リフトバレー熱

流行地

アルボウイルスに属するブンヤウイルスによる熱性疾患です。
アフリカ南部~東部にかけて流行が見られ、またマダガスカルやアラビア半島でも流行が報告されています。

感染経路

蚊が媒介する疾患で、ヒト以外に家畜にも感染します。また感染した動物の血液、体液や臓器から感染することもあります。ヒトからヒトへの感染はありません。

潜伏期

通常は2~6日です。

症状

突然の発熱、頭痛、筋肉痛、背部痛といったインフルエンザ様症状で始まり、一部の患者では頸部硬直、羞明や嘔吐を伴います。ヒト症例の大部分は比較的軽症ですが、眼症状や脳炎・髄膜炎症状や出血熱をきたすこともあります。

治療法

リフトバレー熱症例の多くは、比較的軽症で期間も短いので、特別の治療は必要としません。重症患者には補助的治療が必要となります。抗ウイルス薬であるリバビリンが、実験的にウイルスの増殖を抑制することが示されています。

予防等

リフトバレー熱ワクチンが開発されていますが、認可も市販もされていません。予防方法は、蚊の刺咬を防ぐことが重要です。皮膚の露出を少なくする工夫をし、蚊帳や昆虫忌避剤の使用も効果的です。また、流行地では動物との接触も避けたほうがよいでしょう。