海外感染症情報 (NO.102)
平成21年12月21日
関西空港検疫所
オランダのQ熱の流行状況について
 オランダ国営公衆衛生研究所と環境省は、オランダでのQ熱の爆発的流行を報告した。2009年11月25日の時点で、6例の死亡例を含む2,293例の感染が確認されている。
 国中から患者の報告があるが、感染者の多くはNoordbrabant州(ノールトブラバント州)、Gelderland州(ヘルダーラント州)、Limburg州(リンブル州)、Utrecht州(ユトレヒト州)など特に南部の地域で発生している。    
 2007年には190例、2008年には1000例のQ熱感染者が報告されており、このことはオランダ国内でQ熱の流行が2007年から続いていることを示している。

<旅行者への注意>
 Q熱は、感染した家畜(農場で飼われている動物)からヒトに感染する病気です。Q熱に感染するリスクは低いです。しかし、もしあなたがオランダに旅行する場合には、病気にならないために以下ことお薦めします。    
 ・汚染地域の農場には行かないようにしましょう。    
 ・もし農場に行くことが避けられない場合には、動物がいる場所、たとえば家畜小屋には近づかないようにしましょう。そして動物との直接的な接触は避けましょう。動物に汚染された汚物や粉塵を吸って感染します。
 ・殺菌されたミルクや乳製品を食べましょう。殺菌加工していない生乳や乳製品は食べてはいけません。
 ・頻回に石鹸を使って手を洗いましょう。動物の近くにいたときには特に洗いましょう。水や石鹸が無い場合は、少なくとも60%のアルコール濃度があるアルコールのハンドジェルを使いましょう。    
 
 旅行後の健康状態に注意しましょう。Q熱は病気に曝露してから2-5週間後に発症します。もし病気と感じたら、病院に行き、医師にオランダを旅行したことを伝えてください。
 
(平成21年12月19日 CDC情報)