後、1~3週間で発熱やリンパ節の腫れといった症状がでますが、1~2週間でおさまります。感染後3~8週間は、感染していてもエイズ抗体検査で陽性にはなりません。その後、徐々に免疫機能が低下していき、結核や肺炎などの感染症にかかります。
その他の性行為感染症は、病気により症状もさまざまですが、性器の潰瘍や痛み、排尿の異常、帯下が主な症状です。また、同じ病気でも、男性と女性で症状の異なるものがあり、注意が必要です。

治療法

AIDSでは、エイズ治療薬や種々の感染症に対する治療が主なものになります。
その他の性行為感染症では、それぞれ病気の原因菌やウイルスなどに対応した抗菌薬の投与などが必要となります。医師の診断を受け適切な治療を受ける必要があります。

予防等

コンドームの使用が予防において重要です。