海外感染症情報 (NO.99)
平成19年9月21日
関西空港検疫所
コンゴ民主共和国におけるエボラ出血熱の流行状況について(3-1)

コンゴ民主共和国保健省は、海外からの援助を受け、カサイオクシデンタル州のエボラ出血熱がどの程度まで拡大しているかを決定するため現地での疫学調査を継続している。感染地域での最近の死亡例を調査し、その他の疑い例を判明させ、また全ての接触者を追跡するための積極的サーベイランスが実施されている。患者発生数は増加が続いており、腸チフスや赤痢(D1)の流行もあり事態は複雑化している流行地域にはMSF(国境無き医師団)ベルギーの部隊により隔離病棟が設立されており、三地域の病院にも設置されている。疫学調査者が配置についてMSFを支援している。感染地区の三つの集落では、流行対策チームの強化、前線基地の強化および設置が行なわれている。中心的な支援基地が完成し、現場への情報提供、収容設備や基本的生活の確保などに携わっている。また、国連平和維持活動団体もこれに携わっている。コンゴ民主共和国保健省およびWHOCDC等関係機関の疫学者、ウイルス学者、検査技官および物流支援担当者が現地入りしている。検査器具や必要物品が国際NGO等関係機関により現地に空輸されている。

(平成19年9月20日 WHO情報)