海外感染症情報 (NO.46)
平成20年4月22日
関西空港検疫所
ベトナムでのコレラ菌陽性例を含む重症急性水様性下痢症について
  ベトナム保健省は、35日から422日にかけて、コレラの原因となる細菌であるコレラ菌陽性の377例を含む2490例の重症急性水様性下痢症の症例を報告した。死亡例は報告されておらず、このことは、患者管理が適切になされていることを示唆している。
現在までに、ベトナムの20の州や自治体が影響を受けている。この疾患に罹った患者の大半は、ハノイの住民である。主要な感染経路は、汚染された食物を食べた事によると思われる。コレラ菌はハノイの飲料水からは検出されていない。
 コレラの広がりを抑制するために、WHOは、影響を受けた地域との行商や出入りにつき特別に制限することを推奨していない。ベトナムへの来訪者は、水や食物を口にする時、基本的予防策を重んじることが勧められる。
(平成20年4月22日 WHO情報)