海外感染症情報 (NO.102)
平成19年9月27日
関西空港検疫所
イラクにおけるコレラの流行状況について(3)

20078月末に始まったコレラの流行はイラク北部を中心に広がっており、  さらには国の中心部を経由して南部に及んでいる。急性の下痢を発症しているのは3万名にのぼるものとみられ、うち2,116名についてはコレラ菌が検出されている。コレラの流行が最初に確認されたのは北部のキルクーク地域で、これまでにコレラが確認された患者の68%が同地域から出ている。その後コレラの流行は北部のスライマーニーヤ地域やアルビール地域にも及んでいる。また、上記以外の地域からもコレラ菌が検出されている。現在、コレラ流行対策を強化しており、非汚染地域ではコレラ予防の対策を行っている。しかし、塩素消毒された水が極端に不足しており、水の消毒作業が急を要する。コレラの流行を抑えるためには安全な水の供給が最優先される。 

(平成19年9月25日 WHO情報)